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240312読んだ本

「さて、講談社学術文庫版は、語釈と解説が充実していますが、やや詳しすぎます。語釈を無くし、
もっと一般の読書人が読みやすくなる構成で、出してほしいです。」と書いてた御仁、本文(原文)
も語釈も飛ばして現代語訳だけ読んで読破したつもりになってるのかな〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

【読んだ本】

奈良本辰也ほか『日本史こぼれ話 3』(角川文庫,1983)所蔵本

     歌の力

    勝海舟は子爵にしてやると言われて、

     今日までは男一匹と思ひしに
      五尺に足らぬししゃくなりとは

    と詠んで、伯爵につりあげた。爵位は、公、侯、伯、子、男の序列で、
    伊藤博文も黒田清隆も、まだ伯爵だったときの話である。


     俗説は恐い

    海舟は歌の力で伯爵になったという前掲の話は、実によくできた
    デタラメである。/本当は、ある人が伯爵受爵の祝いに来たのだが、
    なぜか子爵になったのだと感違い[ママ]をしていて、/「このたびは
    子爵におなりになって……」/と口上を述べたので、「四尺」になった
    わけではないのだよと、しゃれてみせたのである。

新井白石の「自題肖像(自ら肖像に題す)」の「五尺の小身渾[すべ]て是れ胆[たん]」について
「小っちゃちっちゃチッチャちっチャチッちゃちッチャちっちゃくないよ!!と種島ぽぷらヾ(`◇´)ノ」
と冒頭の枕に書いた上で「江戸時代の平均身長は低かったから、レトリックのような気も(^_^;)」と
返信コメントもしたけど(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2024-02-27 )、
手元にあった勝海舟(勝部真長編)『氷川清話 付 勝海舟伝』(角川文庫,1972)の巻末の勝部真長
「勝海舟伝」を披いたら「・・・海舟は五尺そこそこの小男であったが、・・・」とあるね(@_@;)
『大辞林』第一版第一刷の「五尺」の項が小項目として挙げる中に「五尺の体」=〈「五尺の身」に
同じ。〉、「五尺の身」=「人のからだ一つ。五尺の体。」、「五尺の童子」=「一二、三歳の子供。
また、子供一般。五尺の童[わらべ]。」等があり、この説明だと「一二、三歳の子供」で約150cm
と勘違いしそうだけど、守随憲治&今泉忠義&松村明(監修)『旺文社古語辞典 〔改訂新版〕』
(旺文社,1965→1969)の「五尺」の項も「五尺身」「五尺身体[からだ]」とともに「五尺童子」
を載せていて、「こども。中国で、周の時代には八寸(=約二十一センチメートル)を一尺としたの
でいう。」と説明されてる(⌒~⌒) やはり語釈は「詳しすぎ」るぐらいがいいわなC= (-。- ) フゥー
タグ:歴史
コメント(6) 
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コメント 6

tai-yama

「五尺の体」を語釈したと(笑)。
男爵は爵位の中では一番のザコだったと。
by tai-yama (2024-03-12 22:22) 

middrinn

白石のも海舟のも詩歌ですし、「五尺」は
単なる定型表現(白石の「小身」も強調の
ためのレトリック)かと(^_^;) 実際に
「五尺そこそこの小男」であることを示す
文献があるのかもしれませんけど(^_^;)
by middrinn (2024-03-13 05:24) 

df233285

なるほど明治時代には「人の上に人」が、5通り作られたのですね。
いままで「ろくでなし」は「陸でなし」では無くて「六でなし」と
書いてしまい、人が第6番目になるからだと私は勘違いしていたのが、
調べて「陸」の漢字の理解の間違いだったのを知り、調査のきっかけ
になり、助かりました。
by df233285 (2024-03-13 06:45) 

middrinn

王政復古で冠位十二階を復活させる話は無かったんですかね(^_^;)
by middrinn (2024-03-13 14:14) 

美美

こんにちは
早々のご訪問、コメントありがとうございます。
またボチボチ更新して行きたいと思いますのでよろしくお願いします。
by 美美 (2024-03-13 14:33) 

middrinn

美美様の釣果の御報告、ミミ様や野鳥等の御写真などなど楽しみにしてま~す(^o^)丿
by middrinn (2024-03-13 15:57) 

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