SSブログ

171114読んだ本

ファミマ「さくさくぱんだミルクチョコビスケット」_φ( ̄^ ̄ )メモメモ ツムラ温経湯106番まだ我慢(..)

【読んだ本】

杉本苑子『続今昔物語ふぁんたじあ』(講談社文庫,1978)所蔵本

「馬にされた商人」なる一篇を読んだ(^^) 土器売りは零細な稼ぎで、いつまでもうだつが上がらぬ
その日暮らしに苛立ち、ひと山あてようと奥州へと旅立った兄弟だが、2年後に村へ帰って来たのは、
見違えるように痩せ衰え、左腕も骨折という大怪我をした弟の花方だけで、花方が語ったことには、
賊によって掘り当てた砂金は奪われるとともに兄の浪方を馬にされて殺されてしまった由(゚ロ゚;)マジ!?
出稼ぎから兄弟の片方だけ帰郷という設定は、杉本苑子の短篇で読んだようなデジャヴュが拭えない
んだけど、本作品では加えて、兄弟はともに刀自女という村の娘に恋してて張り合ってたとあるから、
真相&結末は予想できるなぁと思いつつ読み進めていくと・・・苑子タンのストーリーテラーぶりに
恐れ入りましたm(__)m しかも、兄の浪方の身体が馬に変っちゃうシーンはマジ必見ヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ
その後に続く描写がまた素晴しいんだ(^^) 〈「信じられますまい。でも、げんにこの目で、わたしは
見たのです」/両手で、花方は顔をおおった。/「男どもは『さいわいな月夜だ。夜道にかけて
こいつを里へ曳いてゆき、酒と替えてこよう』といって、兄を外へつれ出そうとしました」/花方は
さけんだ。/「兄さんッ、兄さんッ」/形は馬にされても、心は人間のままなのか、浪方は涙をながし、
全身をふるわせて四肢を突っぱった。/「ちくしょうッ、歩けッ」/男のひとりが鞭で浪方をなぐり
つけ、ひとりが手荒く手綱を引いた。たまろうはずはない。浪方は戸口から外へ曳き出されてゆき、
悲しげないななきと、蹄の音は、月あかりの下を遠ざかった。〉(;_;) ドナドナド~ナ~ド~ナ~♪

読む順番は重耳→(介子推)→沙中の回廊→孟夏の太陽が良い@宮城谷昌光スレ__φ( ̄^ ̄ )メモメモ
タグ:歴史 小説
コメント(13) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

コメント 13

hanamura

馬より「犬」は、とてつもない。
私の母校の校歌は、中勘助先生の作詞です。(自慢!)
「銀の匙」(マンガでない方ですよ!)で検索できますがぁ・・・
「犬」を読んだ私は、奈落というものを、少年時代に意識しました。
おちて、けっして、もどれない。意識した自分をひた隠ししました。
by hanamura (2017-11-14 19:28) 

センニン

こんばんは。
杉本さんのは変身させられるのですから変身譚とはちょっと違うのでしょうが、連想するのはまずはカフカですが、読んでいないんです。
「聊斎志異」は手塚治虫の漫画版で。
手塚治虫の『ブッダ』には出家する前の王子が鳥になって家族を持って死ぬまでを夢(昼間の、ほんの一瞬の)で見るという場面が出て来ます。

by センニン (2017-11-14 19:32) 

middrinn

hanamura様が御推奨の『犬 他一篇』岩波文庫は
持ってないですし、未読なので、情報感謝ですm(__)m
hanamura様の母校は中勘助のwikiを見て判りました(^^)
中勘助は『銀の匙』(岩波文庫,1935→1962改版)と
『提婆達多』(岩波文庫,1985)は持ってます(^^)
たしか『銀の匙』は、「岩波文庫創刊60周年記念」として
「図書」誌が「私の三冊」という臨時増刊号を1987年に出した際、
意外にも同書を17人の方が挙げて最多得票となったので、
岩波書店は品切だった同書を増刷した、と記憶してます(@_@;)
ソレ以来、同書は人気投票では必ず上位を占めるようですね(^^)
だから、小生所蔵のも1987年に発行されたものです^_^;
by middrinn (2017-11-14 20:16) 

middrinn

センニン様にはインスパイアされる情報ありがとうございますm(__)m
カフカ『変身』(新潮文庫,1952→1966改版)は所蔵既読でしたが
(関係ないですけど、映画「KAFKA 迷宮の悪夢」は好きです)、
『聊斎志異』は(手塚のも)未読なので今度チェックします(^^)
『ブッダ ③ 第2部(1)』(潮出版社希望コミックス,1974)を
本棚から探し出して、当該部分を久しぶりに再読しましたけど、
「ぼくは力がつよかったんで兄弟を[母鳥の胸の下から]おしのけて
いつも特等席でした」というコマで、その兄弟鳥に矢印をして
「土田よし子」と手書きされていることに初めて気付きました^_^;
日本の説話では転生譚はよく見るんですけどね(^_^;)
by middrinn (2017-11-14 20:39) 

ほちゃ

いつもいつも(●'ヮ'●)コメントありがとうございます~♪
by ほちゃ (2017-11-14 21:37) 

middrinn

貴ブログ「大好きなEOSと♪」で、
お花さん達の素敵な写真を拝見し、添えられた
ほちゃ様の心優しい文章を拝読してるだけで、
いつも心温まります(^^)
by middrinn (2017-11-14 21:50) 

YUTAじい

おはようございます。
何時もご訪問nice!ありがとうございます。
by YUTAじい (2017-11-15 08:00) 

middrinn

城好きなので、竹田城跡、
毎日興味深く拝見させて頂いております(^^)
by middrinn (2017-11-15 08:13) 

ワンモア

こんにちは、niceとコメントありがとうございます。
杉本苑子さんの『続今昔物語ふぁんたじあ』、私も読みました!
今昔物語は大好きです(^^)
by ワンモア (2017-11-15 08:33) 

middrinn

ワンモア様の「1/144ヒコーキ工房」は、飛行機も好きなんで、
いつも興味深く拝見拝読させて頂いておりますが、
前回の成田空港問題の記事は、特に最後の話が、何と言いましょうか、
いや、何とも言えない気持ちにさせられました(^_^;)
杉本苑子『続今昔物語ふぁんたじあ』をお読みの由、嬉しいです(^^)
by middrinn (2017-11-15 09:02) 

センニン

こんばんは。
『聊斎志異』は私も読んでいないのですが、手塚さんが膨大な話の中から三編を選んでいます。
「お常」「女郎蜘蛛」「叩建異譚」
『ブッダ』、そうだったかもしれません。また読んでみようかな。
『ネオ・ファウスト』『アドルフに告ぐ』など、読み応えがありますね。
by センニン (2017-11-15 20:00) 

middrinn

手塚治虫のことだから、色々とアレンジして、
原典の『聊斎志異』より面白そうですね(^_^;)
手塚はシリアスな場面でもギャグを突っ込んできますからね^_^;
勿論『ネオ・ファウスト』『アドルフに告ぐ』も結構ですけど、
センニン様なら『ルードウィヒ・B』(潮出版社,1989)かと(^^)
by middrinn (2017-11-15 20:49) 

middrinn

小生の上記コメントで、「図書」誌の臨時増刊号が
『銀の匙』を「17人の方が挙げて」という件は、
「20人の方が挙げて」に訂正しますm(__)m
同誌「書名索引」に挙げられている頁を確認すると、
同一頁で複数人が挙げてる場合があったため(+_+)
by middrinn (2017-11-19 15:26) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。