今日は仏滅なので、お年玉付年賀はがきの当せん番号チェックは止めておく〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

【読んだ本】

杉本苑子『伊勢物語 謎多き古典を読む』(中公文庫,2000)所蔵本

    ・・・/しかもそのあとに起こったのが、定子出生の敦康親王を立てるか、
    彰子の生んだ敦成親王を立てるか、皇儲の座をめぐる争いである。そして
    道長がこのとき、トランプの切り札よろしく持ち出したのが一世紀半も
    遡ってのスキャンダルであった。曰く、/「定子中宮の母ぎみ高階貴子どのは、
    高階師尚のご子孫だ。師尚は知る人ぞ知る不義の子……。斎宮にあるまじき
    ふしだらを伊勢大神宮に疎まれ給うた恬子内親王の所生である。このような
    母系の血を、定子中宮の胎を介して享け継いでおられる敦康親王が帝位につくなど、
    祖神の神意に悖る選択ではなかろうか」/ちょっと待ってください道長さん、
    『伊勢物語』は文学作品ですよ。小説を証拠に持ち出すのは根拠薄弱ではないですか、
    と言ってやりたいところだけれど、当時は立派に通用する論であったようだ。/・・・

ちょっと待ってください苑子タン、「皇儲の座をめぐる争い」で「持ち出した」のは藤原行成でしょ?
一条天皇に召されて敦康親王の処遇について諮問された際、藤原行成が敦成親王の立太子を進言して
挙げた理由の一つとして、その日記『権記』の寛弘8年(1011年)5月27日の条に記してることであって
https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2019-05-01 )、「道長」が「持ち出した」という
「証拠」は? 単行本は岩波書店刊だが、これでも「当時は立派に通用する論であった」のかな(゚ロ゚;)