地図にメッシュでおおざっぱに表示される天気予報とdボタンのピンポイントで表示される天気予報が
一致しないことが度々あるが(ソレ自体、問題だと思うが)、今日はメッシュの方が正しかった(^_^;)
それでも洗濯物全滅のお宅もあるかと(-ω-、) 朝日新聞夕刊に「古都ものがたり 伊勢 西行 参拝して
歌を詠んだ神宮」なる記事が載ってて、〈西行が伊勢で庵を結んだと伝えられた「二見浦の山寺」は、
中世に廃寺になった安養寺である。〉と説明した後、次のような放言で〆られていたよヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ

         そこで1首ひねれたら、あなたは西行を超える天才だ。

西行の歌人としての偉大さを知らない記者(保科龍朗)が、西行について書くんじゃねーよ(ノ_-;)ハア…
また「ひねる」は「一句ひねる」など俳句についてで和歌には用いないぞヾ(`◇´)ノ彡☆コノ!バカチンガァ!!

【読んだ本】

杉本苑子『西国巡拝記』(中公文庫,1980)所蔵本

「番外 元慶寺」を読んだ(^^) 京都山科の元慶寺は、「花山天皇が落飾した場所」ゆえ「ゆかりの地」
として「番外」に入っている由(^^) 「道すじでいうと、十四番の三井寺と、十五番今熊野観音寺との、
ちょうどなかほど・・・・・・。/十六番の清水寺からだと、歩いて三十分ほどだし、・・・」云々と
ある(⌒~⌒) 山科は椥辻[なぎつじ]駅しか下車したことない(´・_・`) 開基が遍昭僧正ということで、

        あまつかぜ 雲の通ひ路 ふきとぢよ 乙女のすがた しばしとどめん

を紹介してるので、石田吉貞『百人一首評解』(有精堂,1956)の〔口訳〕を一応引いときますか(^^)

    空を吹く風よ、雲の中の通路を、どうか吹きとじてくれよ。この美しい天女の姿を、
    もうしばらく、ここにとどめておいて、もっと舞を見たいと思うから。

苑子タン、ここで性懲りも無く、またもや和歌についての蘊蓄を語り始めてしまったよ(ノ_-;)ハア…

    宮中で催される五節の舞――。/舞びとの乙女たちを天女に擬して讃美し、すこしでも
    ながく、その舞すがたを眺めていたいものだとねがった歌だが、作意の目だつ詠みぶり
    である。古今集の序文で、撰者の紀貫之は、遍昭の才能を、/「歌のさまは得たれども、
    まこと少なし。たとへば絵にかける女を見て、いたづらに心を動かすごとし」/と批判
    している。あまつ風の歌などにも、この評はあてはまるのではなかろうか。

この歌についての、石田吉貞・前掲書の〔鑑賞〕を、紹介しておきますかねぇC= (-。- ) フゥー
    
    まだ古今集的な歌の世界にとじこめられない、自由奔放な感情がこの歌の根幹に
    流れているから、すこやかで、のびのびとして、屈託がない。どこか異俗的で
    美しい舞と、優雅な伝説と、典麗な朝儀と、そういうものを一つにして、やや
    冗談めかして、軽々と歌い上げている手腕はさすがである。『古今集』の序者が
    「歌のさまは得たれども、まことすくなし」などと、少しけちをつけているのは、
    自分みずからの網に入りきらない溌剌たる魚を、もてあましているのかも知れない。
    典麗優雅な幻想美、朗詠でも歌がるたでも、この歌が人気をあつめているのは、
    その点であろうか。    

補足しておくと、僧正遍昭は六歌仙の一人で、紀貫之ら古今集の撰者たちよりも前の世代である(^_^;)
公平を期すため、安東次男『百人一首』(新潮文庫,1976)も引いておこうかしらね( ̄ヘ ̄)y-゚゚゚

    歌は一見空に目を上げて詠まれた開放的な歌のように見えるが、これは屋内そして
    たぶん夜の歌であり、行事の季節(陰暦十一月)からしても、空模様などを
    うかがう気は作者にはない。退下する舞姫たちのうしろ姿を見遣[みや]って
    詠んだ歌である。いまでいえば、アンコールやカーテンコールを、しゃれた一首の歌
    によって替えたまでである。仮名序の評は、その辺のまことしやかな嘘上手の心理を、
    案外するどく衝いている。

コレならまだ説得力あると思うけどね(^_^;) 本書に話を戻すと、本篇の内容は、僧正遍昭の話と有名な
花山天皇の出家の話が紹介されていた(^^)

    ――当然、元慶寺境内にあるものと考えて来た僧正遍昭の墓が、二丁もはなれた
    町家のうらにきずかれていたのは、やや意外であった。そこまでも、かつては
    寺域としてかかえていた大寺だったのだろう。/住宅にはさまれた小路の行きどまりに、
    ひとむらの森が見え、〝桓武帝皇孫遍昭僧正御墓〟の石標がたつ。茂みにさえぎられて
    墓石そのものは、在るかないかすら見さだめにくいが、厳重に鉄扉をつけ、石の柵を
    めぐらしたかたちは御陵に準じているらしい。

昼過ぎに短時間だが激しい雷雨が通過したため今日の予定変更(-ω-、)