知識が増えるのは結構なことだ(@_@;) たとえ典拠が不明でも何時か何かの役に立つかも(@_@;)
だけど、ネット時代だからこそ、出典も示さずに垂れ流すのは止めてほしいもんだ( ̄ヘ ̄)y-゚゚゚

【読んだ本】

倉田喜弘編『江戸端唄集』(岩波文庫,2014)所蔵本

〈近世末期を中心に流行した、三味線を伴奏にする民衆歌曲「端唄」・・・〉と本書巻末の広告頁の
「岩波文庫の最新刊」に本書は紹介されているけど、「端唄[はうた]」のことは全く知らん(^_^;)
本書の「端唄百番」の六四「薄墨」は「うすずみに かく玉章[たまづさ]も おもひして 雁なき
わたる よひやみや・・・」で始まるけど、その注に次の説明が(@_@;)

    〇うすずみに… 薄墨の神主といわれた住吉大社(大阪市住吉区)の津守国基
    (一〇二三-一一〇二)の歌、「薄墨にかく玉章のこゝちして雁なきわたる
    夕闇の空」(摂津名所図会)。

津守国基の代表歌は「薄墨にかく玉梓と見ゆるかな霞める空に帰るかりがね」(久保田淳&平田喜信
[校注]『新日本古典文学大系8 後拾遺和歌集』[岩波書店,1994]は「薄墨紙に書いた手紙のよう
に見えることだ。霞んでいる空を(文字の形をして)帰っていく雁の姿は。」と歌の大意)であり、
第三句以下が全く違う(@_@;) また津守国基は勅撰集入集のため撰者に賄賂を贈ったことで有名も
(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2018-06-01 )、「薄墨の神主といわれた」
なんて、手元の『後拾遺和歌集』の注釈書6種には出てなく(藤本一恵『後拾遺和歌集全釈 上巻』
[風間書房,1993]に「・・・藤井戸の神主と号した。」と、同[全訳注]『後拾遺和歌集(一)』
[講談社学術文庫,1983]に「・・・藤井戸神主と号した。」とある)、「薄墨に」の歌の詠作事情
も藤原清輔の歌学書『袋草紙』は紹介するが、小沢正夫&後藤重郎&島津忠夫&樋口芳麻呂『袋草紙
注釈 上』(塙書房,1974)や藤岡忠美(校注)『新日本古典文学大系29 袋草紙』(岩波書店,1995)
にも出てない(@_@;) とまれ、典拠が不明だけど、知識が一つ増えた〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ