「石川や浜の真砂は尽きるとも世にバカチンの種は尽きまじ」(石川ニャ右衛門)(ノ;ω;)ノ ┫:・'・
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たった1で「ページビュー」が546( ̄◇ ̄;) しかも「時間別」で見ると全て「07時」台ヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ
宇宙人からのアクセスだったりして(^_^;) あるいは「楽天で本を買いなさい」という天のお告げ(^_^;)

【読んだ本】

ピーター・モース(著)高階絵里加(訳)『北斎 百人一首 うばがゑとき』(岩波書店,1996)

本書48~49頁は僧正遍昭(良岑宗貞)「天つ風 雲の通ひ路 吹き閉ぢよ をとめの姿 しばしとどめむ」
を取り上げ(49頁は北斎「百人一首うばがゑとき」の同歌図版)、48頁の[歌]の項に次の説明(゚ロ゚;)

    ・・・この[新嘗祭の]際、貴族の未婚の乙女たちが「五節の舞」を舞うのが常であった。
    舞に魅せられた宗貞は乙女たちを、雲のない空しか通れない天女たちにたとえている。
    乙女たちが天に帰ってしまわないように雲で通い路を吹き閉じておくれ、と宗貞は
    風に頼んでいるのである。

「雲のない空しか通れない天女」だとぉ∑( ̄ロ ̄|||)にゃんですと!? この歌の「雲の通ひ路」とは、
「天人が雲に乗って通行する天空の道のこと」(片桐洋一『古今和歌集全評釈(下)』[講談社学術
文庫,2019])あるいは「雲の中の通路」(石田吉貞『百人一首評解』[有精堂,1956]ほか)だから、
天女たちは「雲のない空」ではなく〈雲のある空しか通れない〉んだよヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!
「雲で通い路を吹き閉じておくれ」も空を雲いっぱいにして天女が帰れないようにと解したようだが、
空から雲を一掃することで天女が帰れないようにと風に頼んでるんだよヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!

歌人や作詠事情に関しキリストは日本で死んだ類いのトンデモ説を本書は定説の如く記してる( ̄◇ ̄;)
幾つか紹介すると、例えば、188頁の後京極摂政前太政大臣(藤原良経)の[歌人]の項((;゚Д゚)ヒィィィ!

    ・・・名目上は将軍側についていたが、源氏にとっては明らかに脅威となりうる人物
    だったため、38歳で暗殺されている。・・・

安倍仲丸(原文ママ)の[歌]の項(38頁)は絶対に何か飲みながら読んではいけないヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ

    歌人は唐への旅の途上にある。中国暦の奥義を手に入れるために、わずか16歳で
    異国の地へ遣わされたと伝えられる。遣唐使の到着を知った唐の皇帝は、
    仲丸を高楼の屋上で開かれる晩餐に招いた。食事中、皇帝と皇帝の従者たちは、
    密使でもあるこの年若い詩人を餓死させようと、ひとり屋上に残し、
    梯子を外して去ってしまった。東を向いた仲丸は頭上に月が昇るのをみて思う。
    「この同じ月が東の海をこえて私の故郷である日本にも昇っているのだろうか」。

この「伝説の続き」や「また別に伝えられるところ」も紹介した後、「しかし、このような説よりも、
日唐関係の微妙な時代に公の使節として唐にわたった仲丸が、何かの祝いの席上でこの歌をつくった
とみるほうが本当らしい。」云々と続けられてて、「伝説」への未練たっぷりな感じが笑える(^_^;)

本書の間違った記述やトンデモ記述に対し、訳注を付して正すことも無ければ、「訳者あとがき」でも
一言も無いことには驚いたぞ( ̄◇ ̄;) まさか訳者は本書の記述が正しいと考えてるのか( ̄□ ̄;)
「訳者あとがき」に「最後になりましたが、上野英二氏、磯部祥子氏に心よりの感謝を申し述べます。
和歌についての私の乏しい知識や未熟な言い回しを補ってくださったおふたりの力なしに、本書の完成
はあり得ませんでした。」(222頁)とあるけど、この2人は和歌にホントに詳しいのかしらね(¬。¬ )

本書を読んでいると、百目鬼恭三郎『解体新著』(文藝春秋,1992)の次の記述を思い出すわな(^_^;)

    日本はいまや経済的には超大国になっているのに、外国人崇拝の風習は
    一向に改まらないようだ。何の取り柄もない平凡な日本文化論も、
    著者が外国人となると、わけもなく感心されるから、外国人にとって
    日本はさぞかし住みよい国にちがいない。もっとも、これは、
    片言をしゃべるオウムがめずらしがられるようなものかもしれず、
    感心されて得意になる外国人はバカだということになる。/
    読売文学賞と日本文学大賞という二大文学賞を受賞した、
    ドナルド・キーン『百代の過客』も、もしこれが日本人の著作だったら、
    賞は愚[ママ]か、活字にすることさえむずかしかったろう。/・・・

上記の間違いやトンデモ記述を読めば、本書も「もしこれが日本人の著作だったら・・・活字にすること
さえむずかしかった」と確信(@_@;) 奥付の著者紹介によると〈・・・東西の版画芸術を研究する一方、
北斎のコレクターとして世界的に知られた存在であった。大森貝塚を発見したエドワード・モースの
子孫にあたる。・・・没後、版画691点、蔵書約3000点を含むピーター・モース・コレクションは東京都
墨田区に譲渡され、「墨田区北斎館」(俗称・平成12年度に開館予定)に収められる。〉云々とあるし、
訳者は、日本を代表する偉大な美術史家・高階秀爾の娘なので、「外国人崇拝の風習」だけではなく、
岩波書店にとってみれば、上級外国人(?)と上級国民だから、だったりなんかしちゃったりして(^_^;)

・『源氏物語絵巻』についてデタラメなことを語っているドナルド・キーンに騙される高島俊男(^_^;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2019-04-10