今日も雨が一日中降ってるけど、こーゆーのを菜種梅雨と言ってもいいのかしら(@_@;) 「起きもせず
寝もせで夜を明かしては春のものとてながめ暮らしつ」という在原業平の歌は「春のもの」=春の景物
と「ながめ」=長雨を表現していて、この霖雨を西村亨『王朝びとの四季』(講談社学術文庫,1979)が
菜種梅雨とするのは、手元にある『古今和歌集』や『伊勢物語』の各注釈書にも無かった指摘(⌒~⌒)
読書の合間に外を「ながめ」ると、一昨日から洗濯物がずっと出しっ放しのアパートの一室が(´・_・`)
丸二日も雨に濡れていたわけだし、明日もし晴れて乾いても、洗濯し直さないといけないかと(@_@;)

【読んだ本】

米原万里『パンツの面目ふんどしの沽券』(筑摩書房,2005)所蔵本

今日は歌川国芳が亡くなった日なんだよね(-ω-、) 飯島虚心(玉林晴朗校訂)『浮世絵師歌川列伝』
(中公文庫,1993)から有名なエピソードを引く(⌒~⌒)

    嘉永六年六月廿八日、両国柳橋の割烹店河内屋にて、狂歌師梅の屋鶴寿が書画会を
    催せしとき、国芳は大画をかきて、人目を驚かせり。其の図は水滸伝中の一人、
    九紋龍史進の像なりし。この日国芳は門人等と共に、大絞りの揃いの浴衣を着て、
    嘗て貼りおきし畳三十畳敷ほどなる大紙を座敷にしきひろげ、又酒樽に貯えたる
    墨汁を傍におきて、大筆をふるい画き出だせしが、忽ちにして史進を画き終わりたり。
    其の刺青の九龍を画きしとき、黒雲のところは手拭を出だし、其の両端に藍および
    薄墨をつけて、くまどりをなし、夫より己が着たる浴衣を脱ぎて、樽中の墨汁に浸し、
    史進が踏みかけたる巌石を画きしが、筆力勇剛、意匠奇絶、見るもの感嘆せざるはなし。

「一読驚嘆」と題する巻末エッセイで高橋克彦が「研究論文顔負けの内容の深さだった。」と評してる
一ノ関圭『茶箱広重』(小学館文庫,2000)、次の台詞を見ると、所詮は漫画ねオホホホ!!♪( ̄▽+ ̄*)

    中でも傑作は
    国芳だった。

    そうそう。あれは柳橋で
    だったが、席画会の
    席上で突如
    素っ裸になったと
    思ったら脱いだ
    着物を墨に浸して
    三十畳の渋紙に
    あっという間に
    九紋龍を描いたっけ。

「脱いだ着物」で「描いた」のは「史進が踏みかけたる巌石」だけだよヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!

国芳は「浴衣を脱ぎて」「素っ裸」になったのかな(@_@;) その答えは出てないけど、本書読了(^^)v
パンツ(人間の下半身を被う肌着)を通して文化や歴史についての知見は深められたかなv( ̄∇ ̄)ニヤッ
でも、付箋も丁寧に貼ったし、ここに書いて頭に刷り込まなきゃいけないようなことは特に無い(^_^;)