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170409読んだ本&買った本

国立新美術館『ミュシャ展』図録と「芸術新潮」ミュシャ特集、どちらかが間違ってるわけだ(@_@)

【買った本&読んだ本】

星野之宣『レインマン 04』(小学館ビッグコミックススペシャル,2017)

〈第21回(2017年)手塚治虫文化賞「マンガ大賞」ノミネート。〉と帯にあるが、そんな名作か^_^;
星野之宣は「手塚賞」出身だし、また別ブログに書いたように晩年の手塚治虫が星野之宣らのことを
褒めていた事実もあり、手塚治虫の名を冠した賞に相応しい漫画家の一人とは、モチ思うけどね(..)
一ノ関圭も昔から好きな漫画家で良い作品と思うが、パクリの疑いがあるから昨年の受賞は疑問(..)

国立新美術館ほか編『ミュシャ展』(求龍堂,2017)第3刷

芸術新潮2017年3月号発売日に特集「秘められたミュシャ~パリで咲かせた華、スラヴに見つけた星」
で「スラヴ叙事詩」を観た時の昂奮は醒めてしまったが、注文してたミュシャ展図録がやっと届くと、
つい暇も無いのに見入ってしまうね^_^; 図版が芸術新潮に掲載されてるのとは色が違う気がするし、
何よりもサイズが大きい(^^) 現物はメチャ巨大なんだから、国立新美術館に行かれた方からすれば、
鼻で笑われそうだが、「ちっちゃくないよ!!」(Ⓒ種島ぽぷら)^_^; てゆーか、芸新が小さすぎ(+_+)
ただ、両者をざっと読み比べると、気になった点があった(@_@) 「スラヴ叙事詩」各作品の解説だが、
画が小さくてどの人物を指してるのか分らない解説文が芸術新潮にはあったが、本書にははっきりと
指し示している参考図もあって助かる(^^) だけど、⑦「クロムニェジーシュのヤン・ミリーチ」で、
本書の解説文には「ムハ(ミュシャ)は伝道者ミリーチを絵の中央に位置づけ、足場の上に描いた。」
とあるが、芸術新潮のだと「建設現場の足場の下、アーチが残る崩れた壁の前に立つのがミリーチ。
彼の前に行列する女性たちは純潔を意味する白い衣をまとい、・・・」とあって、両者は明らかに別
の人物をミリーチとしてる(゚ロ゚;) 「ミュシャ展公式カタログ」というシールが表紙に貼られた本書と
「手前味噌で恐縮だが、新潮社の校閲部と言えば、出版業界では“超一流”として知られた存在。」
(週刊新潮2016年10月20日号)と豪語する校閲部のチェックを経た(はずの)芸術新潮、どちらかが
間違っていることになるね^_^; また本書の「《スラヴ叙事詩》の舞台となった場所」という地図の
⑭「ニコラ・シュビッチ・ズリンスキーによるシゲットの対トルコ防衛」が、芸術新潮に載っている
コラム「国境を超えて広がる《スラヴ叙事詩》の舞台」の地図で示されてる場所と微妙に異なる^_^;
時間が無く、本書もざっと眺めただけなので、もっと他にも食い違いがあるかもしらんけどさ(@_@)
また、「スラブ叙事詩」のモチーフを考えれば、上記のように、「ミュシャ」をチェコ語の発音で
「ムハ」と主表記し、その後に括弧して「ミュシャ」と付け加えているのは結構なことだと思う(^^)
ただ、例えば、⑤「ボヘミヤ王プシェミスル・オタカル2世」で、本書も芸術新潮も「オタカル2世」
と表記してるが、「オタカル2世(オットカール2世)」とした方が読者には親切だったと思うな^_^;
中野京子『名画で読み解くハプスブルク家12の物語』(光文社新書,2008)等にも、ハプスブルク家の
ルドルフ1世が「ボヘミヤ王オットカル二世」をマルヒフェルトの戦いで破った話は出てるからね(^^)
なお、このオタカル2世について、芸術新潮は〈ミュシャは「スラヴの連帯」を掲げた人物として表現
したが、実際のオタカル2世は神聖ローマ皇帝たらんと野心満々だった。しかし絶大な力を持つ彼を
恐れたドイツ諸侯は、スイスの弱小領主だったハプスブルク家のルドルフ1世を皇帝に選出。ルドルフ
とオタカルは1278年、モラヴィア南部のマルヒフェルトで決戦に臨み、激戦の末、オタカルは敗死した
のだった。〉と教科書的記述だが、本書に「神聖ローマ皇帝たらんと野心満々」といった説明は無く、
「オタカル2世はスラヴ人の連合という高邁な思想の実現を夢見ながら、マルヒフェルトでドイツ王の
軍隊と戦い、1278年に一命を擲つ。その後、ハプスブルク家のドイツ王ルドルフ1世がボヘミヤ王国の
実権を握った。」というように、徹頭徹尾スラヴ人視点で貫かれた解説文になっていて面白いね(^^)

梅雨に入ったかのようで今日も図書館に行けず(+_+) 午後に過去の記事のタグをかなり修正した(^^)
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