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【読んだ本】

秦郁彦『昭和史を縦走する』（グラフ社,1984）所蔵本

　　　　・・・歴史家は解釈に史料を合わせるのではなく、史料に解釈を合わせるべきで、
　　　　自説に都合の悪い史料が出たからけしからんと怒るのは、政治家ならともかく、
　　　　歴史家としては失格だろう。・・・

家永教科書第三次訴訟提起時に、教科書調査官との遣り取りでの家永三郎の態度を論評したもので、
メチャ当たり前のことなんだけど、（語句を適当に変えれば）汎用性の高い至言・金言v(￣∇￣)ﾆﾔｯ

　　　　・・・／さらに「歴史の偽造者」たちが常習的に用いるトリックの手口が重なりあう。
　　　　手口とは、

　　　　　Ⓐ都合の悪いデータの切り捨て
　　　　　Ⓑ論証過程での歪曲と飛躍
　　　　　Ⓒ重要証人の死去、行方不明、証言回避、裏付け不足
　　　　　Ⓓ挙証責任の転嫁
　　　
　　　　などである。／・・・

これは本書の別の論稿に出ていたけど、「自説に都合の悪い史料が出た」場合にはⒶを用いるのが、
新説・新解釈を唱える歴史家・歴史学研究者あるあるで、やはり「歴史家としては失格」だろ(^_^;)
仮説検証型研究は仮説に「史料を合わせ」たり「都合の悪いデータの切り捨て」をしがちかと(^_^;)