読書の厄介なところは、不勉強だからパクリと気付かないことである〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ
道真のを挙げる人はソレしか知らないだけ(^_^;)ヾ(-_-;)お前も式子内親王しか気付かなかった!
千葉ロッテ岡大海[ひろみ]選手の逆転サヨナラホームランを報じた朝日新聞朝刊記事の見出しが、

               岡 レギュラーをねらえ!

となってたが、山本鈴美香『エースをねらえ!』を踏まえてることに、やっと気付いた(ノ_-;)トホホ…

【読んだ本】

樋口芳麻呂(校注)『新潮日本古典集成 金槐和歌集』(新潮社,1981)

源実朝の辞世と思われてる歌(中西進『辞世のことば』[中公新書,1986]等)が『吾妻鏡』に出てて
(ただ、偽作説もある)、五味文彦&本郷和人(編)『現代語訳 吾妻鏡8 承久の乱』(吉川弘文館,
2010)の注71が『拾遺和歌集』の菅原道真の有名な歌「などを本歌とする」と記していたので(同書
207頁)、むしろ式子内親王の『新古今和歌集』入集歌にそっくりであること、また源実朝の和歌の師
である藤原定家による本歌取りのルールに違反しているから本歌取りとは言えないこと等を前に指摘
した(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2017-11-05 )オホホホ( ^^)/~~~~ ピシッ!

    東風吹かば にほひおこせよ 梅の花 主[あるじ]なしとて 春を忘るな(菅原道真)

    ながめつる けふは昔に なりぬとも 軒端の梅は われを忘るな(式子内親王)

    出ていなば 主[ぬし]なき宿と なりぬとも 軒端の梅よ 春を忘るな(源実朝?)

この源実朝の辞世とされてる歌、家集『金槐和歌集』に入ってないので当時チェックしなかった本書
だが、「実朝歌拾遺」として同歌も取り上げてて、頭注欄で〈「東風吹かば匂ひおこせよ梅の花主人
なしとて春を忘るな」(『拾遺集』雑春、菅原道真)などの影響があろう。〉(本書210頁)と評した
上で、「本文頭注欄に、源実朝が詠作にあたって依拠したと思われる先行歌を掲げたが、影響関係が
想定しうる参考歌(類似歌・類想歌)をここにまとめて、頭注意図の敷衍を期した。」(本書269頁)
という巻末付録の「参考歌一覧」では、更に『新古今和歌集』の式子内親王と『古今和歌集』の在原
業平と『後撰和歌集』の藤原清正の計3首を挙げており(本書296頁)、一見して吃驚仰天( ̄◇ ̄;)

    東風吹かば 匂ひおこせよ 梅の花 主人なしとて 春を忘るな(菅原道真)

    ながめつる けふは昔に なりぬとも 軒端の梅は われを忘るな(式子内親王)

    年を経て 住み来し里を 出ていなば いとど深草 野とやなりなむ(在原業平)

    君がいにし 方やいづれぞ 白雲の 主なき宿と 見るぞ悲しき(藤原清正)

    出ていなば 主なき宿と なりぬとも 軒端の梅よ 春を忘るな(源実朝?)

実朝の辞世とされる歌、「出ていなば」は業平、「主なき宿と」は清正、「なりぬとも 軒端の梅よ」
は式子内親王、「春を忘るな」は道真、以上の4首からコラージュしただけじゃんかヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ
偽作説もあるけど、寺山修司が「模倣小僧」と呼ばれるなら、源実朝は盗作将軍・・ヘ(__ヘ)☆\(^^;
『古今集』『後撰集』『拾遺集』の三代集と『新古今集』からパクったのが律儀な青年っぽい(^_^;)

小林秀雄「実朝」(同『モオツァルト・無常という事』[新潮文庫,1961→1967改版]所収)を披くと、

    ・・・「出でていなば」の辞世は、・・・今日では、実朝秀歌の一つとして
    評釈されているが、・・・

とあったけど、このコラージュ和歌が「秀歌」と「されている」とは∑( ̄ロ ̄|||)ニャンですと!?