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210601読んだ本

読書の厄介なところは、御三家、四天王の次はゴレンジャーなことである〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ
五大老、五虎大将軍はともかく、五本指は靴下を連想(^_^;) 五人組は文革の四人組の印象が強い(^_^;)

【読んだ本】

佐藤信弥『戦争の中国古代史』(講談社現代新書,2021)

承前(^o^)丿 『十六夜日記』が『海道記』『東関紀行』と並んで「中世三大紀行文」とされてるのが
不思議なのだが、いったい誰が何時から言い出したものなのかな(@_@;) そこで目が留まったのは、
本書134頁の次の指摘( ̄◇ ̄;)

    ・・・/晋の文公もやはり春秋の五覇のひとりとして数えられている。ただ、
    この「五覇」というのは、実際に五人の覇者が存在したからこのような呼称が
    できたのではなく、逆に先に「五覇」という呼称が成立し、その五人の覇者とは
    誰かという議論が生じたのである。「三皇」「五帝」に数えられる古帝王が
    それぞれ三名以上、五名以上存在するのと同様に、「五覇」に数えられる
    代表的な諸侯の有力者も五名以上存在したわけである。/

先に定員ありきとはエッ(゚Д゚≡゚Д゚)マジ? 「中世三大紀行文」も、そーゆー類いだったりしてね(^_^;)
『南総里見八犬伝』も「八」犬士にこだわらず、九人目として犬童美乃梨を加え・・ヘ(__ヘ)☆\(^^;
ちなみに、高田衛『八犬伝の世界 伝奇ロマンの復権』(中公新書,1980)で小生は知ったんだけど、
曲亭馬琴は最初は『里見七犬士伝』を書くつもりだったらしいからねぇ〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

本書122頁からもメモっとく_φ( ̄^ ̄ )メモメモ 〈創られた伝統〉とか、その手の話は好きだから(^_^;)

    ・・・/太公望は呂尚、師尚父などとも呼ばれ、周公・召公らとともに文王・武王を
    支えた重臣、あるいは文王・武王の軍師とされている。しかし西周の同時代史料
    である金文からは、周公・召公が重臣として活躍したことが読み取れるのに対し、
    斉の始祖からはそのような痕跡が読み取れない。太公望が周公・召公と並ぶ重臣
    であったというのは、桓公の覇権が周に認められるにともなって作られた神話
    であろう。/

藤本孝一は芸術新潮1997年9月号の特集「冷泉家 サバイバル800年」の中で次の指摘ヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ

    ・・・一方で阿仏尼は、烈女として讃えられてきました。これは明治時代、
    国定の女子修身教科書で、阿仏尼が賢妻賢母の鑑として取り上げられたこと
    が大きいと思われます。もちろん、子のため鎌倉まで下り、苦しい裁判を
    闘った阿仏尼が、強靭な精神をもち、行動力と才気に富んだ女性だったのは
    疑いありません。・・・

「中世三大紀行文」は文学的評価と無関係なところで〝創られた〟評価だったりして((;゚Д゚)ヒィィィ!

ちなみに、苑子タンが阿仏尼を〈「我が子さえよければ他人の子などどうなろうとかまわぬ」とする
母性愛のエゴイスティックな本質が、これほどあからさまに露呈した例は珍しい。〉云々と「酷評」
(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2016-10-27 )していたのを思い出した(^_^;)

長崎健&外村南都子&岩佐美代子&稲田利徳&伊藤敬(校注・訳)『新編日本古典文学全集48 中世
日記紀行集』(小学館,1994)巻末の「解説」の「五 鎌倉時代の女婿紀行文学」で岩佐美代子は次の
ように指摘している(同書596~597頁)〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

    ・・・出発の経緯を述べる序章は古来名文として知られ、わが子のため、
    家のため献身した烈女、賢母の記として作品全体を覆う評価を生んだ。
    これに対して、旅の記は声価の割に単調で名所歌の見本にすぎぬ、また
    鎌倉滞在記を含め、どこかちぐはぐで食い足らぬ、古来賞揚されたほど
    すぐれた文学ではない、というのが現在一般の評価である。・・・

この評価は流布本の所為で同書が底本とした九条家本だと印象は一変と岩佐美代子は言うが(@_@;)
コメント(8) 
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コメント 8

tai-yama

五の次は六じゃなく、いきなり七だったり。七人の侍、神セブン
ウルトラセブン、セブンイレブン・・・・
十六夜日記は中世三大紀行文の中でも最弱・・・と言われていたり(笑)。
by tai-yama (2021-06-01 23:27) 

ナベちはる

御三家、四天王でその次がゴレンジャー…驚きですね(^^;
by ナベちはる (2021-06-02 00:59) 

middrinn

『海道記』『東関紀行』は「名作」と、
tai-yama様、評されてますね(^_^;)
by middrinn (2021-06-02 05:31) 

middrinn

漢字のはしっくりくるものが、
ナベちはる様、無くて(^_^;)
by middrinn (2021-06-02 05:32) 

そら

御三家、四天王の次は・・・
五叉路になっちゃうな、私(^^;
by そら (2021-06-02 06:48) 

middrinn

五叉路ですか( ̄◇ ̄;) 小生は思い付きません(^_^;)
お車をよく運転なさっているからですしょうか(^_^;)
by middrinn (2021-06-02 06:51) 

爛漫亭

 五穀豊穣はどうですか?
by 爛漫亭 (2021-06-02 14:08) 

middrinn

7人の場合、七星よりも七草ですかね(^_^;)
by middrinn (2021-06-02 16:07) 

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