ジョウビタキが庭に来てた由(^^) エナガを見てみたいな(..) 欲を言えば、小首を傾げた姿のを(^_^;)

【読んだ本】

駒田信二『女は強く男も強い物語』(徳間文庫,1981)所蔵本

本書は「雲の上のはなし(『如意君伝』より)」と「雲の下のはなし(『痴婆子伝』より)」の2篇
から構成されているが、前者を読了(^^) 元は週刊文春に連載された読物で、毎回その「・・・半分を
余談に使っている点・・・」(「文庫版あとがき」)が特色だが、ソレは「白話」(口語)の短篇小説
では「本話」の前に必ず「入話」という、言わば(落語などでの)「まくら」が置かれていることに
倣った由^_^; さて、『如意君伝』とは「これは明代に書かれた文言(漢文)の風流小説で、[中国
史上唯一の女帝となった唐の]則天武后と薛敖曹(如意君)との淫行の次第を述べたもの・・・」^_^;
例の道鏡説話も民間で語り継がれていく過程で『如意君伝』が取り入れられたことは「・・・十分に
あり得ることである。」とし、『如意君伝』が江戸時代に国学者の手で翻案されたのが『花の幸』との
高橋鉄の指摘を引くけど、どうかな(@_@) 「・・・巨陽と巨陰・・・」ゆえ、満たされることのない
人生を送ってきた2人が結ばれるんだけど、「薛敖曹が宮中に召されて武后との大快戦がはじまるのは、
・・・延載二年(六九五)で、このとき武后は七十二歳、薛敖曹は三十三歳であった。」とは(゚ロ゚;)
さてさて、その内容は、エロとはいっても漢文の訓読だし、むしろ艶笑譚に近いんじゃないかしら^_^;
中でも、大爆笑した件は、夏の夜に清風閣で眠ってた武后を見て、催して挑みかかった薛敖曹に対し、
武后が「君命を俟[ま]たずして深く禁閨に入る。汝、何の罪に当るや」と専制君主らしく叱責すると
薛敖曹が「微臣、死を冒して鴻門に入る。惟[ただ]、主に忠ならんことを思うのみ」と答えたから、
武后も「大いに笑・・・」ったとあるけど、小生も思わず「樊噲かよ!?」とツッコミを入れ大爆笑^_^;
鴻門の会で項羽(厳密には、項羽の従弟の項荘だが)によって殺されそうな主君・劉邦の身を案じて
乱入した樊噲は、たしかに劉邦の家臣団の中では「微臣」だしね(^_^;) 他にも、論語の有名な文句を
もじるなど、痴というより知的な文章^_^; とはいえ、現時点では再読する気は起こらないけどさ^_^;
なお、薛敖曹のことは、駒田信二『中国妖姫伝』(講談社文庫,1979)は「稗史には」云々として紹介
しているが、駒田信二(著)村上豊(絵)『中国妖女伝』(旺文社文庫,1985)には出てこないし、
守屋洋『中国皇帝列伝《創業篇》』(徳間文庫,1985)「唐の則天武后 武照」も同様_φ( ̄^ ̄ )メモメモ

朝日の朝刊多摩版の「矯正研究所本庁」は、正しくは「矯正研修所」だし、「本庁」とは言わぬ(-"-)