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201114読んだ本

支那事変の終わりも見えぬまま米英と開戦して泥沼化したのに和平より戦争継続を唱える大臣かよ(゚ロ゚;)
政府方針に反対しそうな研究者は任命されないらしいから「専門家」とやらは曲学阿政の徒かな(@_@;)
全てのタグが表示されるよう小生にとって役に立たぬタグを昨日から3つも削除したのに出ない(´・_・`)

【読んだ本】

山下道代『伊勢集の風景』(臨川書店臨川選書,2003)所蔵本

山下道代の『王朝歌人 伊勢』(筑摩書房,1990)のチト刺激的な記述を先日紹介したヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ

    ・・・今日、小野小町なら知っているが、伊勢なんて知らない、という人は
    少なくないだろう。百人一首の女流で考えてみても、たとえば和泉式部や紫式部、
    清少納言らに比べて、伊勢の知名度は格段に低い。これらの人々は、伊勢の前では、
    いわば素人の歌よみにすぎなかったのに。/・・・

返信コメにちょこっと書いたが(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2020-10-22 )、
伊勢タンが専門歌人であることに比べれば、彼女らは「素人の歌よみ」にすぎぬ、との意かと(^_^;)
山下道代は本書の「つらつえ」の項の冒頭で次のように述べているし〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

    /屛風歌というのは、屛風に使われた歌のことである。そのころの屛風には
    絵が描かれ、画面の中に色紙形[しきしがた]といって四角な空白部分が
    設けられていた。歌はそこに書くのである。つまり屛風は、絵と和歌で
    デザインされた室内調度であった。そこに使われる歌は、もちろん絵と
    関連づけて詠まれる。こうした屛風歌の詠作は、多くの場合名ある歌よみに
    依頼されるものであった。ということは、屛風歌を詠むような歌よみは、
    いわば専門歌人として世に認められていたということ。この時代では
    [紀]貫之がその第一人者であったが、伊勢もまた、それに劣らぬ
    すぐれた屛風歌作者である。/・・・

おそらく屛風歌に加え、長寿を祝う算賀歌、歌会・歌合への参加等も専門歌人のメルクマールかと(^^)

さて、先日も指摘したように、「和泉式部・・・は、・・・いわば素人の歌よみにすぎなかった」と
山下道代が断じている点はおかしいね(@_@;) 近藤みゆき(訳注)『和泉式部日記 現代語訳付き』
(角川ソフィア文庫,2003)巻末「解説」の「七 作者とその人生」から引くC= (-。- ) フゥー

    ・・・歌人としての和泉がまとまった事跡を残す最初の時期がこの長保期であった。
    長保三年(一〇〇一)、「権中納言斉信家屛風」に和歌を召され、・・・/・・・/
    ・・・道長の歌人・和泉に対する評価は高く、寛仁二年(一〇一八)、道長の嫡男頼通の
    「大饗屛風」では、女性としてはただ一人、和歌作者に選ばれ、晴の席を飾った。・・・

後者については取り上げたが(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2020-10-13 )、
更に清水文雄(校注)『和泉式部集・和泉式部続集』(岩波文庫,1983)の脚注によると、少なくとも
正集の歌番号187から198も屛風歌とされているので、和泉式部も専門歌人の範疇と思われる(@_@;)

・和歌の割り当てを忘れてたのに気付いた醍醐帝、伊勢タンに御指名キタ━━━━(゚д゚;)━━━━!!

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2019-02-07

・伊勢タンは「花を映す鏡となる澄んだ水面」を、紀友則は「水に映った菊の美しさ」を詠んでいる(^^)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2019-06-04

・伊勢タンがチト可哀想だよ(´;ω;`)ウッ… これからは、もう少し心を込めて伊勢タンと呼ぶよ(;_;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2019-06-05

・記念に東大受験して「△△参上!」と机に落書きしてくるアホと伊勢タンを同類視するなヾ(`◇´)ノ

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2019-06-09

・伊勢タンが後世の歌人から如何に尊敬されていたかという逸話と牛車の乗車降車の作法について(^^)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2019-06-11

・nice!やコメしても無反応なブログ主の如く伊勢タンはお高くとまってるわねオホホホ!!♪( ̄▽+ ̄*)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2019-06-29
タグ:和歌
コメント(16) 
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コメント 16

tai-yama

小野小町もトーシロになってしまうのか・・・
昔の家具屋さんは、歌の評価もできないと商品(屏風)が売れないと。
家具屋さんが判断するのが正解だったり。
by tai-yama (2020-11-14 18:51) 

middrinn

小野小町のこと触れるべきか悩んだんですよ(^_^;)
藤岡忠美『紀貫之』(講談社学術文庫,2005)には、
「屛風歌の初出は文徳天皇時代(八五〇~八五八)で
ある。それ以後の制作例をみてみると、宇多天皇の
時代(八八七~八九七)からしだいにその数が上昇
カーブを描きはじめ、『古今和歌集』のつくられた
延喜初年以後に急激に増加している。」とあって、
伊勢タンの頃は屛風歌の流行った時代なのに対して、
小野小町の頃は屛風歌が無かった可能性も(@_@;)
もしそうなら、山下道代の評はおかしいかと(^_^;)
が、同じ六歌仙の「・・・業平はすでに初期の屛風歌
世界に接触した歌人・・・」(藤岡・前掲書)ですし、
小野小町は資料が手元に無くスルーしました(^_^;)
by middrinn (2020-11-14 19:08) 

ニッキー

わぁお、ずいぶんはっきりと(⌒-⌒; )
和泉式部に紫式部たちを素人の歌詠みとは
ずいぶん偏った意見のような気が(*_*)

by ニッキー (2020-11-14 21:36) 

ナベちはる

「素人の歌詠み」…どこ目線だと言われそうな、凄いことを書いた方がいるんですね(^^;A
by ナベちはる (2020-11-15 00:43) 

middrinn

紫式部と清少納言に関しては、
ニッキー様、「的確」(^_^;)
by middrinn (2020-11-15 05:29) 

middrinn

山下道代は、それだけ伊勢タンが女流歌人として、
ナベちはる様、傑出と強調したかったかと(^_^;)
by middrinn (2020-11-15 05:31) 

そら

屏風に掲載されるぐらいだからそれなりの技量はあったのだろうと推測
私は知らないけど(^^;
今でいうコピーライターみたいなものか?ちと違うか(^^;
by そら (2020-11-15 05:32) 

middrinn

そーなんですよ!川崎さん(^o^)丿 調度品ですから、
やはり名のある優れた歌人にしか依頼しないかと(^^)
有名企業CMを依頼されて一流と認められる如し^_^;
by middrinn (2020-11-15 05:40) 

ネオ・アッキー

middrinnさんこんにちは。
小野小町の生誕の地は、秋田説が一般的ですね。
〇〇大臣も、秋田出身ですが、小野小町の様な絶世の美人が〇〇大臣だったら改革も上手くいくのでしょうね。
by ネオ・アッキー (2020-11-15 12:20) 

Cazz

職業作曲家である筒美京平さんの凄さを最近、改めて知ったんですが
伊勢さんってそう言ったプロだってことでしょうか。
指名が来たらどんな歌も即座にクオリティを持って返せるとか。
題材によってあたふたしちゃうような人を素人、とか?
by Cazz (2020-11-15 14:00) 

middrinn

2行目は「専門歌人」(権門勢家に阿ってる?)を導くために「専門家」に言及しただけで、
ネオ・アッキー様、1行目の「大臣」は「GoToトラベル」延長を言い出した国交相(^_^;)
by middrinn (2020-11-15 15:06) 

middrinn

説話ですけど、「・和歌の割り当てを・・・」のリンク先のは、伊勢タンが
Cazz様、まさに「即座にクオリティを持って返せた」ケースですね(^o^)丿
ちなみに、その時の歌「散り散らず」は藤原公任が伊勢タンの代表歌として
挙げている秀歌で勅撰集『拾遺和歌集』入集ですけど、公任が注目するまで、
どういうわけか『古今和歌集』『後撰和歌集』という両勅撰集から漏れてて、
山下道代も本書『伊勢集の風景』で不思議がっていました(^_^;) 「素人の
歌よみ」は実生活で贈答歌や恋歌とかを詠んで秀歌だったりもしますけど、
専門歌人のように詠歌を依頼されるほど歌人として認められていないという
ことかと(^_^;) ちなみに、藤原道綱母は屛風歌を依頼されてます(^_^;)
by middrinn (2020-11-15 15:53) 

enokorogusa

小野小町は『古今和歌集』の序文で名を挙げられたのが、後世まで名前が残った第一の理由でしょうかねぇ?
各種の小町伝説と『古今和歌集』の成立との前後関係も考えないと?
by enokorogusa (2020-11-15 20:32) 

middrinn

ただ、業平・小町以外の六歌仙の知名度、そんなにありますかね(^_^;)
紅一点のお蔭か(^_^;) 片桐洋一の本が解き明かしてくれるかな(^_^;)
by middrinn (2020-11-15 20:44) 

yokomi

過日組織が改められたコロナ「専門家」の会議も同様かと(^_^;) 戻って、例え特別職の国家公務員だろうと、総合的、俯瞰的な判断を求めるのだから、異論を持つ人が居て当然かと(^_^)v 口では総合的・俯瞰的と言いながら、それを求めないのは、実は「翼賛」を求めているためかと(^_^;) 翼賛の所に諮問するとは税金の無駄遣い(^_^)v 主権在民の国家に対して、今の政府こそ国家反逆罪(^_^)v
by yokomi (2020-11-16 01:06) 

middrinn

同じ任命基準でコロナの分科会にも適用されてると考えるのがフツーですよね(^_^;)
となると、「専門家」でも曲学阿世ならぬ曲学阿政の徒にすぎぬと思わないと(^_^;)
by middrinn (2020-11-16 06:17) 

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