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200308読んだ本

イスカンダル星のスターシャから「受け取りに来るように」とメッセージが届くことを祈るとか(´・_・`)
にしても、無死満塁サヨナラ勝ちの好機にイオン大好きモヤと新人なのに既に2発の勝俣が凡退とは(+_+)

【読んだ本】

雨海博洋&岡山美樹(全訳注)『大和物語(上)』(講談社学術文庫,2006)所蔵本

『百人一首』で有名な歌が出てくる『大和物語』第99段を本書の訳で引く〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

    亭子の帝[=宇多法皇]のお供をして、太政大臣[藤原忠平]が大井川にお出でになった。
    紅葉が小倉山にとても色さまざまに美しかったので、この上なく賞美なさって、「[醍醐]
    天皇が行幸なさるには、たいへんすばらしいところである。必ず[醍醐]天皇に申し上げて、
    行幸をなさるようにいたしたい」などと申されて、そのついでに、

     小倉山 峰のもみぢ葉 心あらば 今ひとたびの 行幸またなん

      小倉山の峰の紅葉よ、お前に人の心を解する情のあるならば、
      もう一度天皇が行幸なさるまで、このままで待っていてほしい。

    と歌を詠んだのであった。このようにして、お帰りになって、[醍醐]天皇にそのことを
    申し上げますと、([醍醐]天皇は)「(それは)たいそうおもしろそうだ」というわけで、
    大井川の行幸ということをお始めになったのでした。

『百人一首』の注釈書の解説だと、シチュエーションが少し異なり、『拾遺和歌集』の同歌の詞書の
「亭子院[=宇多院]、大井河に御幸ありて、[醍醐天皇の]行幸もありぬべき所也と仰せ給ふに、
事の由奏せんと申て」(小町谷照彦[校注]『新日本古典文学大系7 拾遺和歌集』[岩波書店,1990])
に基づき、藤原忠平の上記発言をウダダの発言としている(^^) 本書の補説を引くv( ̄∇ ̄)ニヤッ

    ・・・これ[=『拾遺和歌集』の詞書]によれば、宇多法皇が、小倉山の紅葉が
    余りにも美しいので、天皇の行幸もあって然るべき、すなわち、この感動的美景を
    我が子醍醐天皇にもぜひ見せたいとおっしゃたのを受けて、お供の忠平がその旨を
    詠んだことになっている。この場合、「心あらば」は「この法皇の親心がわかるなら」
    の意になる。一方、『大和物語』は、・・・感動した忠平が醍醐天皇に行幸を
    うながすべく奏上する旨を宇多法皇に申し上げたことになる。・・・

「心あらば」は「この法皇の親心がわかるなら」の意、小町谷照彦・前掲書や、石田吉貞『百人一首
評解』(有精堂出版,1956)、島津忠夫(訳注)『新版 百人一首』(角川ソフィア文庫,1999→2008
新版16版)その他の手元の『百人一首』の注釈書には出てなかったけど、まさに慧眼かと( ̄◇ ̄;)

安東次男『百人一首』(新潮文庫,1976)は「おまえも人の子のように有情であるなら」としてるが、
どーなんですかねぇC= (-。- ) フゥー 「子」は「親心」が解らないものではないかな( ̄ヘ ̄)y-゚゚゚
タグ:和歌
コメント(14) 
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コメント 14

爛漫亭

 白洲正子『私の百人一首』(新潮選書)をみると
「・・・実はすでに原歌があり、忠平の祖父良房が
次のように詠んでいる。/吉野山岸の紅葉し心あらば
まれのみゆきを色かへて待て(古今六帖)/良房の歌より忠平の方が
優れていると思うが・・・」
 お祖父さんの歌の本歌取りだったのですね。
by 爛漫亭 (2020-03-08 16:55) 

middrinn

有吉保(全訳注)『百人一首』(講談社学術文庫,1983)は〈この歌には作者の祖父
良房に「吉野山岸の紅葉は心あらば稀のみゆきを色変へで待て」(『古今和歌六帖』)
という同工異曲の作があることが指摘されており(島津忠夫氏説)、・・・〉とある
のですが、島津忠夫(訳注)『新版 百人一首』(角川ソフィア文庫,1999→2008
新版16版)には〈藤原忠房の「吉野山岸のもみぢし心あらばまれのみゆきを色かへで
待て」(古今六帖・巻六)と全く同想であるが。・・・〉とあって、作者が藤原良房
ではなく藤原忠房となっているので、チト気になっているところであります(@_@;)
島津忠夫(訳注)『百人一首』(角川文庫,1969→1984改版22版)も「忠房」(..)
by middrinn (2020-03-08 18:50) 

ニッキー

メッセージ届いたら、誰かが取りに行ってくれるのかなぁ(⌒-⌒; )
やっぱりヤマトを改造?w

by ニッキー (2020-03-08 20:35) 

middrinn

角川春樹&清水節『いつかギラギラする日~角川春樹の映画革命』(角川春樹事務所,
2016)に「宇宙戦艦ヤマト」について「放射能除去装置を手に入れるべく、海底に
眠る戦艦大和を引き揚げて改造し、・・・」というアホな記述がありました( ̄◇ ̄;)
https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2017-04-03
by middrinn (2020-03-08 20:49) 

enokorogusa

さすがにこの歌は聞いたことありますが
「心あらば」は「この法皇の親心がわかるなら」
という解釈は聞いたことも考えたこともなかったですね。
by enokorogusa (2020-03-08 21:18) 

middrinn

本書の解説を読んで目から鱗でしたよ( ̄◇ ̄;)
『拾遺和歌集』の詞書と『大和物語』の違いを
認識し(他の研究者は認識していないのかも)、
他方を意識して解釈する、という姿勢かと(^^)
by middrinn (2020-03-08 21:39) 

tai-yama

イオンは早い時間ならトイレットペーパー売っていると言う。
でも、今年のオリックスならアダム・ジョーンズと。
「大和物語」だと宇多上皇の出番は全くないと言う・・・・
醍醐天皇がワープして現れる方がヤマトっぽい気も。
by tai-yama (2020-03-08 23:16) 

ナベちはる

テレビゲームの試合ならまだしも、運と実力が混ざる現実の勝負はなかなか思うようにいきませんね(+o+)
by ナベちはる (2020-03-09 00:31) 

middrinn

アダム・ジョーンズ、期待してるよo(-`д´- o)タノムゾ!!
tai-yama様、『大和物語』にウダダはよく登場してて、
ウダダらしくサイテー男のイメージで語られてます^_^;
by middrinn (2020-03-09 07:35) 

middrinn

たしかに、おっしゃる通りなのですが、
ナベちはる様、せめてスクイズ(^_^;)
by middrinn (2020-03-09 07:37) 

mimimomo

こんにちは^^
イスカンダル星・・・わからない(--
うちの息子は「子心、親知らず」と申します(へへ
by mimimomo (2020-03-09 12:42) 

middrinn

『宇宙戦艦ヤマト』は一大ブームを巻き起こしました(^_^;)
旦那様は御存知でしょうから、お訊ねにならない方が(^_^;)
また御子息と旅行され、更に心が通じ合うといいですね(^^)
by middrinn (2020-03-09 13:24) 

yokomi

親の心、子知らず。この心、親知らず(>_<) 子育て、難しいですね(^_^;)
by yokomi (2020-03-10 21:33) 

middrinn

親孝行も難しいかもしれません(@_@;)
by middrinn (2020-03-10 21:53) 

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