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190514読んだ本

犬のちょっといい話を、三浦一郎『世界史こぼれ話 2』(角川文庫,1974)から引いてみるよん(^o^)丿

    リルケは犬好きで、犬のほうでもかれになついたが、チュニス旅行中に、どうしたことか
    犬に嚙まれた。その夜中、悲しげな犬の声に目覚めたリルケが、窓の外を見ると、
    昼間の犬を真中にして、五匹の犬が許しを乞うように、かれのほうを見ていた。

昔、庭のバケツの水を飲んでる黒い野良猫がいたので後ろから抱き上げたら、吃驚したのか大暴れされ、
両腕をメチャ引っ掻かれて、病院で包帯グルグル巻きの上に破傷風予防注射まで受ける羽目に(-ω-、)

【読んだ本】

前坂俊之『ニッポン奇人伝』(現代教養文庫,1996)所蔵本

ある本を読み出したので本書「第一章 作家は奇人変人なり」の「川端康成」も参考までに読んだ(^_^;)
「ノーベル文学賞を受賞した川端康成は〝借金の天才〟だった。」という一文で始まるが、借金の天才
というより代金を払わない人としか思えぬ逸話が並ぶ(^_^;) 自己中な蒐集ぶりは米芾を髣髴させるが、
佐々木泉『墨戯王べいふつ』(小学館ビッグコミックス,2004)はマジ名作だよオホホホ( ^^)/~~~~ ピシッ!

    時々、大きな目をパチクリして相手をにらむように見つめる。三十分でも、一時間でも
    沈黙していることがよくあった。/ただし、本人は相手がいることに、不愉快なのでは
    なかった。つい、相手が気まずい思いをして腰をあげ「帰ります」と言うと、
    「まだいいじゃないか」という驚いた顔になった。/そして、やっと言葉が出てきた。/
    そして、また沈黙居士。/延々と無言の対座が続いた。

    ある時、この沈黙居士の川端のところに、若い女性の編集者が原稿依頼に訪れた。
    コチコチに緊張して、執筆を依頼した。/川端はいつものクセで何も言わない。
    沈黙が続いた。/女性編集者は面くらい、そのうち顔が真っ赤になり、蒼白に変わった。
    しかし、川端は相変わらず、おし黙ったままで何も言わない。若い女性は沈黙に耐えきれず、
    突然「ワァッー」と泣き出した。川端は驚いて「どうしたの」と初めて口を開いた。/
    沈黙に、居ても立ってもいられず「それでは失礼します」と告げると、
    川端は「まあいいでしょう。もう少し」と必ず引き止めるのがクセであった。

あのギョロっとした大きな目で見つめられ無言のままだったら、大の男でも耐えられぬ((;゚Д゚)ヒィィィ!
タグ:列伝
コメント(18) 
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コメント 18

enokorogusa

その「若い女性の編集者」に川端のところへ行けと指示した上司がいたとしたら、その上司は川端のそういう性格を承知の上だったんでしょうか。
若い編集者を鍛えるため?
今ならパワハラなどと言われるかも?
by enokorogusa (2019-05-14 21:18) 

ニッキー

「川端康成」さんにずっと無言で見つめられたら
私も泣く自信があります(⌒-⌒; )
ニャンコ、まだ子猫の時にびっくりさせたらガブって噛まれて
慌てて手を引いたら噛み跡が(*_*)
かみさんに見せたら、「びっくりさせたニッキーが悪い!」
「それに噛まれたら手を引くんじゃなくて手を押し込んで
口を開けさせればそんな怪我をしないんだから、
やっぱりニッキーが悪い(`_´)ゞ」と怒られました(´・_・`)
→心の中で「お前はムツゴロウさんか」と心の中だけで突っ込みました(ーー;)
by ニッキー (2019-05-14 21:28) 

middrinn

wikiにも載ってるエピソードですけど、女性には饒舌と上司が考えたとか、あるいは
enokorogusa様、この女性編集者は知らずに独断で原稿依頼に赴いた強者かも^_^;
by middrinn (2019-05-14 21:40) 

middrinn

( ^o^)ノ◇ 山田く~ん 特製お前はムツゴロウさんか座布団10枚 ♪
ニッキー様と神コーチの関係性は昔から不変よオホホホ( ^^)/~~~~ ピシッ!
by middrinn (2019-05-14 22:11) 

喜んぶ

>( ^o^)ノ◇ 山田く~ん 特製お前はムツゴロウさんか座布団10枚 ♪
。。常々middrinnさんから、座布団10枚集める方はいるのだろうか?と思ってました!?
、、凄いです!!
。。本文どころか、掴み!?にさえ触れずにコメのコメって、、。
<m(__)m>
by 喜んぶ (2019-05-14 23:16) 

tai-yama

エピソード通り黙っていることで借金を作りだせたのかも。
まさに、沈黙は金なり(笑)。
by tai-yama (2019-05-14 23:58) 

ナベちはる

借金の天才…言い方を変えるだけで印象がガラリと変わりますね(^^;
by ナベちはる (2019-05-15 01:12) 

mimimomo

おはようございます^^
一瞬、三浦一郎と三浦雄一郎を間違った(--ゞ
動物もたまにわからない行動をすることがありますね~だから怖いかな^^
近くの可愛いワンちゃんが、普段はとても大人しいのに、突然行き会った人に吠えていた。
吃驚したわ。
猫も吃驚させると怖いのですよね~
川端康成ってちょっと(かなり?)変わった人だったのかな
ずっと無言って何か意味があったのかしら。気持ち悪いわ(__
by mimimomo (2019-05-15 07:49) 

middrinn

ツボにはまれば差し上げますし、枚数は気分にもよりますが、
踏んだり蹴ったりな話ですし、「心の中で」の強調が(^_^;)
喜んぶ様にもチャンスはあるんで、期待してますよん(^o^)丿
by middrinn (2019-05-15 07:50) 

middrinn

( ^o^)ノ◇ 山田く~ん 特製沈黙は金座布団1枚 ♪
tai-yama様、笑点っぽいけど、上手いですね( ̄◇ ̄;)
by middrinn (2019-05-15 07:56) 

middrinn

そーですよねぇ(^_^;) 単に代金を払わない人なのに、
ナベちはる様、ものは言い様だと思いました(^_^;)
by middrinn (2019-05-15 07:59) 

middrinn

一郎なら次郎ということで、新田次郎は散歩してたら、放し飼いにされた犬に
咬みつかれたのに、飼い主が謝りもしないので、怒鳴りつけたという話が彼の
『小説に書けなかった自伝』(新潮文庫,2012)に出てましたよ((;゚Д゚)ヒィィィ!
mimimomo様、見つめ続けるのは右目が見えないからという説がありますが、
無言の理由は分りません(^_^;) 読み始めた某小説によるとかなり変です^_^;
by middrinn (2019-05-15 08:05) 

Rifle

無言居士の如く沈黙じゃ、対面する側は居たたまれないでしょうねぇ。
犬に咬まれた事はないですが、ガキの頃に野良猫を捕まえて引掻かれた事はあります。血が出るほどでは無かったけれど、痛かったなぁ。(笑)
by Rifle (2019-05-15 09:26) 

middrinn

しかも、たいてい頼み事があって行く側でしょうからねぇ(^_^;)
猫の引っ掻き傷、30cmぐらいのを何本もやられて出血も(-ω-、)
by middrinn (2019-05-15 09:34) 

美美

代金を払わないでいても過ごせていたんでしょうかね。
今の世の中そんなことをしたら大変ですから(^^;
自分の家の猫や犬以外の生き物に触れるときは気を付けないと危険ですね。見た目可愛くても安全とは言えませんから(^^;
by 美美 (2019-05-15 16:28) 

middrinn

屏風や色紙に揮毫して支払いに充ててる場面が
川端康成を描いた某小説に(^_^;) 噛まれたり
引っ掻かれないよう今後は注意しなきゃ(^_^;)
by middrinn (2019-05-15 16:45) 

yahantei

「才一」もの読みたいと思っていた時で、何か「虫が知らせた」感じですね。日曜日までには届くようで、『日本文学史早わかり』と何処かで連動しているでしょう。その『日本文学史早わかり』の「付表」に、「ノーベル文学賞受賞(川端康成)以後(「宮廷=倭」文化絶滅以後)」という設定は、「才一」流でなくても「抱一」流かも(?)
by yahantei (2019-05-15 17:56) 

middrinn

( ^o^)ノ◇ 山田く~ん 特製虫の知らせ座布団1枚 ♪
俳諧に関しての言及は、ホンの数行でしたけどね(^_^;)
『日本文学史早わかり』は小生は未所蔵・未読です^_^;
by middrinn (2019-05-15 19:03) 

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