買い物の極意は、どれだけポイントで還元されるかではなく、どれだけ割引されるかだろ( ̄ヘ ̄)y-゚゚゚
クラブパナソニックのゲームがほぼ終了しちゃったから、もうアマゾンギフト券はゲットできんかも(..)

【買った本&読んだ本】

川村晃生&柏木由夫&工藤重矩(校注)『新日本古典文学大系 金葉和歌集 詞花和歌集』(岩波書店,89)

先月の楽天セール直前に某ショップで品切となって以来、一日に何度も同ショップ内で検索したけど、
在庫復活しなかったのが本書(;_;) 楽天ブックスやアマゾンに新品の在庫あったけど、検索してたら、
一割引きで新品購入可能と判明( ̄◇ ̄;)マジ!? 先週月曜に新品4968円の一割引き4471円を前払いして
取り寄せを依頼し、本日ゲットv( ̄∇ ̄)ニヤッ 古今和歌集、後撰和歌集、拾遺和歌集、後拾遺和歌集、
金葉和歌集、詞花和歌集、千載和歌集、新古今和歌集、以上の勅撰和歌集を「八代集」と言うのだが、
八代集の注釈書は一応これで全て手元に揃ったよ(^^)v 万葉バカ( ← 万葉集しか認めぬ輩のことで、
万葉集には罪はない)から呆れられそうなのはさておき、ここまで和歌にハマるとはねぇ(ノ_-;)ハア…

この「新 日本古典文学大系」の八代集は全て同じ厚さなんだけど、本書だけが金葉集と詞花集の2つの
勅選集を収録してるのは、他の勅選集の巻数が20巻なのに、金葉集と詞花集は10巻仕立てだからね(^^)
金葉集と詞花集だけ何故10巻仕立てなのかというと、wikiの「金葉和歌集」の項に次のようにある^_^;

    全10巻という構成の勅撰集はこの『金葉和歌集』と次の『詞花和歌集』しかない。
    それまでの『古今和歌集』をはじめとする勅撰集が20巻だったのを10巻としたのは、
    藤原公任撰の『拾遺抄』にならったものだという。部立も『拾遺抄』そのままである。
    当時は『拾遺和歌集』ではなく、『拾遺抄』を正当視する向きがあった。

「・・・だという。」とあるのに、その根拠となる文献名を注記してない(@_@;) でも、本書巻末の
「『金葉和歌集』解説」(川村晃生&柏木由夫)も、

    ・・・十巻仕立ては当時勅撰と考えられていた『拾遺抄』の体裁を倣ったもの
    と推察され、・・・

    『金葉集』は勅撰集としてはじめて全体を十巻仕立て(春・夏・秋・冬・賀・
    別・恋上・恋下・雑上・雑下)とした点が、まず注目される。それは前述の
    如く『拾遺抄』に倣ったとする考えが一般的であり、編者俊頼の父経信が
    [金葉集の直前の勅撰集である]『後拾遺集』に対して批判的であったことと
    絡めての説明もなされている(滝沢信夫・・・)。

御覧の通り、「・・・一般的であり」とあるので、通説ということでwikiでも根拠文献を注記せずとも
OKということなのかな^_^; なお、本書巻末の「『詞花和歌集』解説」(工藤重矩)も「形態が十巻
であるのは『金葉集』を倣ったのであろう。」とあった(^^)

では、この「『拾遺抄』に倣ったとする考え」の言いだしっぺは誰なのかしら(@_@;) 管見によれば、
藤原俊成の歌論書『古来風躰抄』ではないかと(^_^;) 橋本不美男&有吉保&藤平春男(校注・訳)
『新編日本古典文学全集87 歌論集』(小学館,2002)所収の有吉保訳から当該箇所を引くと、

    だいたい撰集は、『万葉集』からはじめて『後拾遺』まで、巻数は二十巻、
    歌数はおよそは千首余りであるというのが、普通のことである。『拾遺抄』は
    [拾遺集から]抄出したのであるので、十巻に抄出されたのであるが、
    『金葉』『詞花』は、『拾遺抄』を参考としていたからであろうか、
    この二つの集は十巻に撰集しているのである。

このように藤原俊成は拾遺集から「抄出」したものが拾遺抄と考えてたようだが、小町谷照彦(校注)
『新日本古典文学大系7 拾遺和歌集』(岩波書店,1990)の巻末の「解説」には次のようにある(^^)

    『拾遺集』は、『拾遺抄』の歌をすべて吸収して、それをさらに増補して編纂されたもの
    であるが、当時は、『拾遺集』の秀歌を抄出したものが、『拾遺抄』と考えられていた。
    ・・・実は、この『拾遺抄』抄出説は藤原定家も支持したため、以後ずっと継承され、
    近世の碩学塙保己一に至るまで訂正されることがなかったのである。

最後に本書の金葉集「解題」から書誌情報(^^) 有名な話なんだけど、源俊頼による金葉集の草稿は、
白河院によって二回も却下されており、やっと三度目にして嘉納された経緯があって、

    初奏本はその全容が不明だが、本書には二度本の終稿本を収めて脚注を付し、
    付録に三奏本本文を収めた。比べて味読していただきたい。

ところで、前から思ってたんだけど、この「新 日本古典文学大系」の各巻の題字(今井凌雪)が、
個人的にはメチャ好き(^^) 拾遺集の巻に付いてた月報12によると、1989年の造本装幀コンクールで
通商産業大臣賞を受けた由、ソレが権威あるのかないのか知らんけど、この題字は素敵(*'ε`*)チゥ

官僚の行動原理は先例踏襲ゆえ今回の書き換えは〝特例〟ではなく過去にも・・・どーでもいいけど^_^;