今期の新番組、何を視聴するか全くチェックしないまま4月の第1週が終わろうとしている((;゚Д゚)ヒィィィ!
フツーにつましく生きていても、お金は出て行ってしまうものよのぉ(´・_・`) 先日は皮膚科で、今日は
歯科と予定外の出費だった(-ω-、) 左上の奥歯が欠けたような舌触りも一週間ほど放置してたら、熱い
お茶は沁みるし痛みを感じる時もあるので予約を入れて行ってきたが、本が数冊は買えたなぁ(´ヘ`;)

【読んだ本】

市古貞次(校注・訳)『新編日本古典文学全集45 平家物語①』(小学館,1994)

本書31~32頁の現代語訳から平清盛の子女を列挙・紹介する巻第一の「吾身栄花」の中の一節(⌒~⌒)

    清盛には、そのほか御娘が八人いらっしゃた。みなそれぞれ栄えておられた。
    一人は桜町の中納言成範卿の北の方になられるはずであったが、八歳の時に
    結婚の約束をなさっただけで、平治の乱で[藤原信西の息である]成範卿が
    下野国へ流された後、引き離されて、花山院の左大臣[藤原兼雅]殿の奥方に
    おなりになって、若君たちが多数いらっしゃった。いったいこの成範卿を
    桜町の中納言と申したのは、この成範卿が特に風流心をもっておられた人で、
    いつも吉野山の桜を恋い慕い、一町に桜を植えならべ、その中に家屋を建てて
    住まれたので、年々春ごとにその桜を見る人々が、桜町と申した。桜は咲いて
    七日で散るのを、名残を惜しんで、天照大神にもっと散らないで残っているようにと
    お祈り申されたので、二十一日まで桜が名残をとどめていたのであった。
    君も賢王でいらっしゃるので、神も神徳を発揮したのであり、花も心があったから、
    成範卿の心に感じて二十日の命を保ったのであった。・・・
    
桜町中納言こと藤原成範はそこそこの歌人だし、他方で『平家物語』は意外に和歌が詠まれるシーンが
多いのだから、成範が詠んだ歌に桜が感応して散らなかったという歌徳説話にすれば良かったのに(^_^;)
誰の作で出典は何かを各注釈書も注記できぬ歌が『平家物語』には結構ある(゚o゚;) 『平家物語』作者は
和歌に詳しい人物だけど、藤原成範が詠んだ歌の中からソレに見合うのを見付けられなかったのかも^_^;
上記説話が世阿弥作の能「泰山府君」になったと小川和佑『桜の文学史』(朝日文庫,1991)に(@_@;)