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210801読んだ本

読書の厄介なところは、後篇が借りられた形跡もないような図書館蔵書である〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)
前篇はメチャ傷んでいるから前篇は多くの人が借りるもイマイチなので後篇はパスいうことか(@_@;)

【読んだ本】

新潮社編『歴史小説の世紀 天の巻』(新潮文庫,2000)

本書の後篇の新潮社編『歴史小説の世紀 地の巻』(新潮文庫,2000)は新品のような状態だったが、
本書はブックオフも買い取ってくれないかもと思うぐらいボロボロ(@_@;) 巻末に次の記載(゚ロ゚;)

    本書は平成十年[1998年]に新潮五月臨時増刊号として刊行された
    「歴史小説の世紀 戦後傑作短篇55選」の前半を再編集し、天の巻
    としたものです。

モチ漏れ(大人の事情等で選出=掲載・収録が出来なかった傑作)はあるだろうけど、本書収録作品
が全て「傑作」なのだろうか(@_@;) 本書巻末の秋山駿&勝又浩&曾根博義&縄田一男による座談会
「歴史小説から日本人を考える」は、「編集部」の次の発言(本書777頁)で始まっている(@_@;)

    編集部 この増刊号は戦後に発表された歴史時代小説の、原則として
        五十枚以下の短編を五十五人、五十五作選んだものです。
        筆者の生年順に、一八七九年生れの正宗白鳥さんから
        一九四六年生れの中上健次さんまで掲載しました[←本書は
        田中英光までの27作]。その掲載作について、この順に
        一篇一篇、編集にご協力いただいた先生方にお話しいただき
        たいのですが、・・・

この座談会出席者4人も作品のチョイスに関わっているようだし、プロの目に間違いはないと思うが、
本書のラインナップを見て、ある作品が選ばれていることには疑問を感じた(@_@;) その作品の話は
今日は措くとして、試しに坂口安吾「梟雄」を読んでみたけど・・・「いやいや、これは面白いよ。
私は戦後の時代小説の水脈の一つは坂口安吾だと思っています。安吾が開拓していった分野のところ
に並ぶ人は大変多い。その彼の『梟雄』なんて、ぴったりの題材だね。」(秋山)、「・・・私なんか
『日本文化私観』にも『堕落論』にも批判があるんですよ。ところがこれは何度読んでも気持ちが
よくて(笑)。この魅力、何だろうかなと。」(勝又)、「悪人や悪女を書いたのはほかにも何編か
ありましたけど、やはり安吾のこれは傑出してると思いましたね。」(曾根)といった評(本書797~
798頁)・・・小生には眼識が無いということかな(^_^;) モチ長篇だから比較対象にならないけど、
司馬遼太郎『国盗り物語 前編─斎藤道三』(新潮社,1967)は面白かったなぁ〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)

・芥川賞候補作にならなかったが発表時に「芥川の再来」と絶賛された三浦朱門「冥府山水図」(^_^;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-07-07

・結末に驚くも「特異な精神を持った男の自殺を描いた」由、五味康祐の芥川賞受賞作「喪神」(^_^;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-07-10
タグ:小説
コメント(10) 
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コメント 10

ニッキー

作品のチョイスに関わった人たちは
お仕事だから褒めまくりますよねぇ(⌒-⌒; )
本の帯みたいな感じ?w
時々騙されたと思うのは、その帯を書いた人と
感性が合わなかったと思ってます(⌒-⌒; )
by ニッキー (2021-08-01 21:16) 

middrinn

たしかに、言われてみれば、そうですよね(^_^;)
でも、プロの目利きたちだから関わっているわけで、
そんな良いと思えなかった自分を恥じます(^_^;)
by middrinn (2021-08-01 21:29) 

アニマルボイス

今日まで全休なので買いチャオ。(^-^)
坂口安吾「梟雄」、もうずいぶん昔なのと最近のボケのため詳しくは覚えていないけど、そんなにおもしろかったという記憶なし。一般的でも芥川のパロディのような「桜の森の満開の下」などのほうが印象に残っていますね。「国盗り」は前半金メダル、後半予選落ち(個人の感想です)。
by アニマルボイス (2021-08-01 22:52) 

tai-yama

ネタばれされたので後編を読むのを辞めたとか・・・
出版社としては2冊出した方が儲かるけど、続き物と言えども
2冊購入されるとは限らないと。
by tai-yama (2021-08-01 23:08) 

ナベちはる

「前編だけ読んで満足した」や「後編があるのを知らなかった」可能性…は少なそうですね(^^;
by ナベちはる (2021-08-02 00:47) 

そら

前編が余程面白く無かったのか
はたまた前編で後編まで見えちゃったのか・・・(^^;
by そら (2021-08-02 06:38) 

middrinn

坂口安吾は評論は面白い印象があって小説は読んだこと無かったです(^_^;)
アニマルボイス様、後編は織田信長なので斎藤道三と違って知られている史実
も多いため司馬遼太郎も想像力を働かせる余地が少なかったからでは(^_^;)
by middrinn (2021-08-02 07:54) 

middrinn

短篇を集めたアンソロジーなので座談会の解説も、
tai-yama様、ネタバレはしてないですよ(^_^;)
by middrinn (2021-08-02 07:59) 

middrinn

逆に「天の巻」「地の巻」に続いて「人の巻」があると、
ナベちはる様、勘違いした人も少なさそうです(^_^;)
by middrinn (2021-08-02 08:05) 

middrinn

本書「天の巻」のどこにも「地の巻」の収録作品一覧が出ていないので、
そら様、「天の巻」のラインナップから想像して、止めたのかも(^_^;)
by middrinn (2021-08-02 08:09) 

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