かしら、かしら、ご存じかしら? 急須の蓋の穴の位置を注ぎ口の側にすると、こぼれないのだ(⌒~⌒)
最近まで知らなかったよ(ノ_-;)トホホ… どんなことにも正しいやり方というのが実はあるのかも(´・_・`)

【読んだ本】

小林信彦『映画狂乱日記~本音を申せば⑫』(文春文庫,2019)所蔵本

承前(^^) 「沖縄慰霊の日と海外報道」(15年7月9日号)、〈舞台版「ジャージー・ボーイズ」を観て〉
(15年7月16日号)、「若尾文子映画祭と長いインタビュー」(15年7月23日号)、「天才たちとの生活」
(15年7月30日号)、「若尾文子の喜劇映画」(15年8月6日号)、「若尾文子の悲劇映画」(15年8月13
/20日号)を読んだけど、やはり若尾文子の回で気になった件をメモっておく(^_^;)

    「若尾文子 〝宿命の女〟なればこそ」という重い本が贈られた。めったに
    長いインタビューに応じない若尾文子の話を立花珠樹という方がまとめたもの
    である(ワイズ出版)。

    このシンデレラ風のメロドラマ[「青空娘」]の原作は源氏鶏太。
    つまらない話になりそうなのを、イタリア帰りの増村保造が
    当時としてはスピーディーに作り、高く評価された。/当時(一九五七年)、
    この映画を見ていたら、ぼくは若尾文子作品を片っぱしから追っていたのではないか。

    若尾文子についての本は他からも出ていて、ぼくが持っているのは
    「女優 若尾文子」(キネマ旬報社)という写真の多い本である。/
    この本はトップに、〈若尾文子自薦11作品〉があげてある。

    この「女優 若尾文子」には、佐藤忠男氏のえらんだ〈おすすめ作品〉二十三本が
    あげられていて、〈ぜひ、機会を見つけて〉見ることをおすすめする、とある。

    若尾文子というと、代表作としてまず悲劇があげられる。/彼女の笑顔を
    めったに見ない、とよくいわれる。そして、悲劇のラストでちらりと見せる
    不思議な笑顔がしばしばとりあげられる。/これは、一つには会社のカラーだろう。
    大映は喜劇を作らないとよくいわれる。

    吉村公三郎、若尾文子のコンビ映画は八作あるそうだが、ロング・インタビュー
    「若尾文子」の著者・立花珠樹氏は八作のベストワンは「婚期」(一九六一年)
    だと記している。

    「婚期」はみごとな喜劇である。/若尾文子はこれでブルーリボン賞を得たそうだが、
    とにかくすごい喜劇だ。スタッフだけ見ても、これは──と息をのむ。
     シナリオ 水木洋子
     監督   吉村公三郎
     撮影   宮川一夫
    と女性映画のベテランがならび、シナリオはオリジナル・シナリオである。

    そして、なんといおうと、「ひめゆりの塔」、「浮雲」、「驟雨」等の名脚本家、
    水木洋子の人物描写、彫りの深さに参ってしまった。女性の群像を描いて、
    これほどの作家はいない。

    若尾文子の喜劇について触れたが、やはり、この女優の本領は悲劇にあると思う。/
    増村保造という監督が、浮び上ってくる。

    代表作は「妻は告白する」といわれていたが、近年では「清作の妻」が
    若尾文子のトップ作品ではないかと見られるようになった。少なくとも、
    「赤い天使」を加えて、この三本を見ていないと、若尾文子の凄みは語れないだろう。

    「清作の妻」は、若尾文子がみずからベストワンと位置づけている作品である。

映画のDVDで唯一所蔵しているのは、原作(新潮文庫)は山崎豊子で市川雷蔵が主演した市川崑監督の
「ぼんち」だが、ぽん太という芸者の役で若尾文子が出ててメチャ可愛い(^_^;) チト思い出したので、
このブログ内を「若尾文子」で検索して、本棚から例の『「明星」50年 601枚の表紙 カラー版』(⇒
https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2018-04-04 )を出して来て、改めて眺めてたら、
星由里子は若い頃もいいなぁ(〃'∇'〃) 本書に戻ると、小生が一番気になったのは、若尾文子よりも
水木洋子なのだ( ̄◇ ̄;) 戸板康二『最後のちょっといい話 人物柱ごよみ』(文春文庫,1994)から
小生が選ぶ〈ちょっといい話〉のベストワンは水木洋子の下記の話だけど、小林信彦が彼女を斯くも
絶賛しているのを読むと、水木洋子による作り話に思えてきた(^_^;) なお、映画に関して、前回メモ
した号では「観る」と書いてたのに今回は「見る」で、作家のくせに言葉にチト鈍感すぎるよ(-ω-、)

・水木洋子がNHKのテレビドラマ脚本賞を受けた時、好きな時計をえらべといわれ、美しいチャイム・・・

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2018-10-13

早く読み終えたいので、「怪物・怪優・怪男子」(15年8月27日号)、〈映画「野火」の衝撃〉(15年
9月3日号)、〈「この国の空」と空襲、静けさ〉(15年9月10日号)、「安藤サクラとハードボイルド」
(15年9月17日号)、「オーソン・ウェルズ生誕百年」(15年9月24日号)も読んだけど、『大俳優
丹波哲郎』ワイズ出版、『モダンガール 竹久千恵子という女優がいた』筑摩書房が紹介されてた(^_^;)

・「映画をめぐる人々」(2015年1月15日号)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2019-01-14

・〈「素晴らしき休日」の面白さ〉(15年1月22日号)~「〈死〉と〈生〉と美女たち」(15年3月5日号)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2019-03-10

・「空襲・ヒッチコック・アカデミー賞」(15年3月12日号)~「映画と空間」(15年5月7日/14日号)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2019-03-12

・〈映画「海街diary」の感動〉(15年5月21日号)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2019-03-14

・「一九三九年のアメリカ映画」(15年6月4日号)~「映画の本を雑読すれば」(15年7月2日号)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2019-03-16