4月の下旬に入ったばかりなのに28度(ノ_-;)ハア… このままだと今年の夏は・・・2020年の夏は・・・
オリンピックでは死者が出ると予想ヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ 部屋を片付けて今夏こそエアコン使うぞp(・ω・*q)

【読んだ本】

角田喜久雄『影丸極道帖』上(春陽文庫,1989新装)所蔵本

読了(^^) 表紙カヴァー袖の内容紹介文からネタバレしない範囲でストーリーの冒頭部分のみメモ(^^)

    八丁堀の銭湯へ朝風呂に現れた町方同心志賀三平は、与力職をせがれ源太郎に
    譲って隠居した松並白亭老人と顔を合わせた。白亭の養女小夜は三平にとって
    妹同然の娘であった。/若き敏腕の同心三平とかつての名与力白亭の間に
    交わされた話は、怪盗影の影丸のことであった。・・・

「180410読んだ本&買った本」でも紹介したけどさ、縄田一男「人と作品 角田喜久雄」(角田喜久雄
『怪異雛人形』[講談社大衆文学館文庫コレクション,1995]所収)は、次のように評してた(@_@;)

    しかし何といっても、戦後の角田作品の最高峰は『影丸極道帖』(「東京タイムズ」
    昭和三十八年~四十年)である。時代小説の中に「本格推理小説」的骨格を持ち込み、
    ・・・を描いたこの作品は、構成の緻密さ、そして作中人物、主に・・・を通して
    行われる人間洞察の確かさにおいて、角田作品の集大成といっていい出来栄えを
    示している。

この「最高峰」「集大成」というのは、上巻を読んだ限りでは、どうかしらん(^_^;) んにゃ、勿論、
作品としての出来が悪いという意味ではない(^_^;) そもそも、小生が読了した角田喜久雄の時代伝奇
小説は(短篇集『怪異雛人形』を除くと)下記の通りであり、代表作と(多分)されている『妖棋伝』
『髑髏銭』『風雲将棋谷』は未読だから、判断する資格ないんだけどね(^_^;) 北上次郎が推している
『半九郎闇日記』は読んだけど(たしかに傑作)、北上次郎が小学館文庫版下巻の「解説」で挙げてる
「五つの条件」を、本作品も( ←「も」だけど)充たしてはいないかと(^_^;) とまれ、小生が読んだ
角田喜久雄の時代伝奇小説は、次から次へと謎が示されて結末まで読み手をぐいぐいと引っ張っていく
ストーリーテラーぶりと、魅力的なキャラ造型の2つが特色だった(^^) 前者は、ヒロインや主人公が
危機を脱したと思ったら再び罠に陥るパターンの連続で、ハラハラドキドキぐいぐい惹き込まれながら
一気に読まされる感じで、後者の方は、特に悪党の類を見ない怪人ぶりや謎めいた人物がメチャ魅力的
だったりする(^_^;) ところが、本作品は上巻を読んだ限りでは、ちょっと違うなぁ(^_^;) たしかに謎
はあるし、また「影の影丸」(変なネーミング)は魅力的な悪党(?)で、惹き込まれるけどね(^_^;)
あと、どーでもいいことだが、角田喜久雄の時代伝奇小説で初めて濡れ場がほんの少しあったぞ(゚o゚;)
とりあえず、上巻を読んだ限りでは、〈時代小説の中に「本格推理小説」的骨格を持ち込〉んだ感じが
濃厚で、ミステリ素人の小生はベッド・ディテクティヴ (bed detective)を連想(^_^;) 下巻で余程の
展開が無い限り、小生の趣味(テイスト)からすると、 「最高峰」「集大成」とは思えないかな(^_^;)

『寝みだれ夜叉』上⇒ http://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2016-12-02
『寝みだれ夜叉』下⇒ http://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2016-12-04
『まぼろし若衆』⇒ http://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2017-02-15
『振袖地獄』⇒ http://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2017-03-30
『緋牡丹盗賊』⇒ http://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2017-04-08
『恋慕奉行』上⇒ http://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2017-04-10
『恋慕奉行』下⇒ http://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2017-04-18
『半九郎闇日記』上・下⇒ http://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2017-07-01
『緋鹿子伝法』⇒ http://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2017-07-03
『姫夜叉行状記』⇒ http://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2017-08-21
『虹に立つ侍』⇒ http://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2017-08-24
『妖異忠臣蔵』⇒ http://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2018-01-28
『白蝋小町』⇒ http://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2018-01-30

夕方タヌキみたいな初見の猫が庭に居た(^_^;) 本物のタヌキを見かけることもあるけど(@_@;)

[追記180614]

センニン様の御指摘で気付いたけど「アームチェア・ディテクティヴ Armchair Detective」が適切かも^_^;

[追記180615]

上巻再読で「ベッド」とした理由判明も、人物を取り違えてたから「アームチェア」に訂正m(__)m