話したいことを思い浮かべると文字で表示されるマスクがあれば便利(⌒~⌒) 『ドラえもん』に既に
ありそうなネタか(^_^;) 故障して話すつもりのなかった不都合なことまで表示されちゃうオチ(^_^;)
小中高校生が休校で外出せずに自宅学習となればマスクの品薄状態も少しは緩和されたりして(@_@;)

【読んだ本】

アルベルト・モラヴィア(大久保昭男訳)『豹女』(草思社,1995)

読了(^o^)丿 本書巻末の「訳者あとがき──アフリカに傾倒したモラヴィア」によると「イタリアの
作家・批評家であり、モラヴィア文学の最良の理解者の一人であるエンゾ・シチリアーノ」(221頁)
による「後記」曰く、遺作「『豹女』は、批評家エミーリオ・チェッキが〝最良のモラヴィア〟と
呼んだところのものに属する作品である。即ち、『アゴスティーノ』(邦訳『めざめ』)『反抗』
『夫婦の愛』の系列に入る短いロマンである。」(本書219頁。なお、「短い」には傍点)由(⌒~⌒)
「訳者あとがき」も「また、イル・ジョルノ紙は、前二作(『ローマへの旅』と『金曜日の別荘』)
よりも完成度の高い作品だと評している。」(221頁)ことを紹介している(⌒~⌒) 「シチリアーノ
もこの×にいささかとまどいを見せているが」(224頁)と訳者が指摘しているように(ネタバレゆえ
伏字にした)、たしかに肩透かしを食わされた結末だけど、これで良かったんだと小生は思う(^_^;)
こーゆー配偶者はイヤ~んだけど、最後まで飽きずに一気に読めたから満足できる作品v( ̄∇ ̄)ニヤッ
この作品について「訳者あとがき」は次のように解説している(223頁)_φ( ̄^ ̄ )メモメモ

    ・・・/さて、『豹女』はそのアフリカを舞台にしての、二組の男女の愛情と嫉妬を
    軸とするカルテットである。モラヴィアはかねて、〈無関心〉〈軽蔑〉〈倦怠〉といった
    現代社会の病理をテーマにした作品は書いてきたが、〈嫉妬〉についての作品は
    書いていない、と洩らしていたことからすれば、この作品を嫉妬の小説と位置付けても、
    それほど見当違いではないだろう。一方は夫が妻に、他方は妻が夫に抱く嫉妬が互いに
    絡み合い、錯綜する物語である。「豹女」とは、夫を容赦なく悩ます豹のような妻を
    そのまま指すともとれなくはないが、作者の抱くアフリカのイメージのメタファーとも
    とれよう。モラヴィアにとって、アフリカはおそらくこの女性のような蠱惑的な存在
    だったのである。/・・・

「訳者あとがき」に「先に朝日新聞(九四年十一月十七日〔夕刊〕)紙上でも記したことであるが、
従来私どもは、アルベルト・モラヴィアのモラヴィアはPseudonnym(仮名、ペンネーム)であると
してきた。ところが、このモラヴィアが彼の本姓であることを、私は今年夏に、ローマのヴェラーノ
霊園に彼の墓所を訪ねたのをきっかけにして知ったのである。」云々とあり(225~226頁)、「読者
へのいささかのお詫びをこめて訂正」(225頁)を表明しているけど、千種堅『モラヴィア 二十世紀
イタリアの愛と反逆』(中公新書,1989)には「ペンネームとは言いきれない〝モラヴィア〟」という
一節が既にあるのだが〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ