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180107読んだ本

どうしてNHKの大河ドラマの主人公に選ばれないのだろうか?という歴史上の人物、結構いるよね^_^;
別に柳川とは何の関係もないけど、なぜ立花宗茂を取り上げないのか、マジ不思議(@_@;) 関ヶ原で
改易されたのに20年後に旧領を回復したドラマチックな人生、メチャ若いのに戦国武将としての能力は
群を抜いてるし、笠谷和比古『関ヶ原合戦~家康の戦略と幕藩体制』(講談社選書メチエ,1994)なんか、
もし立花宗茂が関ヶ原の主戦場に間に合ってたら西軍が勝ってたかも云々と註に書いてて、歴史学者が
歴史のifを論じちゃってるよぉ~!?と吃驚したのを憶えてる^_^; それほど魅力的な武将ということ(^^)

【読んだ本】

杉本苑子『西国巡拝記』(中公文庫,1980)所蔵本

再び本書に戻ったよん^_^; ネットで調べたところ、「施福寺[せふくじ]」が正式名称なのかしら、
「第四番 槇尾寺」を読んだら、杉本苑子大噴火w(゚o゚)wオー!ノー! 「三十三ヵ所霊場とはかぎらない。
日本の寺々にはともすると、草創の古さ、寺格の高さ、皇室はじめ過去の権力者にどれほどの庇護や
帰依をうけたかを、とくとくと語り、あたかもそれを寺の誇りとするごとき傾向をまま見かける。
しかしそんなことが、寺の名誉でも威信でもないことはあきらかである。」といった具合で、元々は
仏教総合月刊誌「大法輪」に連載、仏教書の総合出版社・大法輪閣から出版されたのにヒィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ
小生の好みの説話も紹介されてたよ(^^) 〈ただ、槇尾山縁起にひとつ、おもしろい話が載っている。
欽明帝が病気にかかられたとき、葛城山中に修行している行満上人の噂を聞き、勅使を派遣して病気
平癒の祈禱を命ぜられた。上人はお受けしなかった。役人風はいつの時代も同じらしく、勅使は感情
を害して、/「日本国はすべて王土だから、そこに住んでいる者は勅命に背くわけにはゆかない」/
ときめつけた。上人いわく、/「それならば土地の上に住みませんよ」/というわけで、フワッと
空中に浮かんだきりになってしまった。あわてた勅使は不遜な言辞を謝罪して、ようよう上人におり
てもらったという。〉(^^) この話も杉本苑子は現代の寺院に対する批判へと展開していくんだけど、
宮元啓一『日本奇僧伝』(東京書籍,1985)で類似説話を読んだ(@_@) 西国三十三ヵ所の第二十三番
でもある摂津国箕面の勝尾寺の第六代目座主・行巡の逸話で、貞観年間に清和天皇が重病となって、
病気平癒の加持祈禱のために、勅命で行巡を内裏に参内さすべく藤金吾を使者として派遣したところ、
行巡は拒否(゚o゚;) 藤金吾は〈この国土が続くかぎり、王(天皇)の臣下でないものはおらぬはず。
師は俗世間をお捨てになられたとはいえ、王地に住まわれていることは疑いありませぬ。であります
から、ただちにここをお立ちになって、帝の恩に報ずるべきではないかと存ずる次第であります」/
そこで行巡は、持っていた杖をまっすぐ地面に立てた。どうするのかと見ていると、その上にむしろ
を乗せ[ママ]、軽々とそこに飛び乗り、悠然と坐して言った。/「拙僧はかくのごとく、王地に
坐ってはおらぬ」/藤金吾も負けてはいない。/「さりながら、杖の下は王土ではござりませぬか」
/すると行巡は、今度は、つつっと空中に浮き上がり、そこにじっと留まった。さすがの藤金吾も、
これには仰天し、大あわてで戻り、内裏にこのことを奏上した。〉とあり、結局は改めて勅を発し、
参内せずとも陰ながら加護をたまわりたいと申し入れると、行巡は法衣一着と数珠一つを献上して、
その甲斐あって帝も平癒したと、元亨釈書や扶桑隠逸伝に載る説話を同書は紹介する(^^) どちらが
元ネタか、あるいは第三の元ネタから両者とも派生したものか分からんけど、行巡の方が面白い(^^)

タケミカヅチみたい^_^; 結局年賀ハガキの最後の1枚は自前のハンコ捺すのに失敗し再び書き損じ(+_+)

【追記180116】

手帖を見ると、読んだのは笠谷和比古『関ヶ原合戦 四〇〇年の謎』(新人物往来社,2000)かもm(__)m
タグ:宗教 説話 紀行
コメント(18) 
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コメント 18

センニン

こんばんは。
大多喜町(千葉県夷隅郡)は 本多忠勝 を、と運動しています。
でも昨年の大河ドラマに登場してますから、当分無理ではないかと思います。
香取市(旧佐原市)出身の同僚は 伊能忠敬 こそ、と言っています。
取り上げられる人は何度も取り上げられていますが、人気がある人物がどうしても多くなるのでしょうね。
by センニン (2018-01-07 21:23) 

ニッキー

その地方の方以外はあまり知られてない人でも
NHKの大河ドラマに取り上げられると、その人だけでなく
その地方もスゴイ人気になりますもんねぇ( ^ω^ )
ハンコ押しで失敗して書き損じ・・・もしかして郵便局で
交換されるのがそのハガキの運命だったのかも(⌒-⌒; )

by ニッキー (2018-01-07 21:34) 

middrinn

伊能忠敬は昨今のブームや高齢化社会的にありそう(^_^;)
視聴率を取りに行こうとすると、有名で人気のある人物に
落ち着いちゃうんですかねぇ(@_@;) そういえば、例の
『風雲児たち』の解体新書のドラマと原作漫画を比較して
批評したブログがコミックのとこにありましたよ(^_^;)
by middrinn (2018-01-07 21:39) 

middrinn

センニン様も書かれてますけど、
ニッキー様のおっしゃる通りで、
そーゆー経済効果を狙っての
市町村レヴェルの「運動」が
マジ凄いみたいですね(^_^;)
大河ドラマに採用された地元は
NHK関係者に利益提供でもした
のかと勘ぐっちゃいます(^_^;)
交換に要した5円は無駄になり、
御縁は無かったのかな(-ω-、)
by middrinn (2018-01-07 21:44) 

風車倶楽部管理人

こんばんは。

立花宗茂の件、同感です。私は、養父・立花道雪、実父・高橋紹運も魅力的な人物で、直虎なんかよりも大河向きだと思いますね。NHKの大河ドラマの主人公選定基準はよくわかりませんね。

ここ数年、仕事でよく久留米に行くのですが、今年は足を伸ばして柳川に行ってみようかと思っています。
by 風車倶楽部管理人 (2018-01-07 22:21) 

くまら

立花宗茂って知らなかったっす
調べてみよ
by くまら (2018-01-07 22:38) 

middrinn

ですよねぇ~(^^) 夫人も含めて周囲の人物は
皆キャラが立っててドラマ向きだと思いますし、
井伊直虎なんかマジで理解に苦しみます(+_+)
新宿御苑で困ったチャンを目撃されたようで、
カワセミが撮れてホント良かったですね(^^)
by middrinn (2018-01-07 22:43) 

middrinn

くまら様、立花宗茂を描いた小説は近年になって増えているようですし、
風車倶楽部管理人様が挙げられてる「養父・立花道雪、実父・高橋紹運」
も含めた史伝として海音寺潮五郎『武将列伝 江戸篇』(文春文庫,2008)
に収められている「立花一族」という作品なんかがありま~す(^o^)丿
by middrinn (2018-01-07 23:00) 

hanamura

あらまぁ、琴奨菊ファンで、柳川好き「御花」好きな私を狙ってる?だって、hanamraですから。 でも、歴史好きの祖母と、静岡市立児童会館の歴史クラブに、純粋培養された!登呂遺跡から、徳川家康、幕末は慶喜(ケーキ)様という静岡出身者に、「大河ドラマ」の話振ったら・・・(自主規制)・・・まぁ、去年は彦根から「井伊」も取り戻したしねぇ!(取り戻したのか?)
by hanamura (2018-01-08 08:43) 

yakko

おはようございます。
歴史に疎くて〜 m(_ _)m
by yakko (2018-01-08 08:45) 

middrinn

hanamura様、新幹線回数券買い忘れたわりに、今日も絶好調ですね(^_^;)
hanamura様がお住まいの静岡、てゆーか、駿河で大河ドラマの主人公なら、
今川氏真(^o^)丿 国を保ちえなかった暗愚の御曹司にして蹴鞠の名人(^^)v
by middrinn (2018-01-08 09:01) 

middrinn

yakko様は坂本龍馬しか御興味ないかな(^^)
by middrinn (2018-01-08 09:03) 

mimimomo

今年は柳川に行こうと思っているのですよ(行けるかどうかは別^^)

by mimimomo (2018-01-08 10:22) 

middrinn

mimimomo様なら、鎌倉から富士山を拝めたし、きっと行けます(^^)
「立花宗茂と誾千代」NHK大河ドラマ招致柳川委員会もあります^_^;
by middrinn (2018-01-08 10:33) 

爛漫亭

 施福寺はお参りするのが大変です。登り坂の連続で、頂上にたどり着いたら、既に閉門時間を過ぎていたなどということになりかねません。
 西鉄柳川駅には「立花宗茂を大河に」という幟がはためいていました。
by 爛漫亭 (2018-01-09 16:56) 

middrinn

爛漫亭様は物識りだから、いつも貴重な情報ありがとうございますm(__)m
「槇尾寺は西国札所のうち、伏見の上醍醐につづく屈指の難所である。」と
本書にもあり、「急坂」のことも出てましたが、笑い話になりませんね^_^;
柳川では、大河ドラマに採用されるようかなり運動が盛んなようですね(^^)
by middrinn (2018-01-09 17:03) 

sana

なんだか久しぶりに杉本苑子作品がめっちゃ読みたくなるんですけど!
何をどう読んだら良いのやら??^^;
by sana (2018-12-15 18:39) 

middrinn

杉本苑子は短篇小説が優れていると愚考します(^^)
どの短篇の作品集もハズレは無いので適当に選んでも
大丈夫ではないかと(^_^;) 長篇は時代小説ではなく
ほぼ全てが歴史小説なのでストーリー性を楽しむのは
難しいですし、わざと史実を変えたりするので、歴史
に詳しければ詳しいほど、首を傾げたくなります^_^;
by middrinn (2018-12-15 19:18) 

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