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161213読んだ本&買った本

1年以上利用してなかったからクリエイト・エス・ディーの全てのポイントが無効とされたみたい(+_+)

【読んだ本】

杉本苑子『対談 にっぽん女性史』(中公文庫,2008改版)所蔵本

「婉[えん] その生涯」は『婉という女』で野間文芸賞を受賞したという作家・大原富枝との対談で、
野中婉の生涯がテーマ(^^) 野中婉は「土佐藩の二代藩主の山内忠義公の時代に、家老の一人であって
執政、つまり総理大臣のような役だった野中兼山の娘」の由(^^) 兼山の複雑な出自や治績に関しては、
海音寺潮五郎が『覇者の條件』(文春文庫,1979)&『覇者の条件』(文春文庫,2011新装版)所収の一篇
「野中兼山」で知っていたつもりだったけど、それは「兼山にたいする重臣らの憎悪は深刻をきわめて
いまして、その子女らを宿毛へ配流し、結婚を許さず、子孫を絶滅させたのです。いたましいかな!」と
〆られていて、野中婉のことは本書で初めて知った次第(@_@) 兄弟姉妹が「山中の一軒家に四十年間
幽閉される」ということに対する大原&杉本の分析(?)は興味深い^_^; また兼山処罰の根拠は亡くなった
母を儒葬礼で葬ったことで、「大原 これは晋の文公の家例にならった、荘厳純粋な儒葬だったのです。
そのときに、兼山はキリシタンの疑いをかけられたということがあったのです。/杉本 仏教葬が一般を
風靡した時代にあまり特殊な葬礼方法だというわけで疑われたのですね。/大原 理解できないものは
なんでもキリシタンということにされたんですね。」(゚ロ゚;) 井上章一の『キリスト教と日本人』だと、
由比正雪を取り上げて「叛逆者はキリシタンだとする先入観が、できていたというしかない。」とし、
また1827年の大坂切支丹一件を松浦静山が「大坂落城の残徒」の子孫と想像していたことを「反徳川的
勢力を、キリシタンとみなす観念は、ここでも生きていたということか。」と論評してる(@_@) なお、
正雪に関し「あやしいものはキリシタンだとするフレームアップにつながったことも、うたがえない。」
とも書いてたけどね^_^; 後鳥羽院の秀歌「見渡せば山もと霞む水無瀬川夕べは秋と何おもひけむ」は
『枕草子』の「秋は夕暮れ」が念頭にあると言われていて、たしかにその通りなんだろうけど、厳密には
「夕暮は秋に限る」と「秋は夕暮に限る」とはイコールじゃないのでは^_^; その点、藤原清輔「薄霧の
籬の花の朝じめり秋は夕べと誰かいひけむ」の方が『枕草子』をきちんと踏まえてて個人的には好き(^^)

桂芳男『幻の総合商社 鈴木商店~創造的経営者の栄光と挫折』(現代教養文庫,1989)所蔵本

城山三郎『鼠~鈴木商店焼打ち事件』(文春文庫,1975)所蔵本

【買った本】

杉本苑子『江戸を生きる』(中公文庫,1979)

今月もう本を買う予算が残ってないからポイントで購入した(;_;) 本書の講談社文庫版は借りて読み、
面白かったから、「また、つまらぬ物を読んでしまったorz」で取り上げた(^^) といっても、本書とは
ほとんど関係のないことばかり書いたけど^_^; 講談社文庫版は前にブックオフで見掛けたが、状態が
良くなくてスルーしたら、その後は全く見掛けないので、やはり見掛けたら即買わなきゃと自戒(+_+)
『秋蘭という女』所収の2篇に関しては追記済で、『じじばばの記』の表題作に関しても追記した^_^;

胃痛(+_+) 家の中が寒くて外の方が生温かいから外気を取り入れたら屋内が湿っぽくなっちゃった(+_+)
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