チョコレートはやっぱりGODIVAだなぁ(-ω-、) 「チョコレートも△◇!」と言う△大OBもいるが(^_^;)

【読んだ本】

芸術新潮2007年2月号所蔵誌

訪ねて来た客を無言のまま数時間じっと見つめるという川端康成の「沈黙居士」、「無言の対座」を
先日取り上げたが(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2019-05-14 )、本誌本号の
特集「おそるべし! 川端康成コレクション」の中に編集部による次の一文があったよヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ

    ・・・時代は下って昭和30年代、美術に目覚めてからの川端の生活はどのようなもの
    だったのか。中央公論社の担当編集者だった伊吹和子氏の回想録によると、編集者は
    床の間を背に坐らされ、川端はその向かいに片膝を立てた姿勢で坐って、時おり煙草に
    火をつけて煙をふうと吐きながら、黙って話を聞く。事務的な打ち合わせがおわり、
    「それではこれで」と立ち上がろうとすると、「はあ、そうですか。……でも他に
    廻らないなら、まだいいじゃありませんか」と川端。そのまま何を話すでもなく、
    立とうとするたびに引き留められ、結局黙ったまま2時間ほど対面していたといいます。
    この「沈黙の雰囲気」を楽しめなければ川端担当は務まらないと言われたそうですが、
    では川端自身は何を楽しんでいたのか。おそらくその視線は編集者を通り越して、
    背後の床の間に飾られた美術品に向けられていた、のではあるまいか。

特別撮り下ろしで「非公開の川端康成邸を鎌倉・長谷に訪ねて」るので現場検証もされてる仮説(^_^;)

福田和也と高橋睦郎の対談「本人もコレクションもおそろしい」での福田の発言も興味深いね( ̄◇ ̄;)

    古美術蒐集という側面で話をすると、白洲正子さんや小林秀雄といった
    小林サークルの人たちは、川端を見る目がないとか、人の意見で買ってるだけ
    だとか馬鹿にしたように言う。でも僕は繭山龍泉堂という京橋にある骨董屋さんに、
    直接聞いたことがあるのですが、東京美術倶楽部で落札してきた、ほかのなんでもない
    高麗青磁とセットの、売り手も汝窯と気づいていないものをそっと店に持って帰ってきたら、
    たまたま川端が来て、下から3枚目の皿だけくれって言う。はたして、それが汝窯だった
    っていうんです。もっともこのエピソードは多少誇張がはいっているかもしれない。
    本人は、掘り出しの皿が店にとどいたところへ行き合わせて買った、と後に書いています。
    それにしても、汝窯は北宋のきびしい美しさを持った、ある意味で陶磁器のなかでも
    最高のものですよね。それをちゃんと見逃さない眼っていうのはとんでもないものです。/
    ・・・

川端香男里「最期に遺されたもの」によると、川端康成のデスマスク(写真掲載)を、未亡人の依頼で
高田博厚が松平実に協力してもらい死の翌朝にとった由、その理由もチト変わっているね(@_@;)

    ・・・いつ聞いたのははっきりしないが、ガス中毒で亡くなった人の死顔は美しい、
    と言った高田氏の言葉だけは記憶にある。サイデンステッカー氏の、「眠っている時、
    川端さんは死んでいるかのように見えた。だが死んだ時には、まるで眠っているかの
    ように見えた」という言葉が印象的である。その通り、顔は生きているようで死の影は
    まったく無かった。未亡人は、まだ幼い孫たちからおじいちゃんてどんな人だったのと
    聞かれた時に見せてあげたいからとってもらうの、と私には説明していた。/・・・