年に一度は利用しないと年会費を取られるカードがあるから節約生活とはいえ何か買い物せんと(-ω-、)
今5番目に欲しい古本、最安値で「非常に良い」が出るも、出品者が「89%の高い評価(9件の評価)」と
ビミョー(-ω-、) その一番古い評価は2016年4月で、約3年間に9件しか取引がないなんて( ̄◇ ̄;)エッ!?

【読んだ本】

戸板康二『新々ちょっといい話』(文春文庫,1987)所蔵本

    [東郷平八郎]元帥は、シャツのボタンまで自分でつけたという。艦上生活で
    馴れていたのだろう。衣食住に、至って無頓着でもあった。/老年になっても、
    家族が世話を焼こうとすると、「これでいいじゃろ」といって、首をふる、
    そういう口癖があった。「水行社記事」の追悼号に、戦艦三笠の勤務をしていた
    部下の話がのっている。/「バルチック艦隊の砲弾が飛んで来て危いので、
    閣下に司令塔におはいりくださいというと、閣下はこういわれたのです。
    『まァ、これでいいじゃろ』」

好きな話でも特に〈ちょっといい話〉でもないけど、今日の記事は「まァ、これでいいじゃろ」(^_^;)

下村寅太郎『東郷平八郎』(講談社学術文庫,1981)、未読なので書庫から出してみたけど、その初出は
昭和18年なので、やっぱり「近代の超克」、思想戦の一環として執筆されたのかしら(@_@;)

下村寅太郎なら『スウェーデンの女王クリスチナ バロック精神史の一肖像』(中公文庫,1992)だけど、
レディネスが整わず未読のまま、書庫で眠ってる(-ω-、) もったいないお化けが出そう((;゚Д゚)ヒィィィ!

安原顯編集リテレール別冊『文庫本の快楽 ジャンル別ベスト1000』(メタローグ,1992)の「伝記・評伝
・ベスト50 読者の成長・成熟と共に文庫本の増えたジャンル」で次のような解題が付されてるから(^_^;)

    文庫本で碩学のこうした研究が読めるというのはすごい。精神の豪奢である。
    十七世紀、スウェーデン女王となった若きクリスチナは多くの学者を宮廷に呼んだ。
    晩年のデカルトとクリスチナの出会いに、著者は信仰問題にかかわる精神的ドラマを
    想定する。彼女は二十八歳で退位してカトリックに改宗、ローマで余生を送った。
    彼女の全人生は聖と俗の両面にわたって生きたバロック性の発現であったことを
    本書から教えられる。

一昨日の夕刊と昨日の朝刊に訃報が載ってた高橋英夫、「精神の豪奢である」は名言中の名言(〃'∇'〃)

出世作のホイジンガ(高橋英夫訳)『ホモ・ルーデンス』(中公文庫,1973)は未読のまま書庫で死蔵も、
高橋英夫『偉大なる暗闇 師 岩元禎と弟子たち』(講談社文芸文庫,1993)の付箋を貼った箇所から(^^)

    昭和十六年七月十四日、岩元禎は七十二歳で死んだ。・・・
    彼が死んだとき、はげしい雨がふり、落雷があったという。・・・
    ギリシア古典に身をあずけた岩元禎が雷神ゼウスの出現によって
    うつしみから引きあげられ、天外に飛び去っていったと思いうかべるのは、
    彼の一生の幕切れにふさわしい想像である。