作者の表現意図を無視して「作品理解は人それぞれ」などと言うのは読解力の無い輩の常套句(⌒~⌒)
発したメッセージを受け手に曲解されて不利益を被った場合でも解釈の自由として許容するのか(^_^;)
台風が来る前なのに暑すぎるし、快晴が一転して激しい雨と思ったら再び快晴⇒雨の繰り返し(@_@;)

【読んだ本】

末次由紀『ちはやふる』(講談社BE LOVE,2019)42巻

読めば必ずハマるスポ根漫画を先日図書館で運良く借りられたので読んだ(⌒~⌒) 爆笑の連続に加え、
貰い泣きしそうになった場面もあった前巻の続きだが、ネタバレ防止で物語の展開は書けないm(__)m
一番好きなのは若宮詩暢だが、美人のお母様の般若の如き顔も拝めた(^_^;) 二番目に好きな超美人の
桜沢翠(←みどりん!)先生は登場せず(+_+) 三番目に好きな花野菫は女子力高いんだからスッピン
で出ちゃダメヾ(`◇´)ノ 綾瀬千早は、もし綿谷新と結ばれないなら須藤先輩とくっつけよな(^o^)丿
その場合、綿谷新は若宮詩暢と出来ちゃっていい(⌒~⌒) 千歳は美人で妹思いのお姉さんだよ(;_;)

本書103頁の周防久志名人の独り言、同143頁の名人戦・クイーン戦の司会(?)の説明を引く(@_@;)

    ご存じですか このカクテルは「九重の八重桜」という名前で 伊勢大輔が詠んだ
    「いにしえの」の歌から……     

    クイーン戦のほうの札ですが 封筒に「めぐりあいて」と「よをこめて」がはいっています

超一流と自ら豪語する新潮社の校閲部だったら絶対に見逃さないであろう仮名遣いの誤植だな(@_@;)

さて、各巻の表紙カヴァー袖は『百人一首』の歌を紹介してて、42巻は伊勢大輔タンだけど酷い(-"-)

    いにしへの 奈良の都の 八重桜 今日九重に にほひぬるかな

      ずっと昔 奈良の都で咲いていた八重桜が 今日この平安の都の宮中で
      美しく咲いていることですよ

平城京で咲いていた八重桜が平安京でも同じように咲いていると詠んだ歌みたいな訳ヒィィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ
本書の107頁で同歌を引用し、108頁で「いにしえと 今日が 桜でつながる」と大書されているけど、
表紙カヴァー袖の上記訳を踏まえての末次由紀の理解なんだろうね∑( ̄ロ ̄|||)ニャンじゃそりゃ!?

そもそも伊勢大輔タンのこの歌、奈良の八重桜なんか主題じゃねーよヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!

前にも書いたが、同歌は非常に技巧的であるにもかかわらず、即詠だった点が高く評価されてる(^^)
昨日紹介した『伊勢大輔集』の詞書にもある通り、奈良から献上された八重桜を宮中で受け取る役を
先輩の紫式部から譲られ、しかも、突然、権力者である藤原道長から、黙って受け取らずに歌を詠め、
と無茶振りされたにもかかわらず、伊勢大輔タンは、即座に、この技巧をこらした秀歌を詠んだから、
「万人感嘆し、宮中鼓動す」(藤岡忠美[校注]『新日本古典文学大系 袋草紙』[岩波書店,1995])
というほどの伝説となったわけv( ̄∇ ̄)ニヤッ なお、井上宗雄『百人一首 王朝和歌から中世和歌へ』
(笠間書院,2004)には、藤原道長と「示し合わせて」、伊勢大輔タンをテストした紫式部のことを
「いじわるな女性」と話したら、先輩の『源氏物語』研究者が「たいへんお怒りにな」ったという話
が紹介されてるけど、紫式部=藤原道長の愛人説もあるし、さもありなん、という推測だわな(^_^;)

その技巧とは「いにしへ」と「今日」、「八重」と「九重」(宮中の意)という時間や数字の照応(^^)
「八重桜といったから宮中のことを九重と・・・」(井上・前掲書)表現した点も流石だが、同歌の
核心は「九重ににほひぬるかな」で、安東次男『百人一首』(新潮文庫,1976)は次のように指摘(^^)

    宮中に咲き匂うという意味を、八重桜よりさらに美しいという意味にかけている。

「八重」より「九重」の方が「さらに」美しいとして、「・・・平城京の花が八重なら平安京の花は
九重に咲き匂うという才気と機智・・・」(安東・前掲書)、伊勢大輔タン、やっぱ凄いわ(〃'∇'〃)

「八重桜」も「九重に」なって「さらに」美しく咲くようになるのは、この宮中のお蔭というわけで、
この歌は、「・・・当代の繁栄を賛美する心を表現している。」(有吉保[全訳注]『百人一首』
[講談社学術文庫,1983])v( ̄∇ ̄)ニヤッ 奈良の八重桜を賛美してるなどと解釈するのは間違い(^^)v
今日の宮中の繁栄を讃えてるのだから、「いにしへの奈良の都」と「今日九重」とのコントラストを
強調するわけで、〈「いにしへの」に、今では廃墟と化したが、昔の、ぐらいの気持がこめられる。」
(鈴木日出男『百人一首』[ちくま文庫,1990])点もちゃんと読み取らないといけないよね(⌒~⌒)
「いにしえと 今日が 桜でつながる」どころか、むしろ、断絶してるじゃんオホホホ!!♪( ̄▽+ ̄*)

・33巻でヒョロが机くんを破って個人戦B級優勝を決めた127頁の最後のコマの作画ミスを指摘(@_@;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2017-05-14

・38巻で登場人物の心理描写に活用された中納言兼輔の歌の解釈に誤りヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2018-10-06

・39巻で『和泉式部集』も披かずに式部の歌について熱く語る大江奏のバカ母オホホホ!!♪( ̄▽+ ̄*)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2018-12-30

・40巻で「らむ」は原因理由が示されてる推量の助動詞ゆえ「か」は余計ヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2019-01-30

・41巻で紀貫之の「香に匂ひける」は「咲きほこっています」じゃねーよヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2019-08-30

・中宮彰子が最終兵器の伊勢大輔タンに「アレを取れ!」と出撃命令キタ━━━━(゚д゚;)━━━━!!

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2019-01-10

・彰子からの出撃命令を受け、伊勢大輔タン、こっそり女院に侵入した女房たちを見事撃墜v( ̄∇ ̄)ニヤッ

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2019-04-12

・伊勢大輔タンの父である大中臣輔親も道長に促され即興で秀歌を詠んだという血は争えない話(⌒~⌒)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2019-03-03

・優れた歌人輩出の大中臣家の末なので伊勢大輔タンの孫娘に御指名キタ━━━━(゚д゚;)━━━━!!

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2019-05-26

・伊勢大輔タン「いにしへの」の解釈で苑子タンを始め馬鹿が多すぎるヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2019-01-16

・エガちゃんじゃないが、伊勢大輔タンは確実に伝説を創り、生ける伝説だったという話ヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2019-05-19

・少なくとも70代前半にはなっていたはずも老いてなお歌を召されるほど活躍していた伊勢大輔タン(^^)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2019-06-07

・伊勢大輔タンの容貌を褒めつつ、その欠点を論うことも決して忘れない紫式部の性格の悪いこと(^_^;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2019-07-16

・そんな紫式部にも「気に入られるような、つつましく素直で、人なつこい人だった」伊勢大輔タン(^^)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2019-06-13