210629読んだ本
読書の厄介なところは、最後まで読ませるけど不快感が残る時代小説である〇 o 。.~~━u(￣ﾟ ￣=)ﾌﾟﾊｧ
しかも、文庫本の巻末に載っている解説を読んだら、更に不快感が増したぞｵﾘｬ!!(ﾉ｀△´)ﾉ ┫:･'∵:.
【読んだ本】
池波正太郎『旅路（上）』（文春文庫,2021新装版）
池波正太郎『旅路（下）』（文春文庫,2021新装版）
読了(^o^)丿 三千代19歳は新婚でエロエロしまくりの夫で彦根藩士の三浦芳之助を殺されてしまい、
その下手人は御目付方という役職から藩内でも嫌われている近藤虎次郎と目されるも、近藤虎次郎は
かつて三千代を妻に頂きたいと執拗に三千代の実家に乗り込んで来た人物で、事件後に彦根城下から
消えてしまい、養子をもらって存続を考えてた三浦家は藩によって取り潰されるなど、納得がいかず
怒りも収まらず、三浦家の若党の井上忠八と示し合わせ、実家から出奔して敵討ちの旅へ出る・・・
売れっ子作家だった池波正太郎らしく読み手の気を惹くような仕掛けが随所に施され、一気にラスト
まで読まされてしまった(^_^;) が、上巻はフランス書院の時代艶文庫の一歩手前のようなシーンが
やたらあるし、下巻に入って何じゃそりゃ！？な展開があった上に真相が明かされると、主人公には
感情移入が出来なくなり、色香を駆使して相手の心を掴み〈もう私から離れられないはず〉といった
内心描写や僅か10年で亡夫・三浦芳之助も〈どのような顔をしていたやら・・・？〉と記憶が薄れる
始末であり、結末についても下巻の山口恵以子「解説 女人性善説」が「・・・納得のラストが待って
いた」（同353頁）、「幸せになってくれて本当に良かったと思う」（同355頁）と述べているのには
目を疑った(ﾟﾛﾟ;) 少しでも「幸せになって」欲しいと願うべきは琵琶湖畔の沼のほとりの村里に住む
16歳の少女おみのだろうに、眼中に無いとは人間性を疑うよ(-"-) 人知れず白骨化した気の毒な人物
もおり、〈世の中には三千代のような女性を「主体性がなくて意志薄弱」と決め付け、懲罰的な感情
を抱く人もいる〉（同354頁）とあるが、せめて真相を知り、出家して死者達を弔うとかしろよ(^_^;)
魅力ある謎のキャラもいたけど、その正体は正直アホくさと思ったし、ネット上のレヴューによると
他の有名人気作品にも登場してる由、そーゆーとこは池波正太郎の愛読者にはウケるのだろう(^_^;)
本作品を称賛しているレヴューは池波ファンによるもので、痘痕も靨、恋は盲目ではないかと(^_^;)
なお、『まんぞく まんぞく』の影山勲による「解説」で紹介されてた池波正太郎の「小説の書き方」
（⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-06-04 ）、山口恵以子も次のように指摘
していたけど（同354頁）、そんなやり方をしてるから、こんな結末になっちゃったのかなぁ(＠_＠;)
・・・／どうして「江戸に行くはずがフィジーに着いてしまった」ような話が書けるか
というと、池波さんは短編においても長編においても、綿密なプロットを立ててキッチリ
構成を決めてから書き始めるのではなく、出だしのドラマを思い付いた瞬間、一気に物語
を書き進めて行くタイプの作家だからだ。／・・・
しかも、文庫本の巻末に載っている解説を読んだら、更に不快感が増したぞｵﾘｬ!!(ﾉ｀△´)ﾉ ┫:･'∵:.
【読んだ本】
池波正太郎『旅路（上）』（文春文庫,2021新装版）
池波正太郎『旅路（下）』（文春文庫,2021新装版）
読了(^o^)丿 三千代19歳は新婚でエロエロしまくりの夫で彦根藩士の三浦芳之助を殺されてしまい、
その下手人は御目付方という役職から藩内でも嫌われている近藤虎次郎と目されるも、近藤虎次郎は
かつて三千代を妻に頂きたいと執拗に三千代の実家に乗り込んで来た人物で、事件後に彦根城下から
消えてしまい、養子をもらって存続を考えてた三浦家は藩によって取り潰されるなど、納得がいかず
怒りも収まらず、三浦家の若党の井上忠八と示し合わせ、実家から出奔して敵討ちの旅へ出る・・・
売れっ子作家だった池波正太郎らしく読み手の気を惹くような仕掛けが随所に施され、一気にラスト
まで読まされてしまった(^_^;) が、上巻はフランス書院の時代艶文庫の一歩手前のようなシーンが
やたらあるし、下巻に入って何じゃそりゃ！？な展開があった上に真相が明かされると、主人公には
感情移入が出来なくなり、色香を駆使して相手の心を掴み〈もう私から離れられないはず〉といった
内心描写や僅か10年で亡夫・三浦芳之助も〈どのような顔をしていたやら・・・？〉と記憶が薄れる
始末であり、結末についても下巻の山口恵以子「解説 女人性善説」が「・・・納得のラストが待って
いた」（同353頁）、「幸せになってくれて本当に良かったと思う」（同355頁）と述べているのには
目を疑った(ﾟﾛﾟ;) 少しでも「幸せになって」欲しいと願うべきは琵琶湖畔の沼のほとりの村里に住む
16歳の少女おみのだろうに、眼中に無いとは人間性を疑うよ(-"-) 人知れず白骨化した気の毒な人物
もおり、〈世の中には三千代のような女性を「主体性がなくて意志薄弱」と決め付け、懲罰的な感情
を抱く人もいる〉（同354頁）とあるが、せめて真相を知り、出家して死者達を弔うとかしろよ(^_^;)
魅力ある謎のキャラもいたけど、その正体は正直アホくさと思ったし、ネット上のレヴューによると
他の有名人気作品にも登場してる由、そーゆーとこは池波正太郎の愛読者にはウケるのだろう(^_^;)
本作品を称賛しているレヴューは池波ファンによるもので、痘痕も靨、恋は盲目ではないかと(^_^;)
なお、『まんぞく まんぞく』の影山勲による「解説」で紹介されてた池波正太郎の「小説の書き方」
（⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-06-04 ）、山口恵以子も次のように指摘
していたけど（同354頁）、そんなやり方をしてるから、こんな結末になっちゃったのかなぁ(＠_＠;)
・・・／どうして「江戸に行くはずがフィジーに着いてしまった」ような話が書けるか
というと、池波さんは短編においても長編においても、綿密なプロットを立ててキッチリ
構成を決めてから書き始めるのではなく、出だしのドラマを思い付いた瞬間、一気に物語
を書き進めて行くタイプの作家だからだ。／・・・
タグ：小説
綿密なプロットを立ても途中で忘れたり迷ったりしますし・・・
目的地とずれることは私でも良くあること。
フィジーには行けないけど(笑)。
by tai-yama (2021-06-29 22:17)
読んだ後に不快感があると、少なくともその日のうちはいろいろとやる気力が起こらなさそうです…(+o+)
by ナベちはる (2021-06-30 01:23)
そもそも池波正太郎は目的地すら、
tai-yama様、定めずに出発して
いるのではないかと((；ﾟДﾟ)ﾋｨｨｨ!
by middrinn (2021-06-30 06:22)
しかも、こうやってブログに纏めるので、
ナベちはる様、不快感が蘇ります(+_+)
by middrinn (2021-06-30 06:25)
仕掛けあり過ぎか！！
(^^;
by そら (2021-06-30 06:39)
やはり結末でしょう(^_^;)
by middrinn (2021-06-30 06:43)
「江戸に行くはずがフィジー」のセリフに大爆笑w
それはもうファンタジーの世界w
by ニッキー (2021-06-30 20:55)
「フィジー」は結末を暗示してます(-"-)
by middrinn (2021-06-30 21:06)