他人様に御迷惑をおかけしてしまいテンション低い(-ω-、) 振り回してしまって、ごめんなさいm(__)m
でも、「引用」してたら大迷惑をおかけしてしまったかも、と中和の技術で慰めるみどりんであ~る(..)

【読んだ本】

吉田秋生『BANANA FISH』⑨(小学館別コミフラワーコミックス,1989)所蔵本

小林信彦『小説世界のロビンソン』(新潮文庫,1992)の「終章 とりあえずの終り」から引く(^^)

    吉田秋生の男性ドラマは、現在進行中の「BANANA FISH」にいたって、
    完全なアクションになる。「河よりも長くゆるやかに」を〈純文学的〉とすれば、
    こちらは完全なエンタテインメントである。一人の作家が両方を描いてしまう
    というのが不思議で、しかも、どれもが、〈少女まんが〉として括られるのは
    ぼくには信じがたい。/

関係ないけど、米沢嘉博『戦後少女マンガ史』(ちくま文庫,2007)を思い出したので引く^_^;

    なかでも「カリフォルニア物語」で一躍人気の得た吉田秋生は、この作品で
    「青年」を描き出そうとする。萩尾望都と倉多江美と樹村みのりをまぜて
    ちょこっと劇画っぽくしたようなその絵は、そのまま吉田秋生の資質、
    求めるものを表わしている。

この「絵」の見立てはどーなんだ(^_^;) 小林のに戻ると(ちなみに、小林も『カリフォルニア物語』
について3行論じている)、

    「BANANA FISH」のオープニングは一九七三年のメコン・デルタである。
    (サイゴン陥落一年十ヵ月前という注が入っている。)グリフィン・
    カーレンリースという米兵がいきなり味方を機関銃掃射する事件が起る。
    この男は正気ではなく、「バナナフィッシュ」という言葉を呟く。/
    時はとんで一九八五年三月、ニューヨーク市ブロンクス区で死体が転がる。
    ニューヨークでは、犯罪シンジケート関係の男たちが次々に自殺している。
    以下、〈バナナフィッシュ〉という謎の言葉をめぐって、無数の死者が出、
    美少年が犯される。女性はちょっと出てきても、たちまち殺されてしまう
    というわけで、その方面のたのしみはない。最近の国際情勢ミステリや
    ジェームズ・ハドリー・チェースあたりの影響下で、物語は進んでゆく。/
    ノンストップ・アクションで、造本がアメリカのペーパーバック風だから、
    今様の印象を受けるのだが、じつは、たとえばフレデリック・フォーサイスが
    そうであったように、これは伝奇物のパターンであり、物語がかなり進んでも、
    かんじんの〈バナナフィッシュ〉の正体がわからないところは、五味康祐の
    「柳生武芸帖」を想わせる。武芸帖の正体がわからぬままに、やたら殺陣が
    多いのが「柳生武芸帖」の特徴で、これは週刊誌連載だったせいだが、
    「BANANA FISH」も、連載ものなので、ヴァイオレンス・シーンが多い。/

残り5行は省略(^_^;) 「犯罪シンジケート関係の男たちが次々に自殺」とあるも、次々に自殺したのは
犯罪シンジケートを仕切っている大物の「仇敵ばかり」(②巻)なのだが、それより気になったのは、
「物語がかなり進んでも、かんじんの〈バナナフィッシュ〉の正体がわからない」とある点(@_@;)

「ペーパーバック風」な単行本『BANANA FISH』の③巻で「〈バナナフィッシュ〉の正体」は明らかに
なってるぞ(^^) 『小説世界のロビンソン』は、その「あとがき」によると、「波」誌1984年1月号~
1987年12月号連載で上記部分は「終章」ゆえ、1987年4月20日初版第1刷発行の③巻は読めたはず(+_+)

ちなみに、小林信彦『〈超〉読書法』(文春文庫,1999)の「第Ⅲ部 狂乱読書日記」の中には、

    吉田秋生さんの「BANANAFISH」[ママ](小学館)が十九巻で完結した。/
    終末はぼくの予想とちがっていたが、アメリカン・ニューシネマを想わせる
    ラストシーンだ。

とあり、「物語がかなり進んでも」という件も「予想とちがっていた」はずだが、これは仕方ない^_^;

さて、本書⑨巻だけど、ユーシスこと李月龍(リー・ユエルン)の奥村英二に対する台詞、

      ・・・・・・あんたはまったく人をいらいらさせるな・・・・・・

全くの同感であ~る(^o^)丿

アッシュ・リンクスがロールシャッハ・テストでアルパー警部から「これはなんに見える?」と問われ、

             あんたの奥さん[ユア・ワイフ]?

と答えたのは名言であ~る\(^o^)/    

30分早く寝たら30分以上早く目覚めて二度寝したら寝坊した上に一日中眠い(ノ ̄皿 ̄)ノナンデヤネン!┫: