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231204読んだ本

突然ブログを消すのは自由だが無い知恵を絞って書き込んだ拙コメまで消えちゃうのはチトね(^_^;)
先週月曜は雨戸を修理しメチャ疲労、今日は椅子の解体を無理矢理やって血豆まで出来ちった(+_+)

【読んだ本】

植木久行『唐詩歳時記』(講談社学術文庫,1995)所蔵本

「けふもしんじん あすもしんじん」で、前野直彬(注解)『唐詩選 (下)』(岩波文庫,1963)の
岑参「行軍九日思長安故園」(行軍にて九日[きゅうじつ]、長安の故園を思う)を引くが、一部の
漢字は字体が異なることはいつもの如し(^_^;)

    強欲登高去 強いて登高し去らんと欲するも
    無人送酒來 人の酒を送り来[きた]るもの無し
    遙憐故園菊 遙かに憐れむ故園の菊
    應傍戰場開 応[まさ]に戦場に傍[そ]うて開くべし

     気は進まないながらも、恒例のことだからと、むりに登高の行事に
     でかけようとするのだが、ここでは酒を送って来るような友人は
     一人もない。私ははるかにいとおしむ ──わが家の庭の菊は、
     いまごろ戦場の片すみに咲いていることだろうと。

逐語訳だが、「時に未だ長安を収めず」という作者の自注があること、安禄山の乱の真っ最中で鳳翔
(陝西省)の粛宗の行在所に西方の辺境から馳せ参じたこと、重陽の節句の行事として登高&菊花を
浮べた酒を飲むこと等の説明がなされ、「・・・まだ恢復されていない長安のわが家をしのびつつ、
作った詩である。」としてる(^_^;) が、それでは充分とは言い難いことが本書を披くと判る(^_^;)
自注以外の各説明に加え、「詩の第二句は、陶淵明の有名な逸話を踏まえている。『芸文類聚』巻四
に引く『続晋陽秋』(宋の檀道鸞著)には、次のようにいう。」として本書は詳説してる(^^) 本書
による「行軍九日思長安故園」(行軍 九日 長安の故園を思う)も引いておく(^^)

    強欲登高去 強いて高きに登り去らんと欲するも
    無人送酒来 人の酒を送り来[きた]る無し
    遙憐故園菊 遙かに憐れむ 故園の菊
    応傍戦場開 応に戦場に傍[そ]いて開くべし

     重陽節の今日、無理に心をはげまして小高い丘に登って酒宴を開こうと思ったが、
     肝心の酒を送ってくれる人は誰もいない。はるかに愛おしく思いやる、今ごろ、
     わが旧宅の庭の菊は、きっと戦場のそばでふるえおののきながら咲いていること
     であろうと。

「ふるえおののきながら」というのが心憎い(:_;) 本書曰く、〈官軍と反乱軍との激しい攻防が続く
「戦場」。そのほとりにひっそり咲く菊への気づかいは、そのまま家族たちの安否に対するそれにつ
ながるだろう。「戦場」の二字には、作者の望郷の思いが切なくこめられている。〉と(´;ω;`)
タグ:古典 中国
コメント(6) 
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コメント 6

tai-yama

ガザ地区をイメージしてしまい・・・・
あそこは菊も咲けないぐらい、空爆と砲撃が!
でも、当時の中国の内乱もあんな感じなのかも。
by tai-yama (2023-12-04 22:42) 

ぽ村

うん…?
どなたかブログ引退なされたんですかね?

サービス縮小の中明日は我が身と思いつつ‥しかしまぁ頑張っている方なんですかねSSブログ
by ぽ村 (2023-12-05 01:06) 

middrinn

植物だから小生のイメージではウクライナの方かな(+_+)
tai-yama様、(当時はまだ爆発系の兵器がないし)咲いて
も兵士たちに踏まれてしまったりするんでしょうね(+_+)
by middrinn (2023-12-05 05:38) 

middrinn

〈突然SNSから消える「人間関係リセット症候群」の対処法〉かな、
読んでないけど、Yahoo!ニュースのトップに出ていたから(^_^;)
ぽムたん、そーゆーことする老人がSSブログにもいて、失礼な対応
をされたので、新ブログには小生の方からは訪問してません(^_^;)
by middrinn (2023-12-05 05:59) 

df233285

SSブログが、日本のサービス産業の対外的競争力の低下によって
消えるまで、私のは死んでもほっとくつもりだけれど。SSホスト
のこの先の寿命よりは、何とか自分自身長生きはしたいですよね。
死んだらgoogle検索エンジンの混乱は、あの世の私には無縁
なので。私の死期が近づいたら、予備のライブドアーブログの下書き
も隠匿を解除して、ダブル公開して爆死するつもりでいます。悪いけ
ど、ライブドアのコメ転送は最初だけで止めたので、管理人さんの
問いかけのコメだけ、気になる分はSSから転記してくださいまし。
「前漢時代の武帝」を「後漢」と、どこかに書いた間違いは、その
まんまだったと、一例では思います。本来は本文末尾に追記訂正
すべきところでした。以上遺言。
by df233285 (2023-12-05 06:37) 

middrinn

そーゆー些細な誤記の指摘の場合は、「このコメント
は削除して構いません」と付言していた気が(^_^;)
by middrinn (2023-12-05 07:30) 

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