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210731読んだ本

読書の厄介なところは、多く参照すればバカチン供給量も増えることである〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ
この程度でバカチンするのもなぁ・・・と最近は出し惜しみしてるというのも本当であるC= (-。- ) フゥー

【読んだ本】

末次由紀『ちはやふる』(講談社BE LOVE,2021)46巻

読めば必ずハマるスポ根漫画を図書館で借りて、読了(^o^)丿 ネタバレ防止ゆえストーリーの核心は
書けぬ( ̄ヘ ̄)y-゚゚゚ 一番好きなのは若宮詩暢(お母様も美人!)で、二番目に好きなのは超美人の
桜沢翠(←みどりん!)先生で、三番目に好きなのは花野菫(女子力が高い!)(^^) 綾瀬千早はもし
綿谷新と結ばれぬなら須藤先輩とくっつけ(^o^)丿 その場合、綿谷新は若宮詩暢と結ばれて良し(^^)
ドS須藤先輩は人柄が改めて判ったから(貰い泣きしそうに)誰とくっついても許す( ̄ヘ ̄)y-゚゚゚
各巻の表紙カヴァー袖には『百人一首』の歌が一首紹介されてて、46巻は恵慶法師の次の歌(⌒~⌒)

    八重むぐら 茂れる宿の さびしさに 人こそ見えね 秋は来にけり

     生い茂ったつる草がはびこっている寂しい住まいに
     訪ねてくる人の姿は見えないけれど 秋だけは来たことだよ

この歌は『拾遺和歌集』に「河原院にて荒れたる宿に秋来[きたる]といふ心を人々詠み侍けるに」
(小町谷照彦[校注]『新日本古典文学大系7 拾遺和歌集』[岩波書店,1990]から、繰り返し符号を
用いずに引いたm(__)m)という詞書が付されて入集しており、源融で有名な河原院での詠作(⌒~⌒)
気になるのは、手元の『百人一首』の各注釈書が当時の河原院について次のように説明する点(^_^;)

・石田吉貞『百人一首評解』(有精堂出版,1956)

    ・・・河原院は河原左大臣源融が塩釜の景に模したといわれる豪華な邸園で、
    恵慶のころには、融から四代目の孫源遄趁[ママ]の子安法法師が住んでいた。
    安法法師も歌人で、『安法法師集』を見ると、恵慶は安法と極めて親しかったようで、
    二人で唱和した連歌や贈答の歌があり、又ここでしばしば歌の会などを催したらしい。
    融の死後すでに百年を経た林泉は、相当に荒廃の色が濃かったにちがいなく、・・・

・島津忠夫(訳注)『新版 百人一首』(角川ソフィア文庫,1999→2008新版16版)

    ・・・[河原院は]恵慶のころは、親友安法法師が住んでいて、『拾遺集』前夜の
    歌人文人の淵叢ともなっていたのである。・・・

・有吉保(全訳注)『百人一首』(講談社学術文庫,1983)

    ・・・この時代には荒廃し、恵慶の歌友で融の曽孫にあたる安法法師が住み、
    [源]重之・[大中臣]能宣・[清原]元輔ら多くの歌人が出入りする風雅の場と
    なっていた。・・・

・鈴木日出男『百人一首』(ちくま文庫,1990)

    ・・・恵慶のころは親友の安法法師が住んで、当時の文人歌人たちの交流する
    風雅の場となっていた。/・・・

・安東次男『百人一首』(新潮文庫,1976)

    ・・・それから百年のち恵慶たちが歌を詠むたまり場にしたころは、かれの友人
    (安法法師)が気楽に住んでいて、荒れるに委されていたらしい。・・・

斯くの如く河原院には当時の歌人たちが集ってたわけで、「人こそ見えね」が気になった次第(^_^;)
安東次男を読み進めると、同じ指摘をしてるじゃん!と喜んだのも束の間、吃驚仰天ヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ

    ・・・ほかに、後撰集夏の部に、「八重むぐらしげき宿には夏虫の声よりほかに
    とふ人もなし」という詠人しらずが見え、これも先蹤歌と考えてよい。/「人こそ
    見えね」と言いながら、作者は、残暑初秋の廃園の其処此処に、華やかな古人の
    面影を立たせている趣で、実際には仲間たちの賑やかな話声もきこえているらしい
    ところが、この歌の見どころであろう。葎[むぐら]がしげるというのは夏のこと
    である。秋の淋しさを詠んだ歌ではない。/・・・

この『後撰和歌集』の歌から、「葎がしげるというのは夏のことである」と決めつけたのか( ̄◇ ̄;)
葎は季節関係なく茂るもので、恵慶のは「秋の淋しさを詠んだ歌」だヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!
木村正中(校注)『新潮日本古典集成 土佐日記 貫之集』(新潮社,1988→2018新装版)から一例(^^)

    とふ人も なき宿なれど くる春は、八重葎にも さはらざりけり

     だれひとり訪ねてくる人もない住居なのに、春は、生い茂った雑草にも
     さまたげられずおとずれてきた。

・33巻でヒョロが机くんを破って個人戦B級優勝を決めた127頁の最後のコマの作画ミスを指摘(@_@;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2017-05-14

・38巻で登場人物の心理描写に活用された中納言兼輔の歌の解釈に誤りヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2018-10-06

・39巻で『和泉式部集』も披かずに式部の歌について熱く語る大江奏のバカ母オホホホ!!♪( ̄▽+ ̄*)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2018-12-30

・40巻で「らむ」は原因理由が示されてる推量の助動詞ゆえ「か」は余計ヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2019-01-30

・41巻で紀貫之の「香に匂ひける」は「咲きほこっています」じゃねーよヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2019-08-30

・末次由紀『ちはやふる』42巻は伊勢大輔タンの秀歌が解ってないじゃんヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2019-09-08

・44巻で俊忠の歌は「いたずら」なんかじゃなく「催し」で送ったものヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2020-06-21

・45巻の「もう一度の行幸」という訳では一度目も「行幸」となっちゃうヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2020-12-22
タグ:漫画 和歌
コメント(14) 
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コメント 14

アニマルボイス

先生、質問です(今週は暇なので(^^;)。
手持ちの写真の撮影日を見ると、ヤエムグラは春から夏、カナムグラは夏から秋に撮ったものが多い。百人一首の「八重むぐら」は「秋は来にけり」を考えるとむしろカナムグラのような気もします。それとも、そんな細かいことごたごた言わずに、葎一般と考えるべきということでしょうか? ご教授お願いします。m(__)m
by アニマルボイス (2021-07-31 22:03) 

middrinn

手元の『大辞林』第一版第一刷の「葎」の項にも「野原や荒れた庭などに
繁茂する雑草[ママ!]の総称。ヤエムグラ・カナムグラなど。うぐら。
もぐら。」とありますし、両者を区別してないのではないかと愚考(^_^;)
by middrinn (2021-07-31 22:15) 

ナベちはる

いろいろな書物に対して「バカチン」とツッコめるほどの教養、羨ましいです。
by ナベちはる (2021-08-01 01:33) 

middrinn

単に類書を参照しているから気付くだけですよ(^_^;)
by middrinn (2021-08-01 06:01) 

そら

「ちはやふる」すずちゃん主演なので何度となく録画しましたが
結局見なかった・・・なんででしょうね?
by そら (2021-08-01 07:06) 

middrinn

次々と録画されるからとか(^_^;)
今からでも遅くないですよ(^o^)丿
by middrinn (2021-08-01 07:20) 

爛漫亭

 先日、丸谷才一の本を読んでいると、「百人一首」は
「ひやくにんしゆ」と言うのだと書いていました。そういえば
子供の頃、叔母たちがそんな風に言っていて、不思議に思った
記憶が蘇りました。
by 爛漫亭 (2021-08-01 10:43) 

middrinn

初耳です( ̄◇ ̄;) もしかしたら詠んだかもしれませんが、大昔のこと
で興味・関心が無かったために、記憶にないのかもしれません(@_@;)
by middrinn (2021-08-01 14:42) 

爛漫亭

 それで、『新々百人一首』(新潮社)の奥付には
「しんしんひやくにんしゆ」とふりがながついています。
by 爛漫亭 (2021-08-01 15:15) 

middrinn

未読で所蔵してないので、国立国会図書館のOPACで確認すると、
「タイトルよみ シンシン ヒャクニン イッシュ」ヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ
by middrinn (2021-08-01 15:32) 

ネオ・アッキー

middrinnさんこんにちは。
百人一首の競技かるた大会を小学校の頃やった記憶がありますが、暗記するのが精一杯で、歌の解釈など上の空でした・・・
by ネオ・アッキー (2021-08-01 15:34) 

middrinn

この漫画も体育会系の「スポ根漫画」で、文化系ではないですね(^_^;)
歌の解釈や作者の話も時々ありますが、間違ってることが多いし(^_^;)
by middrinn (2021-08-01 15:37) 

tai-yama

白い着物を着た方々が集まっていたと・・・
稲川淳二さんの季節ですね~。
by tai-yama (2021-08-01 23:05) 

middrinn

実際に集ったのは生きている歌人たちで、
古人=故人は集まってないですよ(^_^;)
by middrinn (2021-08-02 07:56) 

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