期限が今月末&元日のポイントが少しばかりあったので新刊の発売日を調べたら、ちょうど今月25日に
星野之宣『海帝 07』小学館ビッグコミックススペシャル759円があり、無駄にせず済みそう(ノ_-;)ホッ…

【買った本&読んだ本(バカチン)】

森本元子編『和歌文学新論』(明治書院,1982)

Amazon出品者「山星書店 博物館前店(月曜定休)」の「良い」1100(580+送料等520)円を1日注文し
2日届いたウラー!(^o^)丿 コンディション説明文は「中古品 - 良い - !:1982年刊 函付:」で、
コレで注文するなんて勇者だが、「非常に良い」でも通りそうなのが届いたオホホホ!!♪( ̄▽+ ̄*)
ちゃんとプチプチ包装されてた上に追跡可能なレターパックプラスで届いたから大満足v( ̄∇ ̄)ニヤッ

森本元子の古稀祝賀記念論文集で(本人も執筆してるが)、「刊行のことば」によると「各執筆者の
専門分野において、現段階の和歌文学研究における新論を出していただ」いたもので、「結果として
集まった論考は、森本先生の研究分野をある程度反映してか、従来勅撰集研究などと比べて、比較的
冷遇されてきた私家集関係・女流歌人伝関係の論が多く集まったようです。」と「編集を終えて」に
ある(⌒~⌒) なお、「刊行期限の関係で二、三御寄稿をお待ちできずに見切り発車させていただいた
方もおられました」(「編集を終えて」)とあるけど、犬養廉と橋本不美男が該当しそうだな(^_^;)

    刊行のことば               有吉保・犬養廉・橋本不美男・藤平春男

    古今和歌集巻十一恋一巻頭部管見                    石田穣二
    八代集における月について                       島田良二
    詞書の個性──自撰家集にみる                      森本元子
    躬恒 歌作りの一面                            片桐洋一
    兼輔集考──伝公任筆兼輔集切を機軸として                杉谷寿郎
    賀茂保憲女集・諸本の形態とその本性                  稲賀敬二
    賀茂保憲女集の位相──〈鳥〉の表象・歌から序へ             三田村雅子
    中将尼考──匡衡・赤染・挙周との関わりをめぐって            斎藤煕子
    和泉式部集春海本系統の展開──春海・浜臣・由豆流らの伝写・標注のこと  藤岡忠美
    和泉式部集と源高明                          平田喜信
    紫式部「道長妾」の伝承について                    今井源衛
    伊勢大輔集覚書                            後藤祥子
    「肥後集」考                             久保木哲夫
    難波塩湯浴み逍遥歌群注解──歌林苑会衆羇旅歌考             松野陽一
    高松院右衛門佐とその周辺                       久保田淳
    西行歌の素材と表現──山家冬月                     糸賀きみ江
    西行の『聞書集』をめぐって                      桑原博史
    後鳥羽院の定家評について──『後鳥羽院御口伝』私注           藤平春男
    別本『八代集秀逸』考                         樋口芳麻呂
    百人一首の女流歌人                          島津忠夫
    藤原定家伝拾遺──書状二通をめぐって                  佐藤恒雄
    藤原信実年譜考証──承久まで                      井上宗雄
    雲葉和歌集と私家集                          大伏春美
    大宮院権中納言──若き日の従二位為子                  岩佐美代子
    「百人一首頼常聞書」について──紹介と伝授上の位置付けを中心に     有吉保
    伊勢物語の掌編と和歌                         上野理
    篁物語の和歌                             平野由紀子
    『源氏物語』と『奥入』──二つの提案をめぐって             待井信一
    欧米における古典和歌の受容と研究(序説)               福田秀一

    森本先生の研究足跡
     一 中古私家集                            平野由紀子
     二 中古散文                             三田村雅子
     三 俊成卿女                             大伏春美

    森本元子略年譜

    森本元子主要著述リスト

    感謝のことば                             森本元子

    編集を終えて                 平野由紀子・三田村雅子・大伏春美

    執筆者紹介

伊勢大輔タン推しの小生ゆえ、お目当ては後藤祥子の論稿だけど、目次を見ると、他にも前から読み
たかった論稿や主題が面白そうな論稿もあるから、いい買い物かなウキウキ♪o(^-^ o )(o ^-^)oワクワク♪

さて、午後のロードショーを視ながら本書をパラパラめくってると次の一節に目が留まった(@_@;)

    ・・・/ところが、日記に見えるこの夜の男の取った行動はどうか。紫式部は
    「おそろしさに、音もせで明かしたる」という。清水好子氏は、それにつき
    「訪問者が誰か分らないためであろう」と注をする。式部は、男の来訪について、
    全く予告されていず、不意の出来事であったこと、また局の戸には内側から
    掛け金を掛けてあり、彼女は局の中で身を硬くしていたと思われる。・・・

ここで引用されている「清水好子氏」の「注」に対して付されている「注5」を見てみたら、その出典
が次のように記されていて吃驚仰天∑( ̄ロ ̄|||)ニャンですと!?

    清水好子校訂『紫式部日記・紫式部集』(新潮社、日本古典集成本)

「訪問者が誰か分らないためであろう」は清水好子ではなく山本利達(校注)『新潮日本古典集成 紫
式部日記 紫式部集』(新潮社,1980→2016新装版)103頁の頭注10だヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!
「清水好子校訂『紫式部日記・紫式部集』(新潮社、日本古典集成本)」なんて本、無いだろ(^_^;)

この今井源衛は、同(日本歴史学会編集)『紫式部』(吉川弘文館人物叢書,1966→1985新装版)の
記述(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2018-08-22 )から頭が悪いと思ったし、
研究者としての能力も同『王朝の歌人3 在原業平』(集英社,1985)に記述の間違い等が散見されて
(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2020-01-19 )、特に『続日本後紀』の記述を
『日本三代実録』(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2020-01-22 )や『日本文徳
天皇実録』(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2020-01-23 )として引いてたが、
他の研究者の記述を別の研究者のものとして引用するなんて、最早ヤバすぎるだろヒィィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ