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161218読んだ本

クラッシャージョウのブルーレイ・ボックスが届いたというブログ記事を次々と読む、羨ましげに(..)

【読んだ本】

桂芳男『幻の総合商社 鈴木商店~創造的経営者の栄光と挫折』(現代教養文庫,1989)所蔵本

承前m(__)m ⑦でも、本書の文献調査は大変行き届いている印象(^^) 社史の信用性は気になるけどね^_^;
例えば、城山三郎の『鼠』は米騒動での鈴木商店の冤罪を明らかにしたことで有名だけど、本書も同書を
高く評価しつつも、〈神戸の米騒動による鈴木焼き打ち事件について、それが「世間の誤解」であった
ことを第三者の立場で早くから(昭和六年)主張したものに河野信治がいる。〉と指摘する(゚ロ゚;) また
城山の『鼠』が、大里に造った製糖所は「いざ、稼働してみると、砂糖はかたまってしまう。水質のため
ではなく不熟練のためとわかった。直吉は困惑した。/そこへ、日糖の熟練工が傭われに来た。専務が
工場巡回中、芸妓の写真を落としたのを見、ばかばかしくて働けなくなったのだという。この熟練工の
おかげで、大里製糖所は救われた―――。/よく出来た話である。」と出典も明示せずに紹介する逸話も
本書は福沢桃介の著書に依拠して叙述する(^^) 城山の『鼠』は大戦中の鈴木の大躍進の件で、「スエズ
運河を通過する全船腹の一割は、ニッポンのスズキのものと言われた。」と根拠も示さず叙述してるが
(これは伊藤&森田の『栄光なき天才たち③』でも使われてる)、本書は福沢の著書を引用する形で紹介
している(^^) ただ、福沢にとっても伝聞なんだけどね^_^; ⑧本書で幾度か引用・言及されている、この
福沢桃介の著書は読んでみたくなる(^^) 本書で引用されている「百戦百勝の楚王項羽が、最後の一戦に
敗れた如く、大正十一年二月、ワシントンに於いて調印せられたる軍縮会議[の軍艦建造中止命令]は、
百雷の一斉落下、再び起つ能わざる大打撃を(鈴木に)与えた」のようなレトリックは個人的にツボ^_^;

城山三郎『鼠~鈴木商店焼打ち事件』(文春文庫,1975)所蔵本

杉本苑子『悲華 水滸伝(一)』(中公文庫,2001)所蔵本

毎日計測してるが、おでん食べると太る(-_-) 残りを翌日も食べることが多いから更に太る(+_+)
タグ:企業 評伝 歴史
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