今日は春季彼岸法会で、眼下に電車が走るのを眺めながら尾根道を蜿蜒と歩き続け、途中、猫さんを
愛でたりする日なんだけど、天気が悪いとの予報が出ていたから、日曜に家族が寺&墓参り(´・_・`)
去年は尾根道を歩きながら杉本苑子『別れ霜』(朝日文庫,1985)の一篇「偐紫楼の秋」を読み耽り、
その主人公は柳亭種彦で、その〈書斎に「愛雀軒」という扁額を掛け、雀の群れに生米をまいてやる
のを日課とし、「古本あさり」を楽しみとした種彦とは馬が合いそう^_^; 〉と書いてたよ(〃'∇'〃)
予報通り、午前中から雨が雪に変わり、庭などは積雪ヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ 夕方には雨で融けたけどね^_^;

【読んだ本】

江崎俊平『若殿千両笠』(春陽文庫,1989)所蔵本

読了(^^) 著者も作品も知らぬジャケ買い(装画が堂昌一)ゆえ、内容は二の次とはいえ、角田喜久雄
の時代伝奇小説には劣るとも勝らないが(あたり前田のクラッカー)、それなりに面白く読めた時代
小説(^_^;) 柳橋の売れっ子芸者の花千代を座敷に呼んだのは近江膳所藩の江戸家老・柴田内膳の腹心
である山戸崎主水で、花千代に唄を歌うことを求めたのだが、花千代は歌う気分に非ずと頑なに断り、
別の芸者を呼ぶから自分は帰ると言い出すので、主水の連れの浪人・諸住源兵衛は怒って刀を抜いて
斬ろうとするも、花千代は怖気付くことなく口も減らない(^_^;) そこへ隣りで飲んでいた月影千太郎
なる浪人が仲裁を申し出、歌うのを断り続ける花千代を平手打ち、「親父にもぶたれた事ないのに!」
とアムロ・レイみたいなことは言わず、一転して素直になり、歌うことを承諾し、千太郎が弾く三味線
に合わせて、口舌を歌う(表紙カヴァー袖の内容紹介文は「月影千太郎と名のった浪人は、花千代に
代わって三味線を弾き、小唄を歌った!」とあり、明らかな間違い)(^^) お礼に相手をさせて下さい
と申し出る花千代に、千太郎は一人酒が好きと自分の座敷に引き返して障子をぴしりと閉めちゃう(^^)
茶屋を出た千太郎を追いかけてきた花千代は、泊まるとこがないならウチに来るよう提案し、千太郎の
腕をつかんで「来るとおっしゃるまで放しませんッ」(^_^;) そこへ源兵衛ら浪人4人が現われ、2人を
取り囲んだ・・・膳所藩乗っ取りの陰謀やら般若党という謎の集団やら色々とあるけど、ストーリーに
瑕疵があるね^_^; ①五千両の隠し場所を知らないはずの人物が知ってたこと(再読したら、示唆する
台詞はあったけど) ②刺青の場所は知ってるはず ③協力者がいたはずなのに・・・といった具合で、
ミステリーの読み巧者の方なら、更に矛盾点が見つかるかもね^_^; 個人的には、ツンデレ花千代が、
プリプリしたり、甘えたり、と可愛いから好きだ(*'ε`*)チゥ これで、何とか今月の読了2冊目か(^_^;)

マジで一日中寒い(+_+)