SSブログ

220125読んだ本

少ししか見られなくなったTwitter、アカウントを作成させようと必死だな( ̄ヘ ̄)y-゚゚゚
もしSSブログも、知らない間に、利用者しか見られなくなってたら、怖いね((;゚Д゚)ヒィィィ!

【読んだ本】

保坂弘司(全現代語訳)『大鏡』(講談社学術文庫,1981)所蔵本

本書の訳を借りると、『大鏡』の巻頭、大宅世継が「久しい以前から、昔馴染みの人にお逢いして、
どうかして、自分が今まで、世の中で見たり聞いたりしてきたいろいろな出来事を話し合いたい」
云々と思っていた、と語り出しているけど、その中に次の発言が( ̄◇ ̄;)

    ・・・胸のうちに思っていることをいわないでいるのは、まったく諺にもいうように、
    腹が張っているような重苦しい気持になるものですね、それですから、昔の人は何か
    いいたくなってくると、土に穴を掘っては、そこに思うことをいって埋め、それで
    気を晴らしたとかいうことですが、なるほどと思われます。・・・

石川徹(校注)『新潮日本古典集成 大鏡』(新潮社,1989)はこの「昔の人は」云々の頭注で(゚ロ゚;)

    童話『王様の耳は驢馬の耳』と同様の伝説が当時の日本に伝えられていたらしい。
    たとえば『三国遺事』巻二、景文大王の伝の中にも類話が見える。

三木紀人(全訳注)『徒然草(一)』(講談社学術文庫,1979)も『徒然草』の第19段の「おぼしき事
言はぬは腹ふくるゝわざなれば」の語釈で次の解説(「この」が指すべき件は違うけど)( ̄◇ ̄;)

    ・・・『大鏡』序の「おぼしきこといはぬは、げにぞ腹ふくるるここちしける」による。
    表現衝動を実感的に表現する「おぼしきこといはぬは、腹ふくるる」という俗諺があった
    のであろう。この起源はギリシア神話のいわゆる「王様の耳はろばの耳」の話に由来し、
    中央アジア・中国・朝鮮をへて日本に伝わったものかという(日本古典文学大系『大鏡』、
    日本古典文学全集『大鏡』などの注)。

ギリシア神話が院政期に伝わってたとは(゚ロ゚;) 文化伝播論はロマンウキウキ♪o(^-^ o )(o ^-^)oワクワク♪

保坂弘司『大鏡全評釈』(學燈社,1979)上巻は、『徒然草』にも言及してるし、またギリシア神話の
ミダス王の話のあらすじを紹介後、日本古典文学大系『大鏡』の補注を取り上げて、「オピディウス
のメタモルフォセス第十一章にある同系の神話」の要点を紹介して、朝鮮の史書『三国遺事』巻二の
景文大王の伝の当該部分まで引いてあり、至れり尽くせりの語釈だったヤッタネ!!(v゚ー゚)ハ(゚▽゚v)ィェーィ♪
タグ:古典 歴史
コメント(10) 
共通テーマ:

コメント 10

そら

私も以前Twitterを始めましたが
私には合わないようです・・・
やっぱり若者向けかな(^^;
by そら (2022-01-25 21:15) 

middrinn

短文で発信は小生には無理ですね(^_^;)
情報を得るために色々と見てます(^_^;)
by middrinn (2022-01-25 21:21) 

tai-yama

穴の中に当時の人達の(思っていたことの本音)声が現代で再現
できる形あったら、すごい一次資料になりそう・・・
でも、TwitterやSS blogを後年の人達が(当時を知る)一次資料
として使うことはなさそう(笑)。
by tai-yama (2022-01-25 22:42) 

爛漫亭

 面白いですね。イソップ寓話が伝搬したの
でしょうかね。16世紀に宣教師が初めて持っ
てきたと思っていました。
by 爛漫亭 (2022-01-25 22:59) 

ナベちはる

Instagramなども、同じように登録させようと必死ですよね。
いつかは全く見られなくなる可能性…あるような気がします((+_+))
by ナベちはる (2022-01-26 00:48) 

middrinn

そーゆーのは、『ドラえもん』に、
tai-yama様、出てきそう(^_^;)
by middrinn (2022-01-26 07:02) 

df233285

ユーラシア大陸は陸続きなので当然。
盤雙六していたのもその証拠。
普通の方のシルクロードも偉大。
むしろ玄界灘が難所。知らぬは
日本列島の者ばかりの事物も。
一例では、羯の字は「やぎ座」のパン
の事で、へんが羊へんであれば
正しいのにも関わらず、ギリシャ
神話を知らずに、伝来した漢字を
魚へんに日本で変えた和字の例有り。

by df233285 (2022-01-26 07:20) 

middrinn

『大鏡全評釈』が引用している『三国遺事』に「王耳忽長、如驢耳」云々とあり、
爛漫亭様、ほとんど同話ですから、どうやら朝鮮経由で伝播したようです(^_^;)
といったんは返信コメしましたが、同書に載る話の先は、人のいない竹林に入り、
「向林唱云、吾君耳如驢耳」となっているので、土に穴を掘って云々は別のルート
から(朝鮮に伝播したのと同じように日本に)伝播したのかもしれません(^_^;)
by middrinn (2022-01-26 07:40) 

middrinn

非利用者から見られなくなるのを、
ナベちはる様、利用者は不満に感
じることはないんですかね(^_^;)
by middrinn (2022-01-26 07:42) 

middrinn

東西の文化伝播は想像以上ですね( ̄◇ ̄;)
長さん様、そうなると、日本発祥のものも
伝播している可能性も(^^) 大昔に読んで
良かった記憶のある、たしか子供向けの本
だったと思いますが、注文しました(^_^;)
by middrinn (2022-01-26 08:39) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。