181123読んだ本
「巻を置く能わず」と何十年も思い込んでたよ、恥ずかしいことに(-ω-、)ヾ( ̄o ̄;)マジで恥じてる?
【読んだ本】
橘健二&加藤静子(校注・訳)『新編 日本古典文学全集34 大鏡』(小学館,1996)
「太政大臣基経 昭宣公」の章を読んでいたら、藤原基経の葬送に際して詠まれたという僧都勝延の歌
(古今和歌集の歌番号831)と上野峯雄の歌(古今和歌集の歌番号832)が紹介(71頁)されてたよ(^^)
さて、以下、「・・・和歌が出てきたら読み飛ばすことをオススメします!」オホホホ!!♪( ̄▽+ ̄*)
「ながめつるけふは昔になりぬとも軒端の梅はわれを忘るな」という式子内親王の新古今和歌集の歌
(歌番号52)について、石田吉貞『新古今和歌集全註解』(有精堂出版,1960)の「譯」は、次の通り
(ちなみに、『 』内は歌の大意ね)(⌒~⌒)
『こうやって、つくず[ママ]くと物思いをしながらお前をながめた今日は昔と
なってしまい、私は死んでしまっても、軒端の梅よ、お前だけは私を忘れてくれるなよ』
ただ私を忘れないでくれという意。後世の人に思い出させてくれとかいうのではない。
この内親王一流のしみじみとした歌である。病中で、發熱しきりなる中に詠んだ百首。
翌年一月に薨じていることを思うとき、また家長日記に薨去の年の春、大炊殿の梅が
心地よげに咲いていたというのを見るにつけ、いかにも哀である。正治二年院初度百首
のうち。
言及されている「家長日記」、石田吉貞と佐津川修二による『源家長日記全註解』有精堂は未見だが、
久保田淳『新古今和歌集全注釈 一』(角川学芸出版,2011)の同歌の「鑑賞」欄に同日記の当該記事が
引用されているので、孫引きさせてもらう(^_^;)
斎院うせさせ給[たまひ]にしまへのとし、百首の哥たてまつらせ給へりしに、
「のきばの梅もわれをわするな」と侍しか。大炊殿[おほひどの]の梅の、
つぎのとしの春、こゝちよげにさきたりしに、「ことしばかりは」と
ひとりごたれ侍し。
この「ことしばかりは」という源家長の独り言の意味を、久保田淳は全く説明してくれてないんだけど、
百目鬼恭三郎『新古今和歌集一夕話』(新潮社,1982)は次のように解説してくれているv( ̄∇ ̄)ニヤッ
「今年ばかりは」とは、藤原基経の死を悼んで、上野岑雄が詠んだ「深草の野辺の桜し
心あらば今年ばかりは墨染めに咲け」(「墨染め」は喪服の色。『古今集』所収)を
意味しており、今年はこの梅も墨染めに咲いて内親王の死を悼んでほしかった
という意をあらわしている。
この「ことしばかりは」の話は「161223読んだ本」に書いてて、久保田・前掲書に対する不満を述べて
たんだけど(だって16200円もしたんだよ!)、久保田淳(監修)『新 日本古典文学大系 別巻 八代集
総索引』(岩波書店,1995)の「各句索引」を見ると、「ことしばかりは」は古今集から新古今集までの
8つの勅撰集で、この上野峯雄の歌でしか使われてないから、知ってて当然、知らぬは恥なのかも(^_^;)
蒼国来が幕下優勝を決めて来年初場所の再十両が確実の由\(^o^)/ 竜電も応援するから頑張れ(^o^)丿
【読んだ本】
橘健二&加藤静子(校注・訳)『新編 日本古典文学全集34 大鏡』(小学館,1996)
「太政大臣基経 昭宣公」の章を読んでいたら、藤原基経の葬送に際して詠まれたという僧都勝延の歌
(古今和歌集の歌番号831)と上野峯雄の歌(古今和歌集の歌番号832)が紹介(71頁)されてたよ(^^)
さて、以下、「・・・和歌が出てきたら読み飛ばすことをオススメします!」オホホホ!!♪( ̄▽+ ̄*)
「ながめつるけふは昔になりぬとも軒端の梅はわれを忘るな」という式子内親王の新古今和歌集の歌
(歌番号52)について、石田吉貞『新古今和歌集全註解』(有精堂出版,1960)の「譯」は、次の通り
(ちなみに、『 』内は歌の大意ね)(⌒~⌒)
『こうやって、つくず[ママ]くと物思いをしながらお前をながめた今日は昔と
なってしまい、私は死んでしまっても、軒端の梅よ、お前だけは私を忘れてくれるなよ』
ただ私を忘れないでくれという意。後世の人に思い出させてくれとかいうのではない。
この内親王一流のしみじみとした歌である。病中で、發熱しきりなる中に詠んだ百首。
翌年一月に薨じていることを思うとき、また家長日記に薨去の年の春、大炊殿の梅が
心地よげに咲いていたというのを見るにつけ、いかにも哀である。正治二年院初度百首
のうち。
言及されている「家長日記」、石田吉貞と佐津川修二による『源家長日記全註解』有精堂は未見だが、
久保田淳『新古今和歌集全注釈 一』(角川学芸出版,2011)の同歌の「鑑賞」欄に同日記の当該記事が
引用されているので、孫引きさせてもらう(^_^;)
斎院うせさせ給[たまひ]にしまへのとし、百首の哥たてまつらせ給へりしに、
「のきばの梅もわれをわするな」と侍しか。大炊殿[おほひどの]の梅の、
つぎのとしの春、こゝちよげにさきたりしに、「ことしばかりは」と
ひとりごたれ侍し。
この「ことしばかりは」という源家長の独り言の意味を、久保田淳は全く説明してくれてないんだけど、
百目鬼恭三郎『新古今和歌集一夕話』(新潮社,1982)は次のように解説してくれているv( ̄∇ ̄)ニヤッ
「今年ばかりは」とは、藤原基経の死を悼んで、上野岑雄が詠んだ「深草の野辺の桜し
心あらば今年ばかりは墨染めに咲け」(「墨染め」は喪服の色。『古今集』所収)を
意味しており、今年はこの梅も墨染めに咲いて内親王の死を悼んでほしかった
という意をあらわしている。
この「ことしばかりは」の話は「161223読んだ本」に書いてて、久保田・前掲書に対する不満を述べて
たんだけど(だって16200円もしたんだよ!)、久保田淳(監修)『新 日本古典文学大系 別巻 八代集
総索引』(岩波書店,1995)の「各句索引」を見ると、「ことしばかりは」は古今集から新古今集までの
8つの勅撰集で、この上野峯雄の歌でしか使われてないから、知ってて当然、知らぬは恥なのかも(^_^;)
蒼国来が幕下優勝を決めて来年初場所の再十両が確実の由\(^o^)/ 竜電も応援するから頑張れ(^o^)丿
宇良も三段目優勝\(^o^)/
ケガに気を付けてまたあがってきて欲しい!
by よしころん (2018-11-23 19:53)
こんばんは。
「ちょっと措いといて」なんてときにも使いますね。
最近国会議員にも「〜せざるを得ない」というのに「せざる・おえない」と区切る人がいるんですよね。
NHK の某アナウンサーも「商品」と言うべきところ「賞品(小品)」のアクセントで言ったことがあって意味が通らなかったことがあります。
by センニン (2018-11-23 19:57)
♪ ウララ ウララ 宇良宇良で~ウララ ウララ 宇良宇良よ~と
よしころん様が歌って喜んでそうヤッタネ!!(v゚ー゚)ハ(゚▽゚v)ィェーィ♪
by middrinn (2018-11-23 20:06)
「ちょっと措いといて」は今まで使ったことないし、
使われてるのも今まで見たことないですよ( ̄◇ ̄;)
センニン様は「措く」をよくお使いになるんだ^_^;
by middrinn (2018-11-23 20:15)
相撲ファン参上!
地元ルーツの宇良の名前が久々に聞けて嬉しい限り。
そして蒼国来!
中国(赤い国)の内モンゴル出身の中国人なのに、蒼い国(モンゴル)から来たと主張する四股名に以前から熱い視線を送ってました。
また地上波で見れる姿が嬉しい。
>基経
ちょうど今、読んでる応天の門で暗躍真っ盛りでしてね…
タイムリーな記事です
by ぽ村 (2018-11-23 22:00)
昔の方は1つの言葉に色んな意味をかけてるから
奥が深いですよねぇ=(^.^)=
って、いうか素人には深すぎて溺れちゃいそうですがw
出来れば本人に会って「どういう意味?」って
聞いてみたいです(⌒-⌒; )
by ニッキー (2018-11-23 23:22)
幕下優勝からの再十両、嬉しいですね!
by ナベちはる (2018-11-24 00:56)
おはようございます^^
巻を措く能わず・・・初めて知った言葉(恥?)
この変換は出てこないよ、わたくしのパソ。
藤原基経の時代って(古代に入るのかなぁ?)上皇の日本史を
読んでるけれど、ややこしいねぇ~ちっとも頭に入らない(-、-
by mimimomo (2018-11-24 06:53)
宇良(寝屋川出身)の名前を聞くのは、久々ですよねぇ(^_^;)
ぽ村様へ( ^o^)ノ◇ 山田く~ん 特製モンゴル座布団1枚 ♪
『応天の門』はブックオフ行ったらチェック予定ですよ(^o^)丿
by middrinn (2018-11-24 08:02)
掛詞の豊かさは素晴しいですねぇ(〃'∇'〃)
だから、漢字に改めてしまうと意味が一つに
固定されてしまう危険性がありますね^_^;
ニッキー様、今夜は早く寝ましょうp(・ω・*q)
by middrinn (2018-11-24 08:06)
ナベちはる様、次は再入幕を期待しちゃいますよぉ(〃'∇'〃)
by middrinn (2018-11-24 08:14)
何度も何度も「巻を措く能わず」と打ち込んでいる内に
mimimomo様のPCも出てくるようになりますよ(^^)
もしかして倉山満じゃなく本郷和人のでしたか(^_^;)
本郷和人なら専門家だから内容も信頼できるかと^_^;
by middrinn (2018-11-24 08:18)
歌は掛詞の意を汲むだけでなく、時系列且つ前後左右の事情も含めないと真意が分からなかったりして、奥が深い・・・各歌に全部注釈入れてくれーぃ!ってぇのは無理ですよね、きっと。(^^;)
by Rifle (2018-11-24 09:28)
例えば、本歌取りがあるから先行歌の解説も必要ですしね(^_^;)
全ての語句の語釈は無いですけど(てゆーか、無理)、八代集なら
岩波書店の『新 日本古典文学大系』に語釈も解説(短いけど)も
付いているのが出てるから、いい時代ですよ(^^) 昔の岩波文庫は
語釈とか解説とか全く無い、校訂しただけの(それすらモチ大変な
作業であり、貴重なテキストを提供してるわけですが)内容なので、
昔の人はこれで和歌が理解できたんだぁ~と感心させられます^_^;
by middrinn (2018-11-24 09:38)
本を置ことができないくらい面白いという意味だから、措く→置くは間違えちゃいますよね。ちなみに僕のパソコンはグーグル日本語入力なので、初めての入力でも「巻を措く能わず」が候補で出てきます。
芸能人名とか時事ネタのような用語も一発変換^^
by ワンモア (2018-11-24 09:44)
そーなんですよ、川崎さん(^o^)丿 それで「置く」だと思い込んでました(^_^;)
小生なんか芸能人の名はYahooの入力補助で表示されたのをコピペしてます^_^;
by middrinn (2018-11-24 09:51)
こんにちは^^
倉山満のご本ですよ。信用できない? どちらにしろややこしい人たちですね~昔の人間関係というか朝廷の人たち。
by mimimomo (2018-11-24 10:34)
その本に関しては読んでみないと何とも言えませんが(^_^;)
院政期だけでなく持統とか宇多も叙述されてるのかな(@_@)
系図が多いのがいいかと^_^; 渡辺実『大鏡の人びと~行動
する一族』(中公新書,1987)は毎頁のようにあります(^^)
by middrinn (2018-11-24 10:49)
桜も梅も墨染めに咲くところを想像すると…^^;
蒼国来は、例の八百長騒動で可哀想だったので、以来私も応援していますよ。
「木綿のハンカチーフ」の歌詞で、「木枯らしのビル街」が「木枯らし伸びるが良い~」に聞こえて、ずっと意味不明だったのを思い出しました。
by えくりぷす (2018-11-24 12:02)
黒百合みたいで、意外に乙かもしれませんよ(^_^;)
小生も全く同じでして、以来、応援してます(^o^)丿
「巨人の星」の「重いコンダラ」みたいですね^_^;
by middrinn (2018-11-24 12:35)