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210909読んだ本

読書の厄介なところは、マダムやマドンナを美魔女と脳内変換することである〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

【読んだ本】

戸板康二『あの人この人 昭和人物誌』(文春文庫,1996)所蔵本

続けて「東山千栄子の挨拶」を読んだ(⌒~⌒) 「昭和七年から十三年まで、慶応義塾の学生だった」
戸板康二が、

    ・・・/或る日、私は銀座七丁目の裏通りにあった「きゅうぺる」という茶房に
    はいったのだが、奥のほうに、そういう[「銀座にたむろして、いっぱしの大人
    みたいな口を利いている」]学生たちが一人の女性を囲んで談笑しているのに
    気がついた。/それはサロンとでもいった風景であった。そして、その真ん中に
    しずかに微笑んでいるのが東山千栄子という女優だったのである。/私は小山内薫
    のいた時代の築地小劇場の舞台に立つ東山さんは見ていないが、この「きゅうぺる」
    という[永井]荷風の愛した店で垣間見たその女優、アール・ヌーボウのスタンドの
    あまり明るくない照明が蔭翳を作っている空間にいたその女優には、たぐいない
    華かさがあり、まさに「サロンの女王」と呼ぶにふさわしい趣があったといえる。/
    東山さんは年譜で見ると、明治二十三年生まれだから、そのころ四十四、五だった
    はずだが、私には人生を完熟した女性。それも貴婦人と称したいような姿に見えたのだ。
    /いいかえれば、私には遠い所にいる存在だったのである。級友のOという男が、
    そのサロンの中にいて私に気がつき、近づいて「われらのマダムを紹介するから来いよ」
    とささやいたのだが、私は行かなかった。/・・・

堀辰雄の小説の書き出しみたいだけど、当時の東山千栄子は、どんな感じだったのかな(@_@;) 彼女
は「大正十三年に築地小劇場が開場したのを客席で見ていて、天啓のように、女優を志す。」とあり、
女優になったのは30代半ばだったらしいが、その数奇な前半生を紹介した件が興味深かった(⌒~⌒)
昭和38年にスタニスラフスキー生誕100年で招待された新劇の俳優たちがソ連・東欧を廻った際に一行
と分かれた東山千栄子と戸板康二がモスクワの劇場から帰る件が良かった(〃'∇'〃)

    ・・・/往復ともバスだったが、帰りに「私の住んでいた町を見たいんです。ここで
    降りましょう」といって、途中下車した。/街燈がところどころに立っている住宅街の
    横町にはいる。当然私は東山さんをうしろからかばう形で歩いて行ったら、立ち止まった
    東山さんが、「この先を曲ると花屋がありますのよ。その近くです」といった。/果して、
    その花屋が開いていたのを見て、私は一足飛びに革命以前のロシヤ[ママ]に今自分が
    いるような、形容しがたい感銘を受けたのである。タイムマシンの幻覚だ。/学生時代に、
    遠くから見ていたこの女優とたった二人で、夜のモスクワを歩くというのが、私には
    途方もなくぜいたくをしているように思われたのを、忘れることができない。/・・・

・「江戸川乱歩の好奇心」は御愛想と思ってたところ「翌日」「速達」なのが〈ちょっといい〉(^^)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-01-07

・「徳川夢声の話術」は古川ロッパが夢声の声帯模写をしてラジオ聴取者が気付かなかった話(゚ロ゚;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-01-11

・「有吉佐和子の笑い声」は彼女の推理小説の書評を頼まれるも「なぜこんなに下手なのだろう」(゚ロ゚;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-01-18

・「菊田一夫の博愛」は新聞社から公職追放についての情報が伝えられ菊田一夫の名前もあった(゚ロ゚;)

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・「芥川比呂志の酒席」は初版本「羅生門」の末行が「下人の行方は、誰も知らない」に非ずと(゚ロ゚;)

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・「小泉喜美子の博識」では歌舞伎にも詳しい推理小説家の才気煥発ぶりも巧みに描かれる(〃'∇'〃)

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・「三島由紀夫の哄笑」では戸板康二による解説の「これは三島氏の若書きであるが」に誤植( ̄◇ ̄;)

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・「川口松太郎の人情」では「婚礼の披露宴」における川口松太郎のスピーチがマジで絶妙(〃'∇'〃)

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・「岩田豊雄の食味」は「獅子文六という筆名にしても、四四十六をもじったのではなく・・・」(゚ロ゚;)

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・「古川緑波の冗句」の「昔の探偵小説は、悪人の姓が・・・何となく憎々しいのが多かった」由(^_^;)

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・「伊馬春部のカメラ」の「誰から花をもらった、どこから酒を寄付された」と書くのはダメだろ(^_^;)

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・「奥野信太郎の探求」、この中国文学者のことが好きになれぬエピソードまで紹介されてた(-ω-、)

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・「田辺茂一の大鞄」の田辺茂一が立川談志に与えた「巧は拙を蔵する」という言葉について(@_@;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-03-05

・「藤本真澄の映画」は「東京一淋しい男」(映画「裸の重役」の原作)のモデルが誰なのか(@_@;)

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・「三宅周太郎の宗教」では「新聞劇評家に質す」という公開質問状のような評論が気になる(@_@;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-04-01

・「十返肇のアンテナ」の自称「軽評論」とは伊藤整『日本文壇史』に通じるものなのかなぁ(@_@;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-04-03

・「小宮豊隆の吉右衛門」でも言及の『漱石全集』より「主要近代文学全集一覧」を読みたいな(^_^;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-04-07

・「花森安治のスカート」は「ぜいたくは敵だ」「欲しがりません、勝つまでは」に関する伝説(^_^;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-04-14

・「寺山修司の国訛」では模倣小僧と呼ばれていたことなどはモチ本書には書かれてないけど(@_@;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-04-21

・「大谷竹次郎の劇場愛」では真山青果『平将門』を読みたくなったが(ノ ̄皿 ̄)ノナンデヤネン!┫:・

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-04-26

・「田村秋子の完全主義」だが、夫が戦死した上に「見世物」なんかにはされたくないよね(´ヘ`;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-04-30

・「川尻清潭のナイトキャップ」だが、近代文学の理解には歌舞伎の知識が必要オホホホ( ^^)/~~~~ ピシッ!

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-05-07

・「円地文子のごひいき」だが、『源氏物語』を完訳も和歌に関する造詣はどれほどなのかな(@_@;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-05-15

・「渋沢秀雄の童顔」、渋沢栄一は埼玉のドン・ファンだから秀雄が本当に「末子」かどうか(^_^;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-05-20

・「宇野信夫の巷談」では「戯曲の題を歌舞伎狂言の外題に似せて」七字か五字に___φ( ̄^ ̄ )メモメモ

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-05-25

・「玉川一郎のエスプリ」はパリに送る伝票の隅に「今日は雨」と落書きした、ちょっといい話(^_^;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-06-11

・「辰野隆の巻き舌」の「ぼくは先に手を洗うんだ。大切な場所をさわるんだから」は一理あり(^_^;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-07-01

・「武智鐵二の演出力」では「美しい女性」の盗作事件を「ちょっとした失敗」ですかC= (-。- ) フゥー

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-07-09

・「土岐善麿の車中談」、宇野浩二に「アホくさ」と横を向かせた山田順子を徳田秋声に紹介(^_^;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-07-15

・「安藤鶴夫の感動」、今はこーゆー忠告してくれる人いないし、相伴者もスマホいじりそう(@_@;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-08-23

・「小泉信三のステッキ」だが、「いちど典山を聴いてごらんなさい」と同僚教授を寄席へ案内(^_^;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-08-28

・「久保栄の潔癖」、小山内薫の評伝を上梓した久保栄は座談会で小山内の秘話を披露するが(@_@;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-09-01

・戸板康二の「ちょっといい話」シリーズ4冊から〈真・ちょっといい話〉を選りすぐってみた(^_^;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2020-12-27
コメント(6) 
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コメント 6

爛漫亭

 東山千栄子といえば、チェーホフか「東京物語」
しか思い浮かびませんが、若い頃も魅力的だったの
でしょうね。昔の女優さんには存在感がありますね。
by 爛漫亭 (2021-09-09 22:43) 

tai-yama

マダムはおば・・・中年でも良いけど、マドンナは30歳手前な
気がしたり(笑)。千葉市出身なんだからモスクワではなく、千葉市
を紹介しろ!と言ってみたり。
by tai-yama (2021-09-09 23:45) 

ナベちはる

マダムにマドンナ、育ちのいい上流階級の家庭で育ったようなイメージがあります(笑)
by ナベちはる (2021-09-10 00:59) 

middrinn

新劇の女優は写真が残ってないのが、
爛漫亭様、チト残念ですね(^_^;)
by middrinn (2021-09-10 06:22) 

middrinn

千葉市の出身でも、佐倉藩の城代家老を代々務めた家のご出身ですから、
tai-yama様など歯牙にも掛けてもらえないかもオホホホ!!♪( ̄▽+ ̄*)
by middrinn (2021-09-10 06:25) 

middrinn

解ります(^_^;) たしかに、上流階級の出で、
ナベちはる様、上品なイメージですね(^_^;)
by middrinn (2021-09-10 06:26) 

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