「白雪姫」を40回観たと語った鈴木伸一に対して手塚治虫は「バンビ」を80回観たと芸新11月号に(^_^;)

【読んだ本】

金田一春彦『ことばの歳時記』(新潮文庫,1973→1992改版)所蔵本

手元の本書は52刷だし、『蜻蛉日記』は未読の小生だが、本書の10月27日「シカ」から引く(@_@;)

    ・・・/日本人が獣をきらったのは、なまじ人間にもっとも近く、あの毛むくじゃらな
    感触をきらったもののようで、シカも、愛されたのは鳴き声だけであった。『蜻蛉日記』に、
    作者が住んでいた山里の近くにいきなりシカが顔をつき出したのを見て何といやらしい……
    と表現しているのでもわかる。・・・

『蜻蛉日記』で作者(道綱母)は山寺へ籠りに行ったり紅葉狩りに行くだけで、「作者が住んでいた
山里」も不審だが、「いきなりシカが・・・と表現している」という場面なんかあるのかね(@_@;)
柿本奨『日本古典評釈・全注釈叢書 蜻蛉日記全注釈 下巻』(角川書店,1966)の詳細な「語句索引」
でも、上巻の兼家の歌「鹿のねもきこえぬ里に住みながらあやしくあはぬめをも見るかな」&道綱母
の返歌「高砂のをのへわたりに住まふともしかさめぬべきめとは聞かぬを」、中巻の「石山詣で」の
〈・・・高欄にもたれて、しばらくじっと見ていると、片側の崖の草の中で、そよそよと葉ずれの音
がして、白っぽいものが、おかしな声を立てたので、「これは何?」と[道綱母が]きくと、「鹿が
鳴いたのでしょう」と[僧が]言う。・・・〉(同書訳)しか、「鹿」は出てこないC= (-。- ) フゥー
ネット検索したら、さも『蜻蛉日記』を読んだかの如く本書の同記述をパクッてる女もいた( ̄◇ ̄;)

・新潮社の校閲は出版界一と自画自賛するが、西行が歿したのは文治6年(1190年)2月16日ヾ(`◇´)ノ

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2019-02-15

・金田一春彦が紹介してるのは西行の「逸話」じゃなく「古典落語の演目の一つ」or「伝承」の類(-"-)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2019-04-04