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230924読んだ本

墓銘がポエムなお墓も幾つか見たが、「空に訊け」はカッコいいけど一体どのような含意が(@_@;)
一気に涼しくなりトイレ回数が急増し夏も終わりかと思いきや来週は再び30度の日々((;゚Д゚)ヒィィィ!

【読んだ本】

駒田信二『漢詩名句 はなしの話』(文春文庫,1982)所蔵本

「名句」は朗詠したくなるものだと思うのだが、今まで読んできた本書の「名句」は(藤原公任より
若い王安石のはいつ作られたかにもよるけど)『和漢朗詠集』に一つも選ばれてないような(@_@;)
前回(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2023-08-23 )からちょっと経ったが、
今回は岑参の「胡笳歌送顔真卿使赴河隴(胡笳の歌、顔真卿の使して河隴に赴くを送る)」の第一句
「君聞かずや胡笳の声最も悲しきを」(^^) 顔真卿の名前が出てくるだけでテンション上がるけど、
「岑参のこの詩は、天宝七年(七四八)、顔真卿が監察御史として河隴[かろう]の地へ赴いたとき
のものである。」由(^^) この詩の全体が小生の好みだけど、第一句~第四句を本書から引く(^_^;)
なお、以下の引用では一部の漢字は字体が異なるm(__)m

    君不聞胡笳聲最悲 君聞かずや胡笳の声最も悲しきを
    紫髯綠眼胡人吹  紫髯緑眼の胡人吹く
    吹之一曲猶未了  之を吹いて一曲猶未だ了らざるに
    愁殺樓蘭征戍兒  愁殺す楼蘭征戍の児を

     君も聞いて知っているだろう、胡笳の音[ね]がこの上もなく悲しいということを。
     あれは赤い髯[ほほひげ]、青い眼の胡人が吹くのだ。/胡人があの笛を吹きだすと、
     まだ一曲が終らないうちに、楼蘭へ出征する若い兵士たちは限りない悲しみに
     つつまれてしまう。

「胡笳」とは胡人の吹く笛で「蘆管」と同じということだから、「一夜征人尽く郷を望む」の「チト
気になる」点(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2023-06-28 )は解消(^_^;)
それにしても民族を問わず「悲しい」気持ちにさせる音色というのはどんなものなのだろう(@_@;)
手元の松浦友久『中国詩選 三 唐詩』(現代教養文庫,1972)と前野直彬(注解)『唐詩選 (上)』
(岩波文庫,2000)も取り上げており、ともに「君不聞」は「聞きたまえ」と訳してて、駒田信二も
『中国詩人伝』(芸術新聞社,1991)では「聞きたまえ」と改訳(?)している(@_@;) 松浦友久・
前掲書は技法的なものも含めて詳論してるけど、本書はさっぱりしてて、『中国詩人伝』の方がまだ
詳述している(@_@;) とまれ、この岑参、他の詩も小生好みなので、もっと調べてみたいな(^o^)丿

コメント(6) 
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コメント 6

tai-yama

胡人が笛を吹きまくれば、中華の兵士は悲しくなり戦う意欲がなく
なってしまうのでは!まさにマクロスな世界っ(笑)。
by tai-yama (2023-09-24 23:09) 

middrinn

リン・ミンメイは胡人の子孫か(^_^;)
by middrinn (2023-09-25 05:40) 

df233285

国民が召集令状で軍隊に編入される、中央集権が強い
11世紀のベトナム/李王朝のような所では。自分が
地方豪族の軍参謀として、戦闘の戦略を練る立場に
立つというケースを想定し難いため、原始的な日本の
将棋を指す現地人が稀だったのですね。日本の将棋は、
11世紀ベトナム北部を経由したと、私は確信してい
ますが。現在のベトナムに日本将棋と似たゲームが残っ
てい無いのは、刀伊の入寇で外国が攻めてきたときに、
京都が寝ぼけていても、戦闘要員にこと欠かない国と
いう感じでは、ベトナムは無かったからだと思います。
平安時代も平安武士は居て、「平安」では無さそうだ。
by df233285 (2023-09-25 06:17) 

suzu*

ねぇ…
お墓どないしまひょ?
樹木希林さんみたく、樹の根っこ?
墓名、書かなあかんのやねぇ
ちゃうか、墓建てるとしたらばの話やな?
by suzu* (2023-09-25 08:54) 

middrinn

藤原清河と阿倍仲麻呂が漂着した唐の驩州はベトナムの北部だとか(@_@;)
長さん様、この時には文化交流のようなものがなかったんですかね(@_@;)
by middrinn (2023-09-25 15:29) 

middrinn

大多数のお墓が墓銘は何何家ですから、御安心を(^_^;)
suzu*様、「猫が好き」なんて墓銘はどうでしょ(^o^)丿
by middrinn (2023-09-25 15:52) 

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