『SFまで10000光年』(早川書房,2015)の新品を過去に購入したのもSFに興味・関心がある
からではなく水玉螢之丞のイラストが好きだったからというのは、すこしもふしぎじゃないかと(^_^;)

【読んだ本】

野田昌宏『NHK人間大学 宇宙を空想してきた人々 SF史に見るイメージの変遷』(日本放送出版協会,
1998)所蔵誌

読了(^o^)丿 すこしふしぎなのは、wikiの「野田昌宏」に、本誌で「1999年・・・第19回日本SF大賞
特別賞を受賞。また、第30回星雲賞ノンフィクション部門賞を受賞。」とあるのに、本誌は単行本化
等されなかったっぽいこと(@_@;) ただ、野田昌宏は元々TV屋だったし、「SFは絵だ」というのが
持論らしいから、放送内容(小生は未視聴)はこのテキストとは少し違う内容だったのかも(@_@;)
大学教授とかだと、テキストに書いたことをそのまま読み上げるだけの放送が多いけど(^_^;) 本誌=
1950年代中頃までの「初級SF史概論(前期)」、SFの知識がない小生は拝読するだけだったけど、
名前や書名を聞いたことあるSF作家の作品(おそらくSFの名作・古典ではないかと)の内容(少々
ネタバレだった気も)を知ることが出来て大変有益だった(^^) ちなみに、目次は次の通り(第1回に
関しては前に取り上げた ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2020-06-13 )(⌒~⌒)

    第1回 SFは絵で始まった ~宇宙人の肖像画~
    第2回 月世界旅行は弥生時代から ~宇宙旅行の系譜~
    第3回 SFの三巨匠
    第4回 SFは科学の教科書である!
    第5回 火星人と運河
    第6回 宇宙飛行は本格化した ~スペース・オペラの誕生~
    第7回 SFの〝市民権〟獲得へ ~スペース・オペラからのテーク・オフ~
    第8回 ロボットはいかにして生まれたか?
    第9回 時間を旅する……
    第10回 日本SFの黎明期
    第11回 花開く戦後日本のSF
    第12回 やはりSFは〝絵〟である ~そしてSFの楽しみ方~

水玉螢之丞の前掲書に「ガーンズバック咳止薬」という一篇があって、「・・・( )内は各篇題名
の出典(推定)。・・・」などと説明書きされた同書巻末の「初出および実在登場人物一覧」には、

    ■1993年4月号 第4回 ガーンズバック咳止薬(ウィリアム・ギブスン「ガーンズバック
     連続体」)

とあるけど、本誌の第4回が詳述してた「世界初のSF専門誌〈アメージング・ストーリーズ〉」の
「編集長であり、オーナーでもあるヒューゴー・ガーンズバック」と関係があるのかしら(@_@;)

最後に、「第10回 日本SFの黎明期」から、少しだけ引いておきますか〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

    ・・・/忘れもしないのですが、〈SFマガジン〉に[横田順彌の]『日本SFこてん古典』
    の連載が開始され、第1回で西沢勇志智の『理科読本・炭素大功記[ママ]』(1926)
    という珍妙なタイトルの作品を紹介されたときは、ものすごいショックを受けました。
    わが国でこんな途方もない作品が書かれていたのかという思いでした。そして、のちに原本
    を読んでみてますますその思いを深くしました。/まず、登場人物の紹介がこうです。

      炭吉[スミヨシ]=幼名・金剛石丸、のちに太閤炭吉
      加藤酸素=炭吉の家臣、酸素之助清正
      福島水素=炭吉の家臣、水素松正則
      竹中窒素之兵衛=炭吉の客分で、参謀長

    これだけで内容の見当はつくでしょう?/とにかく横田氏自身が、この本を初めて読んだ
    ときに〝2階の階段から転げ落ちんばかりに焦った〟と書いているのです。/・・・

この『炭素太閤記』(と同じ頁に載る表紙写真にはある)のストーリーの紹介・解説が続くんだけど、
爆笑させられたのが、次の件(^_^;)

    ・・・石川五右衛門の釜茹では五右衛門の体脂肪と科学[ママ]薬品が反応して
    最後に石鹸が出来上がる……・・・