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230528読んだ本

図書館で予約者多数というのには、それなりに理由があるんだなぁ~と〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ
ベストセラーは読む価値ナシオン主権という信条の持ち主なので(^_^;) それにしても、自分の順番
が来る頃には予約した目的を失念してるし、何より貸出延長できないから、じっくり読めない(^_^;)
やっぱり返却期限とか気にせず自分のペースで本は読みたいものですな〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ
ついでに言えば、書く方も自由なのが一番で、なるべく制約は無い方が有難い(^_^;) 大昔に某省の
職員誌からの依頼原稿で現場職員が発明した世界的な技法の活用場面における問題点を指摘した件を
やわらげてほしいと編集長が提案した代替表現、気に入って馬鹿の一つ覚えの如く現在も多用(^_^;)

【読んだ本】

鮫島浩『朝日新聞政治部』(講談社,2022)

読了(^o^)丿 その内容は今や全く憶えてないんだけど、鮫島浩という小生の知らない人物が時事問題
(政治、てゆーか、政界の話だった気が)を解説している記事をネットで読んで感心したのだろう、
そのプロフィールか何かに出ていた本書を図書館で予約したのが一年近く前のことで、やっと自分の
順番が来て借りられたという次第(^_^;)

    序章

    第一章 新聞記者とは? 1994-1998

     「新聞記者は主役になれない」
     記者人生を決める「サツ回り」
     刑事ドラマ[「古畑任三郎」]好きの[茨城]県警本部長
     「大物政治記者」[橘優[大平正芳孫の渡邊満子の「初恋の人」]≒加藤紘一]との出会い
     政治部に「ドラフト指名」されて異動[星浩≒小渕恵三総理]

    第二章 政治部で見た権力の裏側 1999-2004

     政治記者は「権力と付き合え」[若宮啓文≒河野洋平]
     清和会のコンプレックス
     総理番という仕事
     小渕恵三首相の「沈黙の10秒」
     「大物大蔵官僚」[細川興一]の素顔
     外務省「霞クラブ」での屈辱[カイロ大学卒で同期入社の「美人特ダネ記者」K記者]
     野党クラブへ配置換え
     菅直人の「番記者」に
     竹中平蔵とファミレス談義
     竹中構造改革の功と罪[自民党や霞が関の既得権益を打ち破って勝者となり既得権益側に]
     古賀誠の番記者掌握術
     「君が納得するまで書かなくていい」[政党担当デスク曽我豪]
     朝日新聞政治部の「両雄」[官邸キャップ渡辺勉と政党担当デスク曽我豪]

    第三章 調査報道への挑戦 2005-2007

     虚偽メモ事件
     社会部とは違う「調査報道」を生み出せ![週刊文春出身の松田史朗記者]
     ゼロから取材した「第一弾スクープ」[スケート連盟不透明支出]
     社会部出身デスク[市川誠一]との対立[経済部内で「警戒される記者」宮崎知己記者]

    第四章 政権交代と東日本大震災 2008-2011

     内閣官房長官の絶大な権力
     官房長官番という仕事
     いよいよ政権交代へ[曽我豪編集委員≒麻生太郎総理]
     小沢一郎はなぜ総理になれなかったのか
     異色の政治連載「探訪保守」[後に新聞労連委員長の南彰記者]
     政治部デスクへの抜擢
     東日本大震災[3月11日1面トップ「首相に違法献金の疑い/104万円 在日韓国人から」]
     原発事故が突きつけた政治部の限界
     再び特別報道チームへ[社会部長から特別報道部長に転じた市川誠一の引きで]
     
    第五章 躍進する特別報道部 2012-2013

     内部分裂していた特報部[市川部長vs高知新聞出身前部長依光隆明編集委員&宮崎デスク]
     福島原発の「被曝隠し」[佐藤純記者]
     「手抜き除染」報道と特別報道部の全盛期[北海道新聞出身の青木美希記者]
     新聞協会賞授賞式の出来事[持田周三常務を怒らす]

    第六章 「吉田調書」で間違えたこと 2014

     吉田調書入手[経済部出身の木村英昭記者+デジタル委員の宮崎知己記者]
     吉田調書取材班の結成[+堀内京子記者]
     吉田調書報道の「小さなほころび」
     スクープ予告
     転落前夜の絶頂[テレビ朝日系列「林修の今でしょ!講座」出演]
     危機管理の失敗
     動き始めた安倍政権
     「池上コラム問題」はなぜ起きたのか
     衝撃の木村[伊量]社長会見

    第七章 終わりのはじまり 2015-

     バッシングの嵐と記者処分
     ツイッター騒動と「言論弾圧」
     記者個人の「言論の自由」はないのか?
     「論座」での挑戦[論座編集長吉田貴文]
     Dr.ナイフ起用の波紋
     東京五輪スポンサー

    終章

    おわりに

若宮啓文の名は論説主幹だったか主筆だったかの時に朝日らしいズレた主張をしてたのを読んだので
憶えているし、曽我豪も魅かれるものは無かったけど長~い論稿を(昔の政治家の話がよく出てくる
から)読んでいたため名前は記憶してたし、(本書では数回名前が出てくるだけの)星浩は大昔にTV
で政界に関してコメントしてるのを視たことあるも小渕恵三と深~い関係とは気付かなかった(^_^;)
本書の著者の鮫島浩に関しては全く知識が無く、朝日新聞の特別報道部のデスクとして福島原発事故
の「吉田調書」をスクープという「栄光」から一転、当該記事は「誤報」「捏造」と批判されて取り
消され、処分されたという一連の事件・問題も、そんなことあったなぁ~程度の記憶しか無い(^_^;)
本書を読んだ限りでは、一面の見出し&前文で「所員の9割」が「所長命令に違反」して「撤退」と
断定したのは、「捏造」とまでは思わないけど、鮫島浩自身が〈・・・私も記事中の表現が100点
とは思っていない。「混乱のなかで待機命令に気づかないまま第二原発へ向かった所員もいたとみら
れる」という一文を入れたほうがよかったし、「この記事は撤退した所員の責任を問うものではない」
という報道目的をもっとはっきり記せばよかった。あえて「撤退」という表現にこだわる必要もなく
「退避」に弱めてもよかった。少なくとも「待機命令に違反し」という表現を「待機命令に反するか
たちで」と弱めるか、「吉田所長は待機命令を出していたのに、所員の9割はそれに結果的に反する
かたちで第二原発へ退避した」と丁寧に記述すればよかったと反省している。/・・・〉と本書218
~219頁で述べている通りであって、事の重大性あるいは予想される反響の大きさから表現にはヨリ
慎重を期すべきだったし、厳密に言えば誇張表現であって不正確なんだから、「誤報」という批判は
甘受すべきかと(^_^;) また鮫島浩は、第一報の「(報道目的の)説明不足」や「不十分な表現」を
補おうと特集紙面作成を提案したのに上層部の了承が取れなかったと再三批判してるけど、第一報の
表現ミスが無ければ起こらない事態であり、そのミスを犯した人は批判する資格ナシオン主権(^_^;)
なお、慰安婦問題の「吉田証言」について、〈・・・/「吉田証言」の信憑性を疑う指摘は1990
年代からなされてきた。朝日新聞社内でも吉田清治氏を取り上げた1980年代の記事を問題視する
声はあり、どこかでケジメをつけなければならないという認識は共有されていた。いかし会社上層部
はこの問題を自ら蒸し返すことで右派勢力からの朝日バッシングに火を付けることを恐れ、ずるずる
と先延ばしにしてきたのだ。「吉田証言」問題は朝日新聞にとって積年の「リスク案件」だった。/
木村[伊量]社長は就任早々、「吉田証言」問題の解決に意欲をみせ、編集局長らに指示していた。
・・・〉と本書237頁にあるが、朝日が偏ってて虚報を垂れ流した中国(特に文革)報道、ベトナム
戦争報道、ソ連報道についても「ケジメをつけなければならない」のでは?と若い頃は「諸君!」を
購読していた小生は思うし、そもそも朝日の新聞ジャーナリズムなんて、「吉田調書」事件以前に、
古くは伊藤律架空会見記、新しくはサンゴ「K・Y」事件で、とっくの昔に地に落ちてるかと(^_^;)
さて、さて、さ~て!そんな本書の主題のことはさておき、本書は鮫島浩が朝日新聞社に記者として
入社してから「吉田調書」事件までの歩みは大変興味深く読めた(^_^;) 他の新聞記者の(意外な)
人柄が垣間見られるようなエピソードよりも、やはり番記者として身近に接した有名政治家に関する
話の方がメチャ面白かったし、有意義だと思う(^_^;) 古賀誠という政治家は今までどこが凄いのか
イマイチ解らなかったし、今でも発言が報じられるのが不思議に思ってたけど、古賀誠はマスコミを
使って情報戦を仕掛けていて、その情報操作に番記者を加担させるカラクリは勉強になったわ(^_^;)
最後に、鮫島浩が小渕恵三内閣の総理番となり、大蔵省出身の総理秘書官の細川興一を取材した時の
話を本書63~65頁から引いておく(^_^;)

    ・・・/私は総理番になると毎朝、細川氏の自宅に通った。細川氏が総理秘書官になって
    半年以上たち、すでに細川邸に通う総理番はごくわずかだった。取材成果がまったく期待
    できないからだ。これは政治記者にとってチャンスだった。毎日サシ(単独取材)という
    ことは他社を出し抜く「特ダネ」のチャンスが広がる。私は胸を高鳴らせて細川邸に日参
    したのである。/総理秘書官は国会開会中には答弁内容を調整するため早ければ午前5時
    前に家を出る。私は毎日午前4時に起き、ハイヤーで細川氏の自宅に向かった。細川氏の
    迎えのハイヤーが自宅前に停車していればほっとする。まだ細川氏は家にいるのだ。私は
    じっと待つ。/辺りが明るくなってもハイヤーが来なければ「空振り」の可能性が高い。
    すでに細川氏は官邸にいる。でも今日は出勤がたまたま遅い日かもしれない。わずかな
    期待を込めて、待ち続ける。/ほどなく玄関が開いて、細川氏の高校生の娘が制服姿で
    出てくる。私の姿をちらっと見て無言のまま通り過ぎていく。毎朝細川邸に通ううちに、
    私は彼女の表情で細川氏がまだ家にいるのかどうかを見極められるようになった。独特の
    哀れみの眼差しを私に向けて通り過ぎていく時、彼女の父親はすでに家にいないのだ。/
    出勤に間に合っても、細川氏は無言だ。「おはよう」とも言わない。ところがこの総理
    秘書官の不思議なことは、迎えのハイヤーに必ず私を乗せたことだった。ハイヤーの中で
    彼はただ新聞を読んでいる。何を質問しても無視される。口を開くのは、私の質問とは
    直接関係のない新聞記事の悪口だ。まったく話が嚙み合わないままハイヤーは官邸に着く。
    私は官邸前で降ろされ、朝の取材は終了。もちろん「取材メモ」は1行も書けない。成果
    ゼロである。/私はこの「朝駆け」を1年間、ほぼ毎日続けた。細川氏の対応は変わらな
    かった。当時の朝日新聞社はよほど余裕があったのだろう。何の取材成果も得られない
    ことを承知のうえで新米政治記者に毎朝ハイヤーを手配し、非効率極まりない朝駆け取材
    を1年間も続けさせたのだから。/しかし、私もタダでは終わらなかった。娘の眼差しで
    細川氏が家にいるか否かを見極めたように、私の質問に対する細川氏の微妙な表情で
    YESかNOかを見極めることができるようになったのだ。/このエリート官僚の弱点は
    心が顔に出てしまうことかもしれなかった。私は取材メモこそ1行も書けなかったが、
    小渕政権の意思を細川氏り表情から判断できるようになった。新しい「ネタ」は取れなく
    ても、情報を確認する「ウラ」は取れるようになったのである。/警戒心の強い細川氏が
    私の裏付け取材の狙いに気づかなかったとは思えない。それでも彼は毎朝私をハイヤーに
    同乗させ、質問を一切無視し、ときに私を罵倒し、しかしその表情で私の質問に答えた。
    細川氏は彼なりのやり方で私を受け入れたようだった。/・・・
コメント(4) 
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コメント 4

tai-yama

翔太郎氏も朝5時に家を出るのかな?、公邸で写真撮影を
するために(笑)。小渕さんの総理番のあとに菅直人の
番記者になるとは?。与野党顔の広い人だったと。朝日なのに(笑)。
by tai-yama (2023-05-28 22:58) 

middrinn

官邸に隣接する首相公邸に総理と住んでるから、朝早く出る必要はないかと(^_^;)
毎朝ドラ息子は寝坊して異次元の親バカ総理に起こしてもらっ・・ヘ(__ヘ)☆\(^^;
番記者から竹中平蔵大臣のブレーンのようになった後に、政敵の与謝野馨官房長官の
番記者に異動となって挨拶に赴いたら、現総理秘書官の嶋田隆秘書官がお前は竹中派
だろうと立ち塞がった話が紹介されてたので、異動に伴う困難がありますね(^_^;)
ちなみに、現職総理とつうかあの仲だった朝日記者として、星浩(小渕恵三総理)、
曽我豪(麻生太郎総理)と並べて鮫島浩(菅直人総理)と自身を挙げてます(^_^;)
by middrinn (2023-05-29 06:23) 

df233285

今の日本は、さまざまな問題を政治では解決出来無い。
第7章の表題通りですね(泣)
by df233285 (2023-05-29 07:40) 

middrinn

「イギリス議会は男を女にし、女を男にすること以外の
すべてをなしうる」(wikiの「イギリスの議会」の項)
と言われたぐらい政治が万能だといいですけど(@_@;)
政治の閉塞状況は戦争やテロを招きかねません(@_@;)
by middrinn (2023-05-29 09:34) 

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