今日もメチャメチャ風が強くて強くて、気温以上に体感温度は低かったぞ((;゚Д゚)ヒィィィ! 外出したけど
一年ほど前に購入したユニクロのダウンジャケットを着用したことに気付いて、同じのを着た人に遭遇
しないことを祈りつつ、地元の郵便局、コンビニ、銀行、ATMを廻って、無事に帰宅できて一安心(^_^;)
当せん番号の紙を貰ったから年賀状チェックという大事な仕事をせにゃ(._+ )☆ヾ( ̄ヘ ̄; )採点が先!

【読んだ本】

北山茂夫『日本の歴史4 平安京』(中公文庫,1973)所蔵本

今朝の朝日新聞の週一連載コラム「呉座勇一の歴史家雑記」は「一般書執筆 自説より通説で」と題し、

    複数人が執筆する一般向けの概説書でも通説ではなく自説を押し出す研究者もいるが、
    個人的には違和感をおぼえる。

という一文で〆てたけど、同感ですねぇ(⌒~⌒) 「一般向けの概説書」なら、たとえ単著であっても、
「違和感をおぼえる」し、せめて自説が通説ではないことを明記した上で通説も紹介すべきでしょ(^^)
通説は誤りで紹介する価値ナシという強~い思い込みから、自説ばかり詳論しちゃうんだろうけど^_^;
中には、その研究テーマの新参者だから学説状況を認識・把握できず自説のみ展開する研究者も(^_^;)

チト揚げ足取り的批判もした本書( https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2018-02-20 )の
北山茂夫と言えば、日本古代政治史でも奈良時代を主に研究し、万葉集に関する著作も多いわけだが、
そんな歴史家が、この「一般向けの概説書」のシリーズで「平安京」の巻を担当し、「『古今和歌集』」
という見出しで、次のような叙述をしていた(@_@;)

    九〇五年(延喜五)四月に、醍醐天皇は大内記の紀友則、御書所預の紀貫之、前甲斐小目
    凡河内躬恒、右衛門府史生壬生忠岑に勅をくだして、『万葉集』以後の古今の歌の集成を
    命じた。/・・・/・・・この勅撰集は『古今和歌集』とよばれているが、撰歌の力点は、
    「古」にはなく、「今」すなわち寛平から延喜初年におかれていた。そして、これらの
    撰者たちの歌が、その「今」の中軸をなしている。「古」に属するものは、「読人しらず」
    の群れのなかに多く見出すことができよう。/全二十巻のほとんどが王朝貴族の男女の作
    である。しかし、ごく少数の地方の歌謡をもおさめている。『万葉集』の東歌の系統を
    ひくものもそのなかにある。貴族の歌には四季おりおりの景物によせたみやびやかな抒情が
    多い。花鳥風月の世界である。/この集の巻一、春歌上の冒頭の数首を試みにあげてみると、

       ふるとしに春たちける(十二月のうちに立春がきた)日よめる     在原元方

     年の内に春はきにけりひととせをこぞ(去年)とやいはんことしとやいはん

       春たちける日よめる                         紀貫之

     袖ひぢてむすびし水のこほれるを春立つけふの風やとくらん

       題しらず                           よみ人しらず

     春霞たてるやいづこみよしのの吉野の山に雪はふりつつ

       二条の后(高子)の春のはじめの歌

     雪のうちに春はきにけり鶯[←同じ字体見付からず]のこほれるなみだいまやとくらん

    のようである。これだけみても、元方、貫之、二条の后はほぼ同じような発想で、古今調とも
    いうべき傾向がいちじるしい。歌には趣向としてのオチがある。これはよく理智的などと
    いわれるが、けっして理智的ではなく、ごく単純な言葉のあそびにすぎない。こういうふうは、
    直接には朝廷での日常会話における駄洒落・軽口などの習俗からきているとおもわれるが、
    漢詩におけるさわりの影響が少しはあるかもしれない。この傾向は万葉の後期の作品にも
    ぽつぽつみえていたが、『古今和歌集』の世界では、これが貴人らの好む主流となって
    しまった。和歌における遊戯性がたいへん発達したのである。/そうした遊戯的ムードの
    巻頭数首のなかで、「読人しらず」の作品はかなり趣きがちがうではないか。これは
    万葉の伝統につらなるところがあり、春を待つ気持がすなおにすっきりと歌われている。 
    そしてそこに、ある感動がうごいているようである。「読人しらず」には詩味ゆたかな作が
    多い。/・・・ 
          
古今集に対する「すぎない」「なってしまった」という表現、古今集の歌は万葉風しか評価しない態度、
まさに正岡子規の万葉集マンセー史観じゃんかヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ コレが当時の通説なのかしらね(@_@;)

みどりん、あなた、歴史学は専門外だし、和歌の世界もニューカマーじゃないのオホホホ( ^^)/~~~~ ピシッ!