210222読んだ本【バカチン】
読書の厄介なところは、すぐに影響を受けて夢に見てしまうことである〇 o 。.~~━u(￣ﾟ ￣=)ﾌﾟﾊｧ
【読んだ本（バカチン）】
倉本一宏（全現代語訳）『藤原行成「権記」（上）』（講談社学術文庫,2011）
本書226～227頁の長保元年（999年）8月19日条、どこがバカチンか誰でも気付くはず(￣ヘ￣）y-ﾟﾟﾟ
十九日、己巳。蔵人頭を辞し参議に上る夢想／東三条院慈徳寺御幸、太上天皇の
例に准ず／敦儀王、着袴の儀
昨夜、蔵人頭を辞すことを夢に見た。／早朝、左府［藤原道長］の許に参った。御供に
供奉して東宮の許に参った。また、内裏に参った。左大臣［藤原道長］は大外記（滋野）
善言朝臣を召し、明日、東三条院（詮子）が慈徳寺に御出される際には、太上天皇の御幸
の例によって、参議一人を遣わし、諸衛府の将曹や志以下を供奉させるよう命じられた
〈去る十六日に勘申したところでは、「元慶三年十月二十四日、太上天皇（清和天皇）は
牛車に駕して、大和国に御幸された。勅して参議源朝臣能有及び六衛府の将曹・志・府生
を府毎に一人、遣わした。近衛・兵衛・門部、各十人が、太上天皇を護衛し奉った。
太上天皇は、勅して六衛府の官人以下の者を還した」と。国史が記すところである。善言
が勘申したのである。〉。／今朝、書状を（藤原）高扶朝臣の許に送った。布百五十端を、
（橘）守正が進上した布を集めて借り送った。すぐに［藤原］伊祐に与えた。借りた布、
合わせて五百端を慈徳寺に運ばせるよう、内蔵属（竹田）利成に命じた。ちょっと退出
した。帰り参った。大宰府の油の解文を奏上した〈左大臣が別に奏上した。〉。下された。
宰相中将［藤原斉信］と同車して東宮の許に参った。第二王子（敦儀王）の御着袴の儀が
行なわれた。左大臣が腰を結んだ。儲君（居貞親王）は、御盃を賜わった。東対の唐廂に
公卿の座を設けた。東廊は殿上人の座である。一、二巡の宴飲の後、管弦の興が行なわ
れた。左大臣に禄を下給された〈夜装束一襲と野釼一腰であった。〉。御着袴の儀が
終わって退出した。
藤原行成が見た「夢想」のどこに見出しの「参議に上る」があるんだヾ(｀◇´)ﾉ彡☆ｺﾉ! ﾊﾞｶﾁﾝｶﾞｧ!!
本書によると、この4日後の23日に蔵人頭辞職を道長に伝え、9月7日に蔵人頭の辞表（大江匡衡に作成
させ自ら書いた）を上奏も、翌8日に辞表は返却されてる(￣ヘ￣）y-ﾟﾟﾟ 藤原行成が実際に「参議に
上る」のは、これから2年も後の長保3年（1001年）8月25日（倉本一宏［全現代語訳］『藤原行成
「権記」（中）』［講談社学術文庫,2012］125頁）まで待たなければならなかったC= (-。- ) ﾌｩｰ
［追記210327］
黒板伸夫（日本歴史学会編集）『藤原行成』（吉川弘文館人物叢書,1994新装版）118頁から引く(^^)
／［長保3年（1001年）］二月四日、行成は早朝に道長を直廬に訪い、申文の奏上を
依頼した。しばらくして道長は彼を殿上に召して申文を返却し、「申す所は切なりと
雖も、黙［もだ］して職を停むべきに非ず。猶勤仕すべし。但し案文を写し奉るべし」
との勅旨を伝える。／実は行成の申文は「官職の労によりて請う所」であり、おそらくは
参議昇進を前提としての蔵人頭辞退であったと想像される。彼はすでに頭を五年半勤め、
官も右大弁であるから、参議昇任の資格は十分である。しかしあまりにも有能な彼を
側近から手放したくないのも天皇の本音であったのであろう。／・・・
右大弁に任ぜられた長徳4年（998年）10月23日からまだ1年も経ってない長保元年（999年）8月19日に
「参議に上る」夢を見たなんて、藤原行成を出世欲が強い厚かましい人間にするつもりなのか(^_^;)
【読んだ本（バカチン）】
倉本一宏（全現代語訳）『藤原行成「権記」（上）』（講談社学術文庫,2011）
本書226～227頁の長保元年（999年）8月19日条、どこがバカチンか誰でも気付くはず(￣ヘ￣）y-ﾟﾟﾟ
十九日、己巳。蔵人頭を辞し参議に上る夢想／東三条院慈徳寺御幸、太上天皇の
例に准ず／敦儀王、着袴の儀
昨夜、蔵人頭を辞すことを夢に見た。／早朝、左府［藤原道長］の許に参った。御供に
供奉して東宮の許に参った。また、内裏に参った。左大臣［藤原道長］は大外記（滋野）
善言朝臣を召し、明日、東三条院（詮子）が慈徳寺に御出される際には、太上天皇の御幸
の例によって、参議一人を遣わし、諸衛府の将曹や志以下を供奉させるよう命じられた
〈去る十六日に勘申したところでは、「元慶三年十月二十四日、太上天皇（清和天皇）は
牛車に駕して、大和国に御幸された。勅して参議源朝臣能有及び六衛府の将曹・志・府生
を府毎に一人、遣わした。近衛・兵衛・門部、各十人が、太上天皇を護衛し奉った。
太上天皇は、勅して六衛府の官人以下の者を還した」と。国史が記すところである。善言
が勘申したのである。〉。／今朝、書状を（藤原）高扶朝臣の許に送った。布百五十端を、
（橘）守正が進上した布を集めて借り送った。すぐに［藤原］伊祐に与えた。借りた布、
合わせて五百端を慈徳寺に運ばせるよう、内蔵属（竹田）利成に命じた。ちょっと退出
した。帰り参った。大宰府の油の解文を奏上した〈左大臣が別に奏上した。〉。下された。
宰相中将［藤原斉信］と同車して東宮の許に参った。第二王子（敦儀王）の御着袴の儀が
行なわれた。左大臣が腰を結んだ。儲君（居貞親王）は、御盃を賜わった。東対の唐廂に
公卿の座を設けた。東廊は殿上人の座である。一、二巡の宴飲の後、管弦の興が行なわ
れた。左大臣に禄を下給された〈夜装束一襲と野釼一腰であった。〉。御着袴の儀が
終わって退出した。
藤原行成が見た「夢想」のどこに見出しの「参議に上る」があるんだヾ(｀◇´)ﾉ彡☆ｺﾉ! ﾊﾞｶﾁﾝｶﾞｧ!!
本書によると、この4日後の23日に蔵人頭辞職を道長に伝え、9月7日に蔵人頭の辞表（大江匡衡に作成
させ自ら書いた）を上奏も、翌8日に辞表は返却されてる(￣ヘ￣）y-ﾟﾟﾟ 藤原行成が実際に「参議に
上る」のは、これから2年も後の長保3年（1001年）8月25日（倉本一宏［全現代語訳］『藤原行成
「権記」（中）』［講談社学術文庫,2012］125頁）まで待たなければならなかったC= (-。- ) ﾌｩｰ
［追記210327］
黒板伸夫（日本歴史学会編集）『藤原行成』（吉川弘文館人物叢書,1994新装版）118頁から引く(^^)
／［長保3年（1001年）］二月四日、行成は早朝に道長を直廬に訪い、申文の奏上を
依頼した。しばらくして道長は彼を殿上に召して申文を返却し、「申す所は切なりと
雖も、黙［もだ］して職を停むべきに非ず。猶勤仕すべし。但し案文を写し奉るべし」
との勅旨を伝える。／実は行成の申文は「官職の労によりて請う所」であり、おそらくは
参議昇進を前提としての蔵人頭辞退であったと想像される。彼はすでに頭を五年半勤め、
官も右大弁であるから、参議昇任の資格は十分である。しかしあまりにも有能な彼を
側近から手放したくないのも天皇の本音であったのであろう。／・・・
右大弁に任ぜられた長徳4年（998年）10月23日からまだ1年も経ってない長保元年（999年）8月19日に
「参議に上る」夢を見たなんて、藤原行成を出世欲が強い厚かましい人間にするつもりなのか(^_^;)
タグ：歴史
本で楽しみ、更には夢でも楽しめるとは、なんと経済的(^_^;)
by yokomi (2021-02-22 21:44)
本で読んだなぁ～と気付かないのが不思議です(^_^;)
by middrinn (2021-02-22 22:02)
蔵人頭辞める=参議になるをそのまま解釈で使ったと言うことなの
かも。今でも、オリンピック組織委員会会長になる=参議院議員を
辞めるにはならないし(笑)。
by tai-yama (2021-02-22 23:30)
本で出たことが夢に出て、それが場合によってはその人の人生を変えるきっかけにも…侮れないかもしれません(^^;
by ナベちはる (2021-02-23 01:50)
藤原行成の前任者である源俊賢も、蔵人頭を辞めた後に、
tai-yama様、すぐ参議になったわけではないです(^_^;)
by middrinn (2021-02-23 06:25)
そういう「夢想」を神仏のお告げと受け止め、
ナベちはる様、動機付けになるかも(^_^;)
by middrinn (2021-02-23 06:27)
私も感化されやすいなぁ
すぐにその気になる(^^;
by そら (2021-02-23 07:03)
かわせみ書房から古本が今日届きますけど、
刺激され、撮りに行かれたりして(^_^;)
by middrinn (2021-02-23 07:28)