ある人のツイッターを見たら、「このツイートをRTした方の中から1名様に100万円プレゼント!」「RT
&フォローした人の中から100人に現金100万円をプレゼントします」といったのばかりだった( ̄◇ ̄;)

【読んだ本】

上坂信男&神作光一&湯本なぎさ&鈴木美弥(全訳注)『枕草子(中)』(講談社学術文庫,2001)所蔵

本書の一〇〇段「二月のつごもり頃に」は藤原公任から示された下句に対して清少納言が上句を付けて
大評判だったという自慢話(〃'∇'〃) その下句と上句、本書の[現代語訳]も付けて次に引く(´・_・`)

    藤原公任

     すこし春ある心地こそすれ

      少し春らしさを感じこそすれ

    清少納言

     空寒み花にまがへて散る雪に

      空が寒いので、花に見間違えるように散ってくる雪に

大評判となり喜ぶ清少納言の心理を訳注者の湯本なぎさと上坂信男は[余説]で饒舌に語っているけど、
この上句と下句を読み解くことは一切無く、[語釈]においても一言も無い∑( ̄ロ ̄|||)にゃんと!?

藤原公任の下句は『白氏文集』の一節を下敷きにしてて、そのことを清少納言がちゃんと理解した上で
上句を付けて返したことは、どの本も指摘してるのに(例えば、高橋貢『古本説話集(上)』[講談社
学術文庫,2001])、本書は触れてない(-"-) これでは、なぜ大評判になったのか解らんぞヾ(`◇´)ノ

更に、石田穣二(訳注)『新版 枕草子 付 現代語訳』(角川文庫,1979)上巻は補注二六二で、やはり
本書には出てない指摘をしてたよ( ̄◇ ̄;)エッ!?

    『公任卿集』に「人に、春のはじめなり、すこし春あるここちすれ、とのたまひければ。
    吹きそむる風もふるまぬ山里は」の連歌が見える。『枕草子』との先後関係は明らかでない。
    あるいは同じ頃のことであろうか。

犬養廉&後藤祥子&平野由紀子(校注)『新日本古典文学大系28 平安私家集』(岩波書店,1994)所収
の『公任集』(四条大納言家集)の歌番号57aと57bで、後藤祥子による歌の大意を引く(^^)

     ひとに、春のはじめなり

    すこし春ある心ちこそすれ

      春の気配もまだわずかという気がしますね。

     との給ひければ

    吹そむる風もぬるまぬ山里は

      春風が吹き始めてもまだまだ冷たい山里では。

大評判だった自讃する清少納言の「空寒み花にまがへて散る雪に」が『公任集』に入らなかったのは、
『公任集』編者が「吹そむる風もぬるまぬ山里は」の方が優れてると評価したということかな(@_@;)

とまれ、本書の訳注者は「入相の鐘は和歌の世界では、恋人の来訪を告げる、心待たれる鐘である。」
などと読者をミスリードする一方( https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2019-01-09 )、
こーゆー情報は記さないんだから、『枕草子』の訳注者として不適格だヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!

【買った本】

みなもと太郎『風雲児たち~幕末編 31』(リイド社SPコミックス,2018)

8/27発売が延期となって予約を取り消されたのに、その後、10/29に発売されたの知らせてくれなくて、
金曜日の夜に気付き、596円の新品を56p使って(一割引きにならず!)540円で購入した次第(-ω-、)

昨日に続いて今日も歩き廻って血流は良くなったはずだけど今日は汗をかき過ぎて頭が痛いぞ(´ヘ`;)