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230621読んだ本

来月は水道代があって赤字となり3700円の古本は買えぬ(ノ;ω;)ノ ~┻┻ (/o\) ミドリン ナカナイデー!!

【読んだ本】

駒田信二『漢詩名句 はなしの話』(文春文庫,1982)所蔵本

番外を幾つか挿んだが、前回(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2023-06-07
の続きで、「何れの処[ところ]よりか秋風[しゅうふう]至る」になるけど、劉禹錫の「秋風引」
を訳とともに引く(^^) ただ、一部の漢字は字体が異なる(^_^;)

    何處秋風至 何れの処よりか秋風至る
    蕭蕭送雁羣 蕭々として雁群を送る
    朝來入庭樹 朝来庭樹に入[い]り
    孤客最先聞 孤客最も先に聞く

     どこから秋風は吹いてくるのだろうか。さびしい音をたてて雁の群を
     南へ吹き送るあの秋風は。秋風は今朝、庭の木に吹いてきた。それを
     誰よりもさきに聞きつけたのは、ほかでもない、孤独な旅人の私だった。

今回は注釈が物足りなく、土岐善麿の訳詩を載せてるだけ(´・_・`) 松浦友久『中国詩選 三 唐詩』
(現代教養文庫,1972)もイマイチゆえ、やはり植木久行『唐詩歳時記』(講談社学術文庫,1995)の
出番である(⌒~⌒)

    ・・・/夏から秋への季節の変化は、成長から衰老へと暗転する人生の相[すがた]
    ともかさなり、無情な時間の推移をひときわ感じさせる。詩は、その移ろいを告げる
    最初の使者──秋風を対象としながら、じつは南方に長期左遷中の深い孤独感と
    望郷の思いを歌う。/何の前ぶれもなく、突然訪れた秋風。まだ人々の寝静まる早朝、
    庭の木々をふるわす、かすかな音。それを「最も先に」、秋風の侵入と気づいたところに、
    旅先に身を置く孤独者の鋭敏な神経を見る。雁群の「群」と孤客[こかく]の「孤」は、
    文字のうえから、異郷に身を置く者の悲しみを表している。そしてその悲しみが、じつは
    この世の「孤客」たる人生そのものの悲哀と微妙にひびきあうところに、この詩が長く
    愛読されてきた真の原因があるのであろう。「秋の声まづいち早く耳に入[い]るかかる
    性[さが]持つかなしむべかり」(石川啄木)/

この「南方に長期左遷中」とは、渡部英喜『漢詩歳時記』(新潮選書,1992)が劉禹錫の「浪淘沙」
を取り上げた章で記している次の件を指すのかな(@_@;)

    ・・・永貞元(八〇五)年の政変で、連州(江東省)刺史に左遷されました。さらに
    一カ月後、朗州(湖南省)司馬に貶[おと]されました。のち元和一〇(八一五)年
    に中央の政界に復帰しましたが、道教寺院玄都観の花見の宴で詠じた七言絶句が
    「桃の木にたとえて、自分より後進の者が朝廷を牛耳っている」と受け取られ、再び
    連州刺史に左遷されました。和[か]州(安寧省)・蘇州(江蘇省)それに汝州
    (河南省)などの刺史を経て、太子賓客・礼部尚書になりました。・・・
タグ:古典 中国
コメント(4) 
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コメント 4

tai-yama

最近だと、夏から秋じゃなく、夏から冬と・・・・
秋も何気に暑いし。「孤客」。私にピッタリな言葉(悲)。
by tai-yama (2023-06-21 23:17) 

middrinn

夏が長く居座って冬が来るのが早いから、秋風も通り過ぎてしまってる感(+_+)
旅先で購入のお菓子を社内で配らないから左遷され「孤客」・・ヘ(__ヘ)☆\(^^;
by middrinn (2023-06-22 06:05) 

df233285

東京電力エナジーパートナーから「ロシアウクライナ戦争の
あおりを受けた為ととれるの理由で、電気代も6月から
大幅値上げ」との連絡が、2~3日前に私のところにも来て
たし。ここの所全てが壊滅状態ですよねえ。
by df233285 (2023-06-22 06:41) 

middrinn

あの通知を見ても、紙の検針票が廃止されてしまったので毎月の使用料が
今は何kwhか判らないので、幾らぐらい上がるか予想できません(´ヘ`;)
2年前の3月分の検針票の使用料で試算すると260円ぐらい値上げか(+_+)
by middrinn (2023-06-22 07:32) 

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