「東映まんがまつり」とは言うけれど、別に「まんが」じゃないじゃん〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ
さて、河井寛次郎が無生物に対して情のこもった語りかけをしてるのが萌えポイントなわけで、草木
に物言わぬ友として話しかけているケースなら多そう(^_^;) モチそれはそれで素敵だけど(⌒~⌒)

【読んだ本】

岡野玲子『ファンシイ ダンス⑧』(小学館PFコミックス,1989)所蔵本

大月隆寛「コミック ベスト50」(安原顯『ジャンル別文庫本ベスト1000』[学習研究社,1995])が
次の如く評した傑作(^_^;)

    ・・・坊さんの世界を漫画にした、まずそのことだけでもセンスだが、徹底的な
    価値相対主義の庇護の下で全てを遊んで見せる浮遊感覚が同時代だった。小学館
    漫画賞を受賞し、さらには映画化までされたが、そのせいかどうか、岡野玲子は
    その後の創作にリキが入らないままだ。こうやって貴重な才能をすり潰していった
    バブル期漫画産業の証明となるのは何としても淋しいのだが。/

主人公の塩野陽平がお山(作中は「明軽寺」だけど、永平寺がモデルだろう)からやっと降りられて
都会に戻るも、3年もほっとかれた恋人の赤石真朱は、その性格もあり素直に迎え入れられなくて、
つれない態度(^_^;) そこで、陽平は次のように語りかける(^_^;)

    陶淵明が描[ママ]いてる 桃源郷のこと 知ってる

    1年じゅう 桃の花が 咲いてる 美しい幻郷なんだ けど

    見ように よっては 桃の花なんか どこにでも 見える

    彼が 長い都会での 官職からはなれて 田舎に帰った時 つくった詩が あってね

    その中で

    久々に帰った 故郷の家の 庭の松の木をね

    帰ってきたよって いとおしそーに 撫でるんだ

前段は「桃花源記並詩」のようだけど、後段の方は、真っ先に(てゆーか、ソレしか知らないので)
「帰去来辞並序」が浮かんだが、吉川幸次郎『陶淵明伝』(中公文庫,1989)の次の件かな(@_@;)

    ・・・/

     景翳翳以將入 景[ひかげ]は翳[おぐら]く翳く以[し]て将に入[しず]まんとし
     撫孤松而盤桓 孤[ひと]りおいし松を撫でつつ盤桓[はんかん]す

    盤桓とは、静かな自由な気持でたちもとおること。おぐらく沈みゆく日の光りを受けて立つ
    一本松、それはかねてからおのれの友であるが、彼をいたわりつつ、おのれは盤桓しつづけ
    る。/ある批評家はいう。松こそは淵明みずからの象徴である。彼の詩にはしばしば松をう
    たう。冬嶺に孤松秀[ひい]ず。また、青松は東の園に在り。そうして「帰去来辞」の中に
    も、松は二度あらわれる。松菊猶お存す。孤松を撫[ぶ]して盤桓す。/・・・

吉川幸次郎の解説は小生にはよく解らんし、「帰ってきたよって」は岡野玲子の脚色なのか(@_@;)