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240107読んだ本

仮に年上が好みだったとしても、流石に無理があるというか、もはや熟女好きの域にヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ
とにかく節約で、年末から既に一週間以上も本を注文・購入してないもんねo(-`д´- o)ヤレバデキル!!

【読んだ本】

森本元子『私家集全釈叢書6 定頼集全釈』(風間書房,1989)所蔵本

大変ややこしいことに、『古本説話集』の「御荒宣旨歌事 第八」という説話、主人公の「御荒宣旨
[みあれのせんじ]」は、右大弁源相職女の御形宣旨[みあれのせんじ]ではなく、中納言平惟仲女
で大和守藤原義忠の妻の大和宣旨[やまとのせんじ]とされる上に(高橋貢[全訳注]『古本説話集
(上)』[講談社学術文庫,2001])、藤原定頼が詠んだ大和宣旨と無関係の歌も出てくる(@_@;)
当該歌を本書所収の『四条中納言集』から訳(詞書の訳は同集の語釈から、歌の訳は本書に収録され
ている『四条中納言定頼集』の同一歌のから)も一緒に引く(@_@;)

      女院の中納言の君、つれなくのみありければ

    ひるは蟬よるは螢に身をなしてなきくらしては燃えあかすかな

       上東門院彰子の女房である中納言の君がいつもつめたい態度だったので

     昼まは蟬とし、夜間は蛍[ママ]に変えて、わたしはまあ、泣いて日をくらしては、
     燃えて夜[よ]を明かすことです。

『古本説話集』の上記説話では「御荒宣旨」こと大和宣旨(三条天皇中宮?子の女房)に藤原定頼が
詠んで贈った歌として用いられているけど、御覧の通りで、藤原定頼の家集では一条天皇中宮だった
上東門院彰子の女房である「中納言の君」に対して藤原定頼が詠んで贈った歌となっている(@_@;)
この「中納言の君」を本書の語釈は次のように解説(@_@;)

    上東門院の女房。伝未詳。『左経記』万寿三年一月十九日、上東門院出家の記事中に、
    「今日女房六人出家云々」として挙げる「中納言の君」、『栄花物語』二十七「衣の珠」
    の巻にみえる「中納言の尼」などはこの人か。

彰子と一緒に出家した「中納言の君」とは「・・・宮宣旨〈故(源)伊陟中納言の女。〉・・・」と
藤原行成の日記『権記』は記述(倉本一宏[全現代語訳]『藤原行成「権記」(下)』[講談社学術
文庫,2012]468頁 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2023-02-14 )(@_@;)

源伊陟女の「宮宣旨」と言えば、彰子の内裏還啓で御輿に陪乗する上臈女房として『紫式部日記』に
登場する源陟子であるが(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2024-01-05 )、
この呼名は、「・・・立后のとき、その宣旨をとり伝えたものであるから、中宮の宣旨といい、また
宮の宣旨ともいう。」と和田英松(所功校訂)『新訂 官職要解』(講談社学術文庫,1983)に説明が
あるので、彰子が立后された時の「宣旨をとり伝え」る役を勤めたことから付けられたかと(@_@;)

さて、さて、さ~て!彰子(988年生まれ)の立后は1000年で12歳の時(出家は1026年)ゆえ源陟子
はメチャ若く見積もって10歳上の978年生まれだったと仮定しても、995年生まれの藤原定頼より17歳
も年上に( ̄◇ ̄;) 父の源伊陟は995年に58歳で薨去ゆえ、源陟子の生年が978年だと41歳の時の子と
なってチト不自然なので、生年をもっと遡らせると藤原定頼との年齢差が更に・・・ヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ

なお、「中納言君」(久保田淳&平田喜信[校注]『新日本古典文学大系8 後拾遺和歌集』[岩波
書店,1994]は「中納言女王」)という歌人(彼女が何者かは萩谷朴の所説を小沢正夫&後藤重郎&
島津忠夫&樋口芳麻呂『袋草紙注釈 下』[塙書房,1976]が引用紹介)もいるけど、別人か(@_@;)
また中務(伊勢タンの娘)と源信明の子の井殿が藤原伊尹との間にもうけた〈「大納言の君」は康保
四年正月、伊尹が正四位下から従三位権中納言に昇った頃、[元輔集に見える歌の詞書の]「中務が
娘」という資格で保子内親王の許で「中納言の君」と呼ばれ、同年十二月、伊尹が権大納言となった
ので「大納言の君」と呼ばれるようになったのかもしれない。〉と稲賀敬二『女流歌人 中務 ─歌で
伝記を辿る─』(新典社選書,2009)は記しているんだけど、これまた関係なさそうだわな(@_@;)
タグ:歴史 和歌
コメント(6) 
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コメント 6

tai-yama

松の内もそろそろ終わるので、本を購入したくなったり(笑)。
ペタジーニやラミレスもお友達のお母さんと付き合ったくらい
なので、平安時代もきっと熟熟女好きはいるっ。
by tai-yama (2024-01-07 18:55) 

ナベちはる

節約、大事ですよね。
一週間が半月に、半月が一か月に…どんどんとその期間が延びていくかもしれませんね(^^;
by ナベちはる (2024-01-08 00:37) 

middrinn

源陟子の呼名が宮宣旨から中納言の君に変わった
理由がもし中納言の誰かと結婚したからだったら、
tai-yama様、権中納言の藤原定頼は同僚の妻に
アプローチしている可能性までありますよ(^_^;)
by middrinn (2024-01-08 05:20) 

middrinn

次は10日、その次は15日と、少しずつでも、
ナベちはる様、記録を更新します(^o^)丿
by middrinn (2024-01-08 05:46) 

df233285

節約も大事だが。フロッピーディスクの大化け価格の例もある
ように、物品の最安値を逃さないよう、周りの空気に流されず、
物品の性能の良し悪し等、その生き残りの程度に関する鑑定眼
力を、このブログの如くに絶えず磨く努力を忘れない事も大切。
by df233285 (2024-01-08 08:43) 

middrinn

最安値だったので注文も目利き違いで大ハズレなことが最近もありまして、
やはり図書館にあるものは注文前の内容確認を怠ってはダメですね(^_^;)
by middrinn (2024-01-08 14:36) 

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