昨夜注文した765円の古本、そのショップが設定していた最低価格は604円だったようだ(ノ_-;)トホホ…

【四日前に買った本(バカチン)】

浅見和彦&伊東玉美(訳注)『新版 発心集 下 現代語訳付き』(角川ソフィア文庫,2014)

Amazonマケプレ出品者「ひよ」の「良い」1177円(820円+送料等257円)をギフトカード555円&
7ポイント使って615円で先月27日注文し追跡不可能ゆうメールで30日届く(-ω-、) 「中古品 - 良い
- 令和2年8月5日 5版。カバーと表紙にスレ、ヨレありますが、中は概ね良好です。」という説明
通りで、紙質の良い表紙カヴァーは美品で書き込みは見当たらなく、スーパーのレジを出たところに
ある無料のビニール袋みたいなので包んで紙封筒に入れられており、問題ナシオン主権ウラー!(^o^)丿

「240128読んだ本【承前】」に「コイン付与→ポイントに交換申請→ポイント付与→ギフト券に交換
を最速手続も前日あった最安値を先に買われ約200円高値のを注文(ノ_-;)トホホ… 新品が1232円なのに
送料込で1177円のだよ(´ヘ`;)」と書いたように、一日の差で約200円損して、「内容的には110円
相当の屑本(-ω-、)」なのに上・下巻で615円もかかった(ノ;ω;)ノ ~┻┻ (/o\) ミドリン ナカナイデー!!

「予想通り」上巻の注釈は三木紀人(校注)『新潮日本古典集成 方丈記 発心集』(新潮社,1976)
以上に「スカスカ」だし(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2024-02-01 )、
下巻も同様だけど、それでも『新潮日本古典集成 方丈記 発心集』には無い情報も載ってて有益も、
今回は現代語訳がヘンなことを指摘しておく(@_@;) 本書下巻所収の第六「九 宝日上人、和歌を
詠じて行とする事 ならびに蓮如、讃州崇徳院の御所に参る事」から、本文と現代語訳と「廻向」の
脚注の説明を順に引く(@_@;)

    ・・・/大弐資通は、琵琶の上手なり。信明、大納言経信の師なり。かの人、さらに
    尋常[よのつね]の後世の勤めをせず。ただ、日ごとに持仏堂に入りて、数をとらせ
    つつ琵琶の曲を弾きてぞ、極楽に廻向[ゑかう]しける。/・・・

    ・・・/大弐源資通は琵琶の名手である。源信明の弟子、大納言源経信の師である。
    この人は、全くもって通常の修行はしないで、ただ、毎日持仏堂に入り、琵琶の曲を
    弾いて回数を数えさせ、その演奏を極楽に廻向しこれを修行に振り替えたという。/
    ・・・

    修行によって積んだ善根を他に振り向けること。

「・・・現代語としての読みやすさを心がけた。」(凡例)というけど、「その演奏を極楽に廻向し
これを修行に振り替えたという」はヘン(@_@;) 「その演奏を修行に振り替えて極楽往生(を期)
したという」とでも訳すべきかと(@_@;) そもそも「廻向」は『大辞林』第一版第一刷も「①自己
が行なった修行や造塔・布施などの善行の結果を、自己や他者の成仏や利益[りやく]のために差し
向けること。」と説明しているように、「他」に限らず「自己・・・の成仏や利益のために」「振り
向ける」場合も含む(@_@;) 故に『新潮日本古典集成 方丈記 発心集』も「極楽に廻向しける」に
付した頭注において次のように解説している(@_@;)

    普通は念仏の回数などを積み、これを功徳として極楽往生を期したのだが、彼は
    念仏の代りとして一心に琵琶を弾じたのである。

『発心集』の上記の件は実は『十訓抄』にも載っていて、浅見和彦(校注・訳)『新編日本古典文学
全集51 十訓抄』(小学館,1997)から、本文と現代語訳と「廻向」の頭注の説明を順に引く(@_@;)

    ・・・仏前にて琵琶をひきて、人に数をとらせて、これを廻向し奉りけり。・・・

    ・・・仏前で琵琶を弾き、人に数をかぞえさせ、これを往生のための行として、
    お供えしていた。・・・

    読経、法要などを行って、自他の極楽往生を祈ること。

『十訓抄』には他にも「廻向」という言葉を用いた説話があり、同書から同様に引いておく(@_@;)

    /近くは、壬生の二位家隆卿、八十にて、天王寺にて終り給ひける時、
    三首の歌をよみて、廻向せられける。・・・

    /近い頃の話としては、壬生二位藤原家隆卿は八十歳でもって、天王寺で
    お亡くなりになった。その時に三首の和歌を詠んで極楽往生を願われ、・・・

    自分の修めた善行で、自他の極楽往生を願うこと。

同書でちゃんと「自他」としていた浅見和彦が本書で「他」に限定したのは理解に苦しむな(@_@;)