快傑ライオン丸、改めて見ると顔が怖い(´ヘ`;) 頭部がセミだったら、テラフォみたいで嫌だ(-ω-、)
タヌキの親子が庭に入って行ったという御近所さんからの目撃情報(@_@;) 昨日今日と気温が上がって
早く目が覚めてしまい、耐性が出来てしまったのか、コーヒーを飲んでも眠気覚ましにならぬ(´ヘ`;)
【読んだ本】
久保田淳『新古今和歌集全注釈 六』(角川学芸出版,2012)所蔵本
蝉丸の「これやこの行くも帰るも別れつつ知るも知らぬも逢坂の関」は、勅撰集『後撰和歌集』に入り、
『百人一首』にも選ばれてるので(第三句が「別れては」)、チョー有名だが、蝉丸には謎が(@_@;)
馬淵和夫&国東文麿&稲垣泰一(校注・訳)『新編日本古典文学全集37 今昔物語集③』(小学館,2001)
305~308頁の巻第二十四の「源博雅朝臣行会坂盲許語第二十三」の一部(305頁)を現代語訳で引く(^^)
そのころ、会坂の関に一人の盲者が庵を造って住んでおり、その名を蝉丸といった。
この人は敦実親王と申し上げる式部卿宮の雑色であった。この宮は宇多法皇の皇子で
管弦の道をきわめられた方であったが、蝉丸はこの宮が琵琶をおひきになるのを長年
聞いていて、見事にひくようになった。
『今昔物語集』は、かつて皇子に仕えた雑色=「雑役に従事する小者」(305頁頭注二六)としてる(^^)
その後、『平家物語』の「海道下」(捕虜となった平重衡を鎌倉へと連行する章)にも蝉丸は登場して、
杉本圭三郎(全訳注)『平家物語(十)』(講談社学術文庫,1988)の〈現代語訳〉だと、次の通り(^^)
四宮河原にさしかかると、ここは昔、醍醐天皇第四皇子の蝉丸が、逢坂の関を
吹きわたる風の音に心を澄まし、琵琶を奏でておられると、博雅の三位という人が、
風の吹く日も吹かぬ日も、雨の降る夜も降らぬ夜も三年の間通って立ち聞きし、
かの三曲の秘曲を受け伝えたという、藁屋の住居が思いおこされて感慨ぶかい。
皇子に仕える雑色にすぎなかったのが、『平家物語』では醍醐天皇の第四皇子になっちゃった( ̄◇ ̄;)
驚くのはまだ早くて、鴨長明(久保田淳訳注)『無名抄 現代語訳付き』(角川ソフィア文庫,2013)の
「23 関の明神」の現代語訳を次に引くけど、ついに蝉丸は神様になっちゃったんだよヒィィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ
逢坂の関の明神と申す神は、昔の蝉丸のことである。あの蝉丸が住んでいた藁屋の跡を
失うことなく、そこに神となって住んでいらっしゃるのであろう。・・・
以上の情報は全て、昨日取り上げた高橋貢(全訳注)『古本説話集(上)』(講談社学術文庫,2001)で
言及されてたのを確認しただけなんだけど、同書「蝉丸事 第二十四」の〈参考〉に次の指摘が(⌒~⌒)
・・・『今昔物語集』は敦実親王に仕える雑色とし、『平家物語』等では皇族の出とする。
時代が下がるにつれて蝉丸の地位が上がり、神としてまつられて神格化する。
「時代が下がるにつれて蝉丸の地位が上が」った理由を以上の文献はどれも記してないのが残念(-ω-、)
この蝉丸が住んでた藁屋を詠んだ歌「世の中はとてもかくてもおなじこと宮も藁屋もはてしなければ」、
勅撰集『新古今和歌集』に入集してて本書の「鑑賞」に次の記述があったヤッタネ!!(v゚ー゚)ハ(゚▽゚v)ィェーィ♪
既にいわれているように、おそらく琵琶法師がみずから携わる芸道の祖として
これを顕彰するために、[『平家物語』で]蝉丸を貴種と伝えたのであろう。
「既にいわれてい」たのが、もし1988年以前なら、この説を杉本圭三郎は注記すべきだったよね(-ω-、)
・杉本圭三郎(全訳注)『平家物語(二)』の「卒都婆流」での平康頼の和歌の訳、ちょっとねぇ(^_^;)
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2017-07-11
・『新古今集』の歌が後代のテクスト『平家物語』に与えた影響まで指摘した久保田淳はマジ偉大(゚o゚;)
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2017-07-29
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2017-08-04
・『千載集』に選ばれた平忠度の有名な歌に関する「天声人語」の間違いヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2017-08-09
・『千載集』に選ばれた平忠度の有名な歌と『平家物語(七)』の「忠度都落」はパラレルか( ̄◇ ̄;)
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2017-08-10
・平忠度の歌、「お前が言うな」「自作自演」と罵詈雑言を浴びせられ炎上必至・・ヘ(__ヘ)☆\(^^;シャレ?
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2017-08-30
・永井路子『平家物語の女性たち』と杉本圭三郎(全訳注)『平家物語(一)』が真っ向から対立(^_^;)
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2017-10-03
・『平家物語(七)』「経正都落」から平家滅亡は単におごれる人たけき者の滅びではないと判る(;_;)
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2017-12-23
・なぜ『古今集』に入らなかったと『新古今集』撰者達が不思議がった秀歌が『平家物語(十)』に(^^)
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2017-12-25
・『平家物語(二)』「徳大寺之沙汰」で大納言実定が月を眺めて口ずさんだ詩歌はもしかして(⌒~⌒)
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2018-02-22
・平経正が竹生島明神へ祈願する画、白竜なら『平家物語』、白狐なら『源平盛衰記』に依拠してる(^^)
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2018-05-09
・ちゃんと載ってるのに「この作は『千載集』にはみえない」だなんて杉本圭三郎は不勉強ヾ(`◇´)ノ
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2017-08-05
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2018-06-07
・『平家物語(二)』の「蘇武」で紹介されてた漢の蘇武の故事に疑問があったので調べてみた(@_@;)
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2017-07-14
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2017-07-15
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2017-07-16
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2017-07-21
タヌキの親子が庭に入って行ったという御近所さんからの目撃情報(@_@;) 昨日今日と気温が上がって
早く目が覚めてしまい、耐性が出来てしまったのか、コーヒーを飲んでも眠気覚ましにならぬ(´ヘ`;)
【読んだ本】
久保田淳『新古今和歌集全注釈 六』(角川学芸出版,2012)所蔵本
蝉丸の「これやこの行くも帰るも別れつつ知るも知らぬも逢坂の関」は、勅撰集『後撰和歌集』に入り、
『百人一首』にも選ばれてるので(第三句が「別れては」)、チョー有名だが、蝉丸には謎が(@_@;)
馬淵和夫&国東文麿&稲垣泰一(校注・訳)『新編日本古典文学全集37 今昔物語集③』(小学館,2001)
305~308頁の巻第二十四の「源博雅朝臣行会坂盲許語第二十三」の一部(305頁)を現代語訳で引く(^^)
そのころ、会坂の関に一人の盲者が庵を造って住んでおり、その名を蝉丸といった。
この人は敦実親王と申し上げる式部卿宮の雑色であった。この宮は宇多法皇の皇子で
管弦の道をきわめられた方であったが、蝉丸はこの宮が琵琶をおひきになるのを長年
聞いていて、見事にひくようになった。
『今昔物語集』は、かつて皇子に仕えた雑色=「雑役に従事する小者」(305頁頭注二六)としてる(^^)
その後、『平家物語』の「海道下」(捕虜となった平重衡を鎌倉へと連行する章)にも蝉丸は登場して、
杉本圭三郎(全訳注)『平家物語(十)』(講談社学術文庫,1988)の〈現代語訳〉だと、次の通り(^^)
四宮河原にさしかかると、ここは昔、醍醐天皇第四皇子の蝉丸が、逢坂の関を
吹きわたる風の音に心を澄まし、琵琶を奏でておられると、博雅の三位という人が、
風の吹く日も吹かぬ日も、雨の降る夜も降らぬ夜も三年の間通って立ち聞きし、
かの三曲の秘曲を受け伝えたという、藁屋の住居が思いおこされて感慨ぶかい。
皇子に仕える雑色にすぎなかったのが、『平家物語』では醍醐天皇の第四皇子になっちゃった( ̄◇ ̄;)
驚くのはまだ早くて、鴨長明(久保田淳訳注)『無名抄 現代語訳付き』(角川ソフィア文庫,2013)の
「23 関の明神」の現代語訳を次に引くけど、ついに蝉丸は神様になっちゃったんだよヒィィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ
逢坂の関の明神と申す神は、昔の蝉丸のことである。あの蝉丸が住んでいた藁屋の跡を
失うことなく、そこに神となって住んでいらっしゃるのであろう。・・・
以上の情報は全て、昨日取り上げた高橋貢(全訳注)『古本説話集(上)』(講談社学術文庫,2001)で
言及されてたのを確認しただけなんだけど、同書「蝉丸事 第二十四」の〈参考〉に次の指摘が(⌒~⌒)
・・・『今昔物語集』は敦実親王に仕える雑色とし、『平家物語』等では皇族の出とする。
時代が下がるにつれて蝉丸の地位が上がり、神としてまつられて神格化する。
「時代が下がるにつれて蝉丸の地位が上が」った理由を以上の文献はどれも記してないのが残念(-ω-、)
この蝉丸が住んでた藁屋を詠んだ歌「世の中はとてもかくてもおなじこと宮も藁屋もはてしなければ」、
勅撰集『新古今和歌集』に入集してて本書の「鑑賞」に次の記述があったヤッタネ!!(v゚ー゚)ハ(゚▽゚v)ィェーィ♪
既にいわれているように、おそらく琵琶法師がみずから携わる芸道の祖として
これを顕彰するために、[『平家物語』で]蝉丸を貴種と伝えたのであろう。
「既にいわれてい」たのが、もし1988年以前なら、この説を杉本圭三郎は注記すべきだったよね(-ω-、)
・杉本圭三郎(全訳注)『平家物語(二)』の「卒都婆流」での平康頼の和歌の訳、ちょっとねぇ(^_^;)
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・『新古今集』の歌が後代のテクスト『平家物語』に与えた影響まで指摘した久保田淳はマジ偉大(゚o゚;)
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・『千載集』に選ばれた平忠度の有名な歌に関する「天声人語」の間違いヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!
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・『千載集』に選ばれた平忠度の有名な歌と『平家物語(七)』の「忠度都落」はパラレルか( ̄◇ ̄;)
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・平忠度の歌、「お前が言うな」「自作自演」と罵詈雑言を浴びせられ炎上必至・・ヘ(__ヘ)☆\(^^;シャレ?
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・永井路子『平家物語の女性たち』と杉本圭三郎(全訳注)『平家物語(一)』が真っ向から対立(^_^;)
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・『平家物語(七)』「経正都落」から平家滅亡は単におごれる人たけき者の滅びではないと判る(;_;)
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・なぜ『古今集』に入らなかったと『新古今集』撰者達が不思議がった秀歌が『平家物語(十)』に(^^)
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・『平家物語(二)』「徳大寺之沙汰」で大納言実定が月を眺めて口ずさんだ詩歌はもしかして(⌒~⌒)
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・平経正が竹生島明神へ祈願する画、白竜なら『平家物語』、白狐なら『源平盛衰記』に依拠してる(^^)
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・ちゃんと載ってるのに「この作は『千載集』にはみえない」だなんて杉本圭三郎は不勉強ヾ(`◇´)ノ
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・『平家物語(二)』の「蘇武」で紹介されてた漢の蘇武の故事に疑問があったので調べてみた(@_@;)
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