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190709読んだ本&買った本

当せんした年賀はがき、お年玉切手シートではなくてフツーの切手に換えてほしいと100万ドルの笑顔で
お願いしたけど、ダメだった(-ω-、) しかも、当初は書き損じのを交換に来たと誤解された(´ヘ`;)
3枚とも差出人が異なって宛名が同一なんだからありえねーだろ(ノ ̄皿 ̄)ノアタマワリーゾ!┫:・’.::
アニメ「ダイヤのA act2」、次回が待ち遠しくて、原作漫画を立ち読みしに行こうか悩む(ノ_-;)ハア…

【読んだ本】

清水好子『王朝女流歌人抄』(新潮社,1992)所蔵本

毎度お馴染みの話だが、週刊新潮2016年10月20日号は自社の校閲部を「超一流」と自画自賛した(-"-)

    手前味噌で恐縮だが、新潮社の校閲部と言えば、出版業界では“超一流”として
    知られた存在。

常務も偉そう( http://magazine-k.jp/2015/07/09/libraries-are-not-ememy-of-the-books/ )(-"-)

    新潮社の校閲は伝統もあり、20年で一人前という本当のプロの校閲者が50人以上、
    もちろんほかにも大勢の社外校正者がいます。校閲の経費で年間8億以上です。
    それだけ高品質の本を出さなければいけない。

こんな増上慢な新潮社の出版物は、どんな些細なミスでも見逃さず取り上げてやるオホホホ( ^^)/~~~ ピシッ!

本書の「清少納言」を読んでると、20行の間を置いて表記の不統一に遭遇〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

    ・・・/こうして、[清少納言を始めとする女房たち一行は]歌は一首も詠めぬまま、
    [中宮定子の]御前に参上して、「只今帰りました」とご挨拶申し上げ、
    まっさきに都大路を卯の花車を揺るがして駆け抜けたこと・・・

    ・・・/それからしばらくして、中宮方の庚申の夜、女房一同お前に集まって
    眠気退治に夜通し、歌など詠むのに、清少納言一人が我関せずとばかり・・・

後に出てくる「お前」も前の方のと同様に「御前」と表記すべきだろヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!

この「御前[おまえ]」という言葉、手元の『広辞林』初版第一刷を引くと、代名詞としては第一に、

    ①二人称。㋐同等またはそれ以下の相手をさしていう。

と説明されている(^^) 毎度お馴染みの原武史『大正天皇』(朝日選書,2000)175~176頁を引く(^o^)丿

    十九日は乃木希典の説明を聞きながら演習を見学、二十日も未明から武庫川付近で
    演習を見ていたが、六時半に休戦になると、皇太子次の演習地である武庫郡甲東村
    (現・西宮市)の尋常高等小学校に行く途中、岡田山にあった学習院時代の旧友、
    桜井忠胤(一八八一~一九三一)の邸宅を突然訪れた。思わぬ出来事に、
    「今回は恐れ多き光栄を賜はり誠に恐縮に存じ奉つる」と言うのがやっとの桜井に対して、
    皇太子は「今度は軍人となつて来たのだから恐縮だの恐れ多いだのは止めにして呉れ、
    さう慇懃では困る」と言い、小学校までの距離を桜井に聞いた上、
    「夫れでは馬で行く」と言い残していったん立ち去った。/ところが、八時前になって
    皇太子は「桜井、演習は九時からだから其の間又遊びに来た」と言って再び現れた。
    そして邸内を勝手に歩きながら、「桜井、今日は恐惶だなどは一切よせよ、
    お前は学校に居る時、俺と鬼ごつこの相手でないか、今は此処に住んで何をしてゐるか、
    大層色が黒くなったではないか、子供は幾人あるか」などと語ったあげく、
    「どうも騒がしたなア桜井、又来るよ」と言ってようやく桜井邸を後にした。
    このとき、時計の針はすでに九時を回ろうとしていたのである。
    完全な遅刻であった(以上、引用は『大阪朝日新聞』十一月二十一日による)。

大正天皇の「お前は学校に居る時、俺と鬼ごつこの相手ではないか」という発言で用いられた「お前」、
皇太子の地位は桜井忠胤よりも上だけど(当然!)、文脈からして「同等」の意と解するわな(⌒~⌒)
言語体験や読書経験が貧しい上にコンテクストから切り離して言葉を解釈する馬鹿が名古屋に( ̄◇ ̄;)

【買った本】

森本元子『私家集全釈叢書13 殷富門院大輔集全釈』(風間書房,1993)

Amazon出品者の「くまねこ堂」から、2793円(3743円+配送料等350円-ギフト券1300円)で購入(^^)
コンディション説明文は、「中古品 - 良い - 函、ビニールカバー付。ビニールカバーに折れあり。
他は良好な状態です、よろしくお願いいたします。」とあるが、「折れ」は大したことなく、現物は
「非常に良い」かな(^^) 昨日のお昼直前に注文し、今日のお昼直前にレターパックプラスで届く(^^)

全くのダークホースで、購入候補に上がってなかった本書(^_^;) そもそも殷富門院大輔の歌なんて、
『百人一首』の「見せばやな雄島のあまの袖だにもぬれにぞぬれし色はかはらず」さえ忘れていたし、
『新古今和歌集』入集歌を全てチェックしても、とりたてて気に入る歌があったわけでもない(^_^;)
決め手は次の三つだが、技巧バリバリの新古今歌人が好きなので絵画的な叙景歌もあるといいな^_^;

森本元子『私家集の女流たち─現し身の恋─ 古典選書10』(教育出版センター,1985)

    ・・・/殷富門院大輔集には実は物詣でに関する作が多い。奈良の社寺巡拝の一連などは
    大作で、そこには信仰そのもの、社寺の縁起や本尊にちなむものもあまた見られる。・・・

久保田淳『新古今和歌集全注釈 一』(角川学芸出版,2011)

    [「春風の霞吹きとく絶えまより乱れてなびく青柳の糸」は]・・・きわめて技巧的な歌
    である。技巧家と目されていたらしい殷富門院大輔にふさわしい作といえよう。・・・

石田吉貞『百人一首評解』(有精堂出版,1956)

    ・・・それにこの様な歌は、言葉の美しさ、姿のしどけさな、心の甘たるさ等の上に、
    美女の甘えのように身をくねらせた趣をもたせるのがねらいで、そこに妖艶さを
    示そうとしたものである。質樸な健康の女も美であり、清楚な良家の女も美であり、
    濃艶な舞台の女もまた美である。いつも万葉の歌を見る眼ばかりで歌を見る人には、
    手におえない歌であろう。
タグ:和歌 伝記
コメント(16) 
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コメント 16

ニッキー

20年で一人前の校閲者のプロが50人で予算が8億以上
なのにミスがあるということはそれでは足りないってこと?(⌒-⌒; )
「中古品で良い」と紹介されてるのが、非常に良いで
速攻届くのは嬉しいですねぇ( ^ω^ )
by ニッキー (2019-07-09 21:37) 

middrinn

となると、校閲の予算を増やすために、出版物の定価を値上げされそうヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ
ますます新品では買わなくなっちゃいますよ(ノ`m´)ノ ~┻━┻ (/o\) ミドリン ヤメテー!!
ですよねぇ(〃'∇'〃) このショップで買ったのは2回目ですが、頼りになります(^o^)丿
by middrinn (2019-07-09 21:42) 

tai-yama

お前と御前・・・音は同じでもまったく意味が違いますね~。
実は、御前(おまえ)ではなく、御前(ごぜん)なんだろうなと
思ったり。
by tai-yama (2019-07-09 23:39) 

ナベちはる

「お前」…といえば、ドラゴンズの応援歌の件で持ち切りですよね。
「お前」でなく「御前」なら…それでも無理そうだなと、コメントを書いていて思いました(^^;
by ナベちはる (2019-07-10 02:09) 

mimimomo

おはようございます^^
切手って交換不可能なんですか(@@? 郵便局って民営化されたとはいえ独占企業。ちょっと話が違うけれど、また葉書も封書も値上げされるそうですね。
御前、わたくしも(ごぜん)と読みました。
お前と(ごぜん)では意味がかなり違うと思うけれど・・・
大正天皇のお言葉の所で、お前を「御前」と書いたら妙なことになりますね。やはり校閲って小さい所も慎重にやらないと、自慢できないですよね。
by mimimomo (2019-07-10 06:16) 

middrinn

小生も当初は最初の方は「ごぜん」と読みました(^_^;)
tai-yama様、敢えて言い換えたのかもしれませんね^_^;
by middrinn (2019-07-10 06:18) 

middrinn

「御」を付ければ、たしかに、選手に対して
ナベちはる様、敬意を払ってるみたい(^_^;)
by middrinn (2019-07-10 06:21) 

middrinn

一部破損した未使用の記念切手等はたしかフツーの切手には交換してくれたような(^_^;)
mimimomo様、小生も当初読んだ時は最初の「御前」は「ごぜん」と読みましたよ^_^;
ただ、「お前」も『大辞林』には(「御前」と同じように)「貴人の前」の意味が(^_^;)
by middrinn (2019-07-10 06:26) 

爛漫亭

 関係ないですが、先日、御前崎へ行ってきました。
灯台は「御前埼」の表記でした。
by 爛漫亭 (2019-07-10 17:20) 

yokomi

 「お前」を見落とすなんて、どうしたのでしょうね(^_^;) お金をどのようにかけているんだか....。私が校閲部の下請けでもしようかな(^_^;)
by yokomi (2019-07-10 17:39) 

middrinn

それは、へぇ~!ですね( ̄◇ ̄;) 試しに、「御前埼」で検索してみたら、
爛漫亭様、wikiの「御前埼灯台」の項、その理由を書いてません(^_^;)
by middrinn (2019-07-10 18:53) 

middrinn

「御前[ごぜん]」も「お前」もともに〈貴人の前〉の意味があるので、
清水好子が敢えて言い換えたのかもしれませんけど、紛らわしいですし、
yokomi様だったら、見逃すことなく朱を入れられたでしょうね(^_^;)
by middrinn (2019-07-10 18:57) 

enokorogusa

自分のブログでもつい勢いでアップしてしまうと、結構表記の揺れや誤字脱字がありますね(^^;)
後でこそっと直したりするときもありますが、そのままになってるのも多いような気が(^^;)
by enokorogusa (2019-07-10 19:16) 

middrinn

ブログにアップして読み返すと、メモ帳に書いた原稿を何度見直しても気付かなかった
誤植の存在や、てにをはが合わないことに気付きますよね(^_^;) よく直してます^_^;
by middrinn (2019-07-10 19:28) 

そら

ウチの嫁さん、文字校正をしております
あの小ちゃな文字、私には無理かなぁ(^^;
by そら (2019-07-10 19:39) 

middrinn

校正のお仕事は頭が良くないと出来ないはずで、
お嬢様の成人式の着物をキャッシュで支払われた
伝説の持ち主は、やはり只者ではなかった(^^)
by middrinn (2019-07-10 20:14) 

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