絵やイラストをせめて人並みに描けたらなぁと毎年思う年賀状の季節(ノ_-;)ハア… 金券ショップで絵入り
を買うことに去年からしたが(無地より高値も背に腹)、最安値調査で先日行ったら無かった( ̄◇ ̄;)

【昨日買った本&読んだ本】

杉本苑子『信号三回待ち』(読売新聞社,1984)

Amazon出品者「もったいない本舗 ※通常24時間以内に出荷可能です。※商品状態保証。」に632円
(297円+配送料等350円-5%還元15円)で24日に注文し27日に届いた(^^) コンディション説明文は、
「中古品 - 良い - ■通常24時間以内に出荷可能です。■古書になりますので、経年の痛み劣化が
ございます。■万が一品質に不備があった場合は返金対応。■防水梱包です。■決済は、クレジット
カード、コンビニ決済・ATM・ネットバンキング・Edy払いがご利用可能です。」で、いつも通りの
ビニール包装ゆうメールかつ「良い」と「可」の間だが問題なし(^^) 定型文が2種類あり、その差異
から「良い」と「非常に良い」の間か「良い」と「可」の間かを以前は予想できたんだけど、最近は
全く当らぬ(^_^;) 「もったいない本舗」は(楽天市場店も)同封されてる卓上カレンダーが重宝(^^)

本書は随筆集だが、杉本苑子『春風秋風』(文春文庫,2001)の「あとがき」から引いておく(⌒~⌒)

    私は随筆を書くのがあまり好きではなく、不得手でもあるのですが、ながい間には
    つい、ことわり切れなくて執筆の依頼を引き受け、ぽつりぽつりそれらが溜まって、
    『片方の耳飾り』『干潟の秋』『信号三回待ち』『霧の窓』『小鳥の食卓』
    『春風秋風』『沖の小島に波の寄る見ゆ』『まぼろしの大原御幸』など、
    これまでに八冊の随筆集を読者のお手もとに送り出すこととなりました。・・・

本書をゲットして、上記「八冊の随筆集」は揃った(^^) 3000円近い値が付いていたが、数ヵ月前から
出品者同士で値下げ競争に入ってくれたお蔭でようやく買えたけど、個人的にはまだ高いね(´ヘ`;)

さて、本書だけど、先ずは「あとがき」の最後の一節を引いておこうかな〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

    ・・・/なお、装幀は池波正太郎氏……。『片方の耳飾り』のときと同じく、
    栃折久美子さんにおたのみしようと考えていたやさき、/「描かせろよう」/
    と半ば脅迫的に脇から名乗りをあげてきたので、これまた、おそるおそる
    ご依頼申しあげたところ、ごらんの如くシックな本ができあがった。
    とても小説家の余技とは信じられない。中身よりも、読者のみなさま、
    池波画伯の絵をじっくり、ご鑑賞ください。

表紙カヴァー絵はともかく、中の扉に描かれたブルドッグみたいな犬が煙草を喫ってる絵は良い(^^)

「もう一つの自分」という一篇は、苑子タンがT女子専門学校の国文科のクラス会に出席した話(^^)

    ・・・/おどろいたのは、友だちが語る「杉本さん」の思い出が、当人の私の記憶に、
    ちっともなかったことだ。何を言われても、すなおには信じられなかった。/たとえば
    「杉本さん」は、左手で印をむすび、右手を胸の前に突き出して、クラスメートの
    だれかれかまわず、/「帰命チョーダイ観世音」/と唱えながら、その持ちものを
    取りあげて回った、というのである。なんという図々しさであろう。でも、そこにいる
    全員が、/「そうだそうだ、やったわよ」/と証明するのだから抵抗はできない。/
    また、学芸会で「杉本さん」は、鉢ノ木の佐野源左衛門常世に扮した。いくらなんでも、
    そこまでは「杉本さん」自身、おぼえがある。/さて劇は、最明寺入道時頼が佐野の家に
    あがって待つうち、源左衛門が帰宅するところから始まる。当然、最明寺の履物が
    置いてなければいけないのに、裏方をうけもつ友だちが忘れた。いざ出発となって
    役者一同、内心こまりはてたとき「杉本さん」が平気な顔で言ったのだそうだ。/
    「なに、入道さまの履物がない? おおかた犬めがくわえていったのだろう。
    わしの草鞋をさしあげるがよい」/これもまったく、私の記憶にはない。
    だいいち話がうますぎる。でも、友だちが口をそろえて言うのだから、やはり、
    そんなことがあったのかと納得するほかない。/・・・

お茶目な上に既に作家の片鱗(⌒~⌒) 煙草じゃなく履物を咥えさせれば笑えたのにセンスねーな(^_^;)